レストランガイド「ミシュランガイド」東京版がこのほど発売となった。東京は、各レストランについた1つ星~3つ星までの星の数を合計すると、なんとパリを上回る都市になっている。そんなグルメ都市・東京において、トレンドを色濃く反映させているといえるのが新しくオープンするレストランではないだろうか。この企画では、東京を中心に、新しくオープンしたレストランを東京を中心に紹介する。New Openグルメから、食の"今"が見える!?

第1回目は、東京・神田の本格バール「Pizzeria Bar D'oro(ピッツェリア バール ドォーロ)」。JR神田駅から徒歩1分、ビジネス街の一角に立地する。朝はエスプレッソを1杯、昼はパスタやピザでのランチ、夜は軽くワインを……といったように、朝から晩まで様々なシーンで気軽に利用できる。

JR神田駅から徒歩1分ほどの場所に立地

同店を経営するメティウスフーズは、1996年に同じく東京・新橋で開店した「Pizzeria D'oro(ピッツェリア ドーロ)』を皮切りに、ワインを充実させた「ENOTECA D'oro(エノテカ ドーロ)』など数々のイタリアンレストラン業態を手掛けてきた。そのノウハウを生かしながら、本場イタリアに普通にあるような使い勝手のよいバールとして出店した新業態店が、今回紹介する「Pizzeria Bar D'oro」である。

料理、ドリンク共にとにかく本格派で、看板メニューのピッツァは、イタリアから取り寄せた粉や水、イーストに加え、製造後24時間以内に空輸した水牛のモッツァレラなどを使い、イタリア製の釜で焼き上げる。また生ハムやサラミなどは、同社の経営者自ら工場へ視察に行き、業務提携したというイタリアの会社から仕入れている。ドリンクはエスプレッソ系がおすすめで、バリスタの世界大会「ワールドバリスタチャンピオンシップ」の優勝者が使用していたエスプレッソマシンで淹れる。コーヒー類にはアマレッティ(小さな焼き菓子)を添えるなど、細やかな心遣いもうれしい。

イタリア製の釜で焼き上げる「マルゲリータ ブーファラ」(2,000円)。ピッツァはふちがモチモチしたナポリタイプ。唐辛子を煮出したピカンテオイルをお好みで

ワインは、赤白合わせて90種類ほどを用意。価格は手頃な3,000円台から1万5,000円台まで幅広く揃える。また最近人気の泡ものとして、スプマンテも4種類をグラスで提供。贅沢感ある泡ものを日常的に楽しめるように配慮している。

メニュー構成は、時間帯ごとにかえる。まず朝(8:00~11:30)は、サラダとドリンク付きの「パニーニサンドセット」(800円)などのモーニングセットや、「自家製ジュース(野菜またはフルーツ)」(500円)などを用意。「朝から体によいものをとってもらおう」と野菜たっぷりで健康志向のメニューを開発している。もちろん「エスプレッソ」(230円)などドリンク1杯の利用も可能だ。

ランチタイム(11:30~15:00)には、さっと食べられるセットメニューを980円均一で提供。定番のパスタ、リゾット、ピッツァ、肉料理といったメニューに加え、日替わりのパスタやピッツァも揃えている。カフェタイム(14:00~17:00)には、「カタラーナ」や「イタリアチーズを使ったドルチェ」など、イタリアの手づくりデザートを520円で用意。加えて、ジェラート6種類は終日用意している。

ハム類のお好み盛り合わせで、写真は3~4人用2,200円。「パルマ産プロシュート24ヶ月熟成」、粒胡椒をきかせたスパイシーな「サラメミラノ」など

17:00から始まるディナータイムでは、軽い前菜からパスタ、ピッツァ、「和牛イチボ肉のロースト ネロターヴォラの赤ワインソース~ローズマリーの香り~」(2,500円)といったメイン料理まで揃える。また、生ハムやチーズも各10種ほど用意し、食事利用だけではなくバー感覚での利用も可能としている。ユニークなのが、「一度食べたら忘れなれないようなメニューを」との考えから、一度は食べたいと思うような高級食材を取り入れた料理を商品化している点。「1スプーン分の白トリュフと半熟にした『日本一こだわり卵』のリゾーニ」、「フォアグラを使ったボロネーゼのペンネ 黒胡椒風味」(各2,000円)といったスペシャリテもおすすめだ。

料理だけではなくドリンクにおいてもこだわりを追求し、かつ朝から夜まで使い勝手のよい同店は、早くもビジネス街のオアシスとして賑わいを見せている。

「特に女性に来てもらいたい」と店長の佐藤可奈子さん(写真中央)

●店名: 「Pizzeria Bar D'oro(ピッツェリア バール ドォーロ)」
●住所: 東京都千代田区鍛治町1-3-1 マレ神田ビル1階
●TEL: 03-3252-1620
●営業時間: 月~水 8:00~23:00、木~金 8:00~翌5:00
●定休日: 土・日・祝
●予算: 朝230円~、昼980円、夜3,500円~
●客層: 20~30代女性が中心
※営業時間等のデータは、取材時のものです