筆者も含め、すっかりWindows 7への移行を済ませてメリットを享受している方は少なくないだろう。といっても、まだWindows XPのシェアもそれなりにあるようだが。

それはともかく、早くも(?)Windows 8に関する情報が出回り始めている。プラットフォームが新しくなった時に、手持ちのアプリケーションソフトや開発中のアプリケーションが使えません、あるいは制限付きです、なんてことになったら悔しい。それに、Windowsの新バージョンに関する情報をいち早くキャッチして、役に立ちそうなものは早いうちに対応を図っておけば、後で楽ができる。

というわけで、本連載の最終回となる今回は、Windows 8関連情報についてまとめてみた。

Windowsデベロッパーセンターのリニューアルと新機能関連情報

実は、Windows 8の登場に備えて、Windowsデベロッパーセンターが二本立てになったようなのである。まず、現行のWindows 7を対象としているのがこちら。

Windows開発者向け技術情報
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/windows/desktop/default

それとは別に、Windows 8関連の情報をまとめたサイトができている。それがこちら。

Windows Dev Center
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/windows/

Windows 8に関連する情報は、「Windows Dev Center」に

この「Windows Dev Center」の柱となるコンテンツは、画面の目立つところにリンクがドドンと並べられていることでおわかりの通り、4つある。「Metroスタイルアプリ」「Internet Explorer」「デスクトップアプリ」「ハードウェア」だ。そして、それぞれのリンク先は以下のようになっている。

Metroスタイルアプリ → Metro style app development
http://msdn.microsoft.com/en-us/windows/apps/

Internet Explorer → Internet Explorer開発者向け技術情報
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/ie/

デスクトップアプリ → Windows開発者向け技術情報
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/windows/desktop/default.aspx

ハードウェア → Windowsハードウェア開発
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/windows/hardware/default.aspx

ちなみに、「Windowsハードウェア開発」のページもリニューアル済みである。すでに、Windows 8を対象とするハードウェアやデバイスドライバ関連の情報が出回り始めているので、特に周辺機器の開発に関わっている開発者であれば、要チェックである。

Windows 8のハードウェア認定要件
http://msdn.microsoft.com/library/windows/hardware/gg463010

Windowsドライバー開発関連資料の更新
http://msdn.microsoft.com/library/windows/hardware/hh451220

特に周辺機器の開発・販売に関わっている場合には、ハードウェア認定プログラムに関する情報の早期入手は肝要だ

また、Windows 8に固有の話ではないが、タッチ機能に関する技術情報も提供されているので、併せて紹介しておこう。

タッチ対応アプリケーション技術情報
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/windows/desktop/hh147921

開発には環境整備が必要

ただ、「Windows 8ではこうなります」という話だけでは物足りない。というか、仕事に役立てる情報としては中途半端で、実際に現物を動かしてみなければならないだろう。これはアプリケーションソフトでも周辺機器(と、そのためのデバイスドライバなど)でも同じことだ。

そこで、開発環境・テスト環境の整備に欠かせない「現物の入手」や、それに関連する情報の所在についてまとめてみた。

Windows Developer Previewのダウンロード
http://msdn.microsoft.com/windows/apps/br229516

Windows Storeの開発者向け条件や契約について
http://msdn.microsoft.com/library/windows/apps/br230836

Windows Developer Previewガイド(XPS版)
http://download.microsoft.com/download/1/E/4/1E455D53-C382-4A39-BA73-55413F183333/Windows_Developer_Preview-Windows8_guide.xps

Windows Developer Previewガイド(PDF版)
http://download.microsoft.com/download/1/E/4/1E455D53-C382-4A39-BA73-55413F183333/Windows_Developer_Preview-Windows8_guide.pdf

すでにWindows 8はDeveloper Previewの公開が始まっている

これらのサイトでは、開発者向け・コンシューマー向け・ビジネス向けの新機能について紹介している。殊にアプリケーションソフトの場合、想定しているターゲットユーザー層があるだろうから、それに合わせた情報の入手が必要になるのではないだろうか。

また、英語版コンテンツになるが、「Windows 8向けのMetroアプリケーションを開発して応募しよう」というコンテストも実施している。これからWindows 8の話で盛り上がろうという時期でもあるし、まさか、この記事が掲載される前に締め切りなんてことはないと思うが……。

Windows 8 First Apps Contest
https://buildwindowscontest.com/

このコンテストに応募するには、Windows Live IDが必要である。どのみち、MSDNオンラインを利用する際には必須といってよいものなので、本連載を御覧になっている方ならすでに取得済みかと思うが、念のために新規登録用のサイトをリンクしておこう。

Windows Live IDの新規登録
https://signup.live.com/signup.aspx?lic=1

連載の終わりにあたって

冒頭でも触れたが、長いことお付き合いいただいた「MSDNの歩き方」は、ひとまず今回で終了ということになった。思いがけず(?)長く続いたが、1年半余りにわたって本連載を御覧いただいた皆様に感謝したい。

連載はとりあえず終了だが、MSDNオンラインがなくなるわけではないし、本連載の記事がマイナビニュースのサイトから消えるわけでもない。MSDNオンラインについて言えば、Windows 8のデビューを控えて、ますます需要が増していくことになるだろう。

将来のことも、現在のことも、過去のこともひっくるめて、MSDNオンラインを活用する際に本連載が何かお役に立てば幸いだ。