MSDNオンラインのトップページに、またもや日本オリジナルの新しいタブが加わった。表示されている名称は「かんたん開発」だが、新着情報を見ると「Start Something! サイト」が正しいらしい。

本連載の第58回に引き続き、「英語版MSDNオンラインをトレースするのではないか」という予想が外れてしまった格好だが、それでも役に立つコンテンツができるのならば、結果オーライである。

ということで、今回はその「かんたん開発」に絡めて、Windows Phoneを中心とした「ソフトウェア開発初心者向け」のコンテンツに関する話題をいくつか紹介しよう。

「かんたん開発」の概要

というわけで、トップページに登場した新手のタブ「かんたん開発」である。

かんたん開発 (Start Something!)
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/hh315652

なかなか賑やかな「かんたん開発」(Start Something!)である。しかし、初心者が気後れしないようにするには、これぐらいポップな(?)方が良いかもしれない

内容を見ると、Windows Phoneを特にフィーチャーしている。目下、何かと話題性があるのはWindows Phoneを含めたスマートフォンだから、当然のことと言うべきか。ただし、これは「かんたん開発」関連記事の第1弾で、次回はHTML5などのWeb関連テクノロジーになるようだ。

ここで次回の話をしても、予想を外しまくっている筆者のことだから、鬼が笑いかねない。よって、第1弾のWindows Phone関連でどんなコンテンツがあるのかに重点を置いてみたい。

そもそも、ソフトウェア開発とは、自分で実際にコードを書いて動かしてみて、それが「動いた !」という喜びがないと挫折してしまうものである。つまり、最初が肝心だ。

そこで「かんたん開発」では、「開発ハジメ」という人名みたいなタイトルを付けて、「開発の準備をしよう」「試してみよう」「開発を始めよう」と三段構えのチュートリアルを用意してある。

Windows Phone アプリを作ってみよう
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/ff380145

「準備をしよう」とは開発ツールをダウンロードして開発環境を整えることで、「試してみよう」とは実際にコードを書いて動かしてみること。そして、「開発を始めよう」とは時計を題材にして実際に動作するプログラムを書くことである。そうやって「動いた !」を経験できたら、後はステップアップのためにWindows Phoneデベロッパーセンターなどを活用してくださいね、という流れになっている。

ただし実際問題としては、コードを書くだけでなく、そのソフトウェアで使用する「素材」も必要である。ここでいう素材とは画面を彩る画像などを指し、これらがないと文字だけの無味乾燥なものができてしまう。MS-DOSの時代なら、それでも良かったかもしれないが、当節では見た目だけでソッポを向かれてしまうかもしれない。

そういうわけで親切なことに、Windows Phoneアプリケーションで利用できる画像の素材集まで用意されている。優秀なプログラマーが必ずしも優秀な絵師とは限らないし、こういう素材があるほうが助かるだろう。

Windows Phone Apps Art Gallery
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/windowsphone/hh544699

「Windows Phone Apps Art Gallery」で画像素材が手に入るのは、なかなか親切だと思う

ちなみに、余談になるかもしれないが、例の「Code Recipe」で「モバイル」に限定して絞り込んだ結果を以下に示しておこう。何かの参考になるかもしれない。

「Code Recipe」の絞り込み検索結果
http://code.msdn.microsoft.com/site/search?f%5B0%5D.Type=Platform&f%5B0%5D.Value=Phone&f%5B0%5D.Text=%E3%83%A2%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%AB

また、Windows Phoneの開発に使用するツールなどをダウンロードできる、App Hubダウンロードはこちらである。

App Hubダウンロード
http://create.msdn.com/ja-jp/resources/downloads

このページをつらつらと眺めていたら、.NETアプリケーション向けのツール「Dotfuscator」を使った「リバース エンジニアリングを防ぐ難読化」なんていう話が載っていた。「サイバー産業スパイ」が話題になっている昨今、リバースエンジニアリングで自分のアプリをパクられるような事態を防ぐには、こういうものが必要になるかもしれない。

なお、MSDNフォーラムには「Windows Phone」のフォーラムもあるので、アクセスしてみるとよいだろう。

Windows Phoneフォーラム
http://social.msdn.microsoft.com/Forums/ja-JP/category/windowsphone

あの「クラウドガール」が帰ってきた

さらに、スマートフォンをフィーチャーした内容で「クラウドガール」の第2弾も登場というからビックリである。

クラウド ガール ~碧いタイルに込めた想い~
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/claudiaphone

まだ本稿執筆の時点では第1回が登場しただけなので、さらに続きが出てくることになるだろう。楽しみである。

「クラウドガールって何?」という方、あるいは前作のことをお忘れの方のために、前作の記事も改めてリンクしておこう。ちなみに、クラウドガールはTwitterもやっているそうである。

クラウド ガール - 窓と雲と碧い空 -
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/windowsazure/claudiaazure

@Claudia_Azure
http://www.twitter.com/Claudia_azure