【コラム】

クレバーなモーターライフ

3 行楽シーズンがやってきた! 「道の駅」を楽しもう

    加藤真貴子  [2006/07/11]

    ドライブやツーリング中に「道の駅」の標識を見たり、立ち寄ったりしたことのある人も多いはず。道の駅は大きなドライブインのようにも見えるが、用意されるのはトイレや休憩施設だけじゃない。名物や特産品など、土地柄を活かした個性的なサービスが実に多いのだ。ドライブ疲れにうれしい温泉だって増えている。そんな道の駅を改めてチェックしてみよう。

    道の駅で癒されろ! まったり温泉プラン

    ドライブやツーリングが好きで、キャンプ道具を持って出かけることが多いという方も多いだろう。そんなとき便利なのが道の駅に併設された温泉だ。銭湯はまず市街地にしかないし、本物の温泉は街道から離れていることが多い。郊外型のいわゆるスーパー銭湯も増えているが、絶対数はまだまだ少ないのが現実だ。

    筆者はツーリングに出かけた際、だいたい朝9時ごろにキャンプ場を出発することが多いが、走り出してすぐでも温泉付き道の駅を見つけると、ついつい朝風呂を楽しんでしまう。温泉は11時頃から営業が始まるところが多いようだが、道の駅の温泉は9~10時には営業を始めていて、これも便利。しかもキャンプ道具を搭載したバイクでは、路上駐車やひと気のない駐車場では荷物の盗難が心配になる。しかし道の駅ならバイク専用の駐輪場もあるし、なにより人の目があるので荷物も安心。温泉をゆっくり楽しむことができるのだ。

    日本は世界有数の温泉大国。それもあって、温泉を併設する道の駅も非常に多い。調べてみたら全国830箇所ある道の駅のうち、温泉付きが95カ所、足湯が24カ所もあるのには驚いた(2006年7月現在)。両方を合わせると、全道の駅8カ所に1カ所は温泉がついていることになる。

    温泉料金は銭湯と同じくらいの300円から、健康ランド並みの約2000円までと、設備や場所によって差が大きい。しかしドライブの休憩ついでにひとっ風呂というのは、疲れた体に気持ちいい。ただベンチに座っているより、足湯で休憩したほうが疲れも取れるはず。足湯は大半が無料なので、その点でもうれしい設備だ。ただし、その後で運転する人は湯上がりのビールは楽しめないが。

    筆者が立ち寄った中で最も良かった温泉付き道の駅は、「道の駅・たるみず(湯っ足り館)」(鹿児島県垂水市)だ。湯っ足り館には、全長60mという日本一長い足湯が用意されている。これなら行楽シーズンでも待たずに利用できるだろう。ちゃんとした温泉浴施設として、桜島や鹿児島湾(錦江湾)が展望できる露天風呂や、大浴場、サウナ2種類、歩行浴などが楽しめて、料金は大人330円、小人180円と銭湯並みに安い!! しかも家族風呂(別料金、予約制)もあるので、家族連れやカップルはぜひ利用してほしい。

    「道の駅・たるみず」の「湯っ足り館」

    「湯っ足り館」の温泉は、目の前に桜島、鹿児島湾が広がる

    全長60mもある日本一の足湯。無料で利用できる

    お勧め! 温泉付きの道の駅

    珍しい天然ラドン温泉を備えた道の駅
    駅名 道の駅・たるみず(湯っ足り館)
    データ 鹿児島県垂水市牛根麓1038-1 Tel.0994-34-2237 沿線:国道220号沿休憩室:7:00~21:00 売店レストラン:10:00~21:00
    説明 湯っ足り館の泉質は弱放射能(ラドン)単純硫黄泉。浴槽は、露天風呂、主浴槽、ミストサウナ、サウナ、水風呂、コミュニティー風呂など。営業は10:00~21:00。料金は大人330円、小人180円、家族風呂1000円(1時間・予約制)。
    寒い北の地で暖かい温泉をどうぞ
    駅名 道の駅・びふか(びふか温泉)
    データ 北海道中川郡美深町字大手307番地1 Tel.01656-2-1000 沿線:国道40号沿 営業時間:9:00~18:00(季節によって変わる)
    説明 北海道北部、旭川から稚内に抜ける国道沿いに道の駅・びふか(美深)がある。びふか温泉は道の駅に隣接した公園内。入館料は大人300円、子供150円。宿泊施設も完備しており、大人1泊2食付きで5800円から。またキャンプ場も併設されている。
    美肌の湯で、スベスベな色白肌を手に入れよう!!
    駅名 道の駅・雫石あねっこ
    データ 岩手県岩手郡雫石町橋場坂本118番地10 Tel.019-692-5577 沿線:国道46号沿 売店:8:30~18:00 レストラン:11:00~20:00
    説明 昔から雫石は美人の里として知られており、地元では年頃の娘を「あねっこ」と呼ぶのらしい。温泉は9:00~21:00(受付終了20:30)で、白みがかった美肌に効果のある湯が特徴。露天風呂、大浴場、サウナなどを備えている。料金は大人500円、小人300円。
    宿場の賑わいを残す信州の道の駅
    駅名 道の駅・信州蔦木宿(つたの湯)
    データ 長野県諏訪郡富士見町落合1984番地1 Tel.0266-61-8222 沿線:国道20号沿 営業時間:10:00~20:00(火曜定休・祝日の場合は翌日)
    説明 国道20号沿いで、小淵沢ICにも近いというアクセスのよさが魅力。温泉は露天、大浴場、サウナ、ジャグジーなどがあり、大人500円、シルバー400円、小人300円で入浴できる。営業時間は10:00~22:00(受付終了21:30)だが、火曜定休なので注意。
    露天風呂から眺める迫力のSL
    駅名 道の駅・川根温泉
    データ 静岡県榛原郡川根町笹間渡220 Tel.0547-53-4330 沿線:静岡県主要地方道63号沿 営業時間:9:00~21:00(毎月第一火曜日は休み)
    説明 大井川沿いに位置する「道の駅・川根温泉」。その名のとおり、湯量豊富な天然温泉なのだが、ポイントは大井川鉄道の鉄橋が目の前にあり、迫力満点のSLが見られること。SLの運行本数は多くないが、鉄道好きなら一度は寄ってみたい。入浴料は大人500円。

    道の駅で遊べ!! レジャー施設系道の駅

    道の駅は、地域の特色を行かしたレジャー施設を用意していることも多い。単なる休憩場所としてではなく、ドライブの目的地として使えるようなところもあるのだ。

    中でもお気に入りは、奄美大島にある「道の駅・奄美大島 住用(すみよう)」。ここに併設された「黒潮の森 マングローブパーク」は、マングローブの森をカヌーで探検することができるもの。ジャングルのようなマングローブの森には、さまざまな生物が生息しているが、これをガイドさんが案内してくれるのだ。ここで使われるカヌーは非常に安定性の優れたタイプとのことで、小さな子どもや年配の人でも安心。漕ぎ方も指導してもらえる。このカヌー体験を目的に、この道の駅を訪れる人も多いらしい。

    それ以外にも、いも掘りやソバの手打ち体験など、ちょっとした施設を用意している道の駅は数多い。施設というわけではないが、レンタサイクルも便利。クルマでは景色を見ながら走るわけには行かないが、自転車なら大丈夫。道の駅にクルマを止めておき、自転車で自然の中を散策するのがいい。新しい旅の発見があるに違いない。

    「道の駅・奄美大島 住用」。奄美大島本島を縦断する国道58号沿いにある

    マングローブ国定公園特別保護地区。河口のデルタ地帯で、広さは約71ha

    マングローブの森を行くカヌー。奄美大島の自然を満喫しよう!!

    お勧め! レジャー施設を備えた道の駅

    マングローブの森をカヌーで楽しむ
    駅名 道の駅・奄美大島 住用
    データ 鹿児島県大島郡住用村石原478 Tel.0997-56-3355 沿線:国道58号沿 レストラン:11:00~18:00、売店:9:30~18:00
    説明 多種多様な道の駅の中でも、このマングローブのカヌー探険は他に類を見ない。ガイド付きのカヌー料金は1時間1500円とリーズナブルだ(要予約)。カヌーはどうしてもダメだという人は、有料のマングローブパークもある(大人500円、子供300円、幼児100円)
    バンジージャンプもできる道の駅!?
    駅名 道の駅・月山(月山あさひ博物村)
    データ 山形県鶴岡市越中山字名平3-1 Tel.0235-53-3411 沿線:国道112号沿 施設利用時間:9:00~17:00 ※7~8月は延長の可能性あり
    説明 地域の歴史を紹介する「文化創造館」、特産の山ぶどうを原料にしたワインやジュースが楽しめる「山ぶどう研究所」があるが、梵字川渓谷にかかった吊橋からバンジージャンプが楽しめるのがすごい(要予約)。他の人のジャンプを見るだけで気分爽快だ!
    レンタサイクルで島めぐり!
    駅名 しまなみの駅・御島
    データ 愛媛県今治市大三島町宮浦3260 Tel.0897-82-0002 沿線:大三島ICより車で10分 施設利用時間:8:30~17:00
    説明 広島県・尾道と愛媛県・今治を結ぶ「しまなみ海道」。実はこれ、自転車でも徒歩でも渡れるのだ。「しまなみの駅・御島」で自転車を借りて、ゆっくり島めぐりが楽しめる。サイクリングに疲れたら、シャワーでスッキリして次の目的地へ行こう!
    ソバの手打ちが体験できる道の駅
    駅名 道の駅・信濃路下條(そばの城)
    データ 長野県下伊那郡下條村睦沢2514-2 Tel.0260-27-1151 沿線:国道151号沿 施設利用時間:9:00~18:00(夏)、9:00~17:00(冬)
    説明 おいしいソバの食べられる道の駅は少なくないが、ここ「そばの城」ではソバ打ちを体験できるのがすごい(要予約)。もちろんおいしいソバを食べるだけでもOK。オリジナルのヨーグルト、アイスクリームが楽しめる「みるく工房遊牧館」なども併設されている。
    サツマイモ掘りをのんびり楽しもう!
    駅名 道の駅・くりもと(紅小町の郷)
    データ 千葉県香取郡栗源町沢1372-1 Tel.0478-70-5151 沿線:成田小見川鹿島港線沿 施設利用時間:9:00~19:00(夏)、9:00~18:00(冬)
    説明 「紅小町」というのはサツマイモの品種の名前で、栗源町は全国シェアの95%を占めているという。つまり、農村であることを生かしたこの道の駅なのだ。すごいのはサツマイモやジャガイモの収穫体験ができること(要予約)。秋の日はイモ掘りでおいしい一日を!

    道の駅を上手に活用するということは

    道の駅は公共の場であり、気持ちよく使いたいもの。そのためにはマナーを忘れないようにしてほしい。最低限のマナーはこんなところか。

    1. トイレや売店から近いからといって、障害者用の駐車場を健常者は使用しない。
    2. ドライブ中に出たゴミはきちんと家に持ち帰る。道の駅は地方自治体が運営しているが、処理費用がかかり大きな問題になりつつある。
    3. トイレや施設は清潔に使う。

    トイレや駐車場が24時間利用可能だからといって、道の駅でのキャンプは厳禁だ。もちろんキャンプ場が併設されていればそれを利用すればいい。車中泊という言葉もあるが、それはあくまで「車内で寝る」という意味で、回りに迷惑をかけず車中で寝るのは咎められない。しかしテーブルや炊事道具を広げて周囲の駐車スペースや歩道を占有するのはマナー違反。テントやタープを張るのは言語道断だ。道の駅でテントを張っている人を見かけるが、それは管理人さんに黙認されているだけだろう。

    「道の駅 なるさわ」では、テントを張ったりバーベキューをしたりする人が後を絶たず、バーベキュー後の生ゴミで下水を詰まらせるといったことが多発したため、駐車場には「オートキャンプ禁止」の看板が立ってしまった。実に悲しいことだ。道の駅の車中泊は仮眠程度と考え、みんなで快適に道の駅を使ってほしい。

    加藤真貴子(WINDY Co.)

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