【コラム】

サラリーマンが知っておきたいマネーテクニック

84 投資信託選びは、金融庁の「つみたてNISA」対象商品の要件を参考に!

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連載コラム『サラリーマンが知っておきたいマネーテクニック』では、会社員が身につけておきたいマネーに関する知識やスキル・テクニック・ノウハウを、ファイナンシャルプランナーの中村宏氏が、独断も交えながらお伝えします。

投資信託の数は約6,000本、多過ぎて選べない!

これまで資産運用をしたことのない人が、これから資産運用をしようと考えるときに、まず思い浮かぶのは、投資信託ではないでしょうか。その理由は、証券会社や銀行が積極的に販売促進をしており、私たちの目に「投資信託」という言葉が触れる機会が多くなったからです。

もちろん、NISA(少額投資非課税制度)という税制優遇政策によって国が投資のあと押しをしていることも背景にあります。また、投資信託そのものが、投資の初心者向けの金融商品だと考えられていることもあるでしょう。多くの金融機関では1万円から、ネット証券では100円からでも購入できるため、気軽にスタートできます。また、1本の投資信託の中には数多くの銘柄や資産が組み入れられて分散投資されているため、リスクをある程度抑えることができます。

しかし、いざ投資信託を選ぼうと思うと大変です。数が多過ぎます。現在、公募投資信託の数は約6,000本。日本経済新聞では毎日2面を割いて、投資信託の基準価額を掲載しています(土日祝日等の翌日は除く)。中身は玉石混交。6,000本の中から投資初心者が自分に合ったモノを選ぶのは至難のワザでしょう。

金融庁のガイドラインを参考にすれば選ぶことができる!

2018年から、年間40万円までの投資資金から得られる収益に最長20年間税金がかからない「つみたてNISA」制度がスタートします。この制度の目的は、国民に長期の積立・分散投資を促すことで自らが安定的な資産形成を行えるようにすることです。

また、金融機関が真に顧客の利益になる商品・サービスを提供していない現状を改めることにつながるように、金融庁は「つみたてNISA」の対象商品の要件を定めて公表しています。

【つみたてNISAの対象商品の要件まとめ(公募株式投資信託の要件のみ抜粋)】

上記の要件を一言でいうと「低コストで実績のある投資信託」です。インデックス投信とは、TOPIX(東証株価指数)などの指数に連動させることを目標に運用する投資信託ですが、購入時手数料や口座管理手数料が無料、信託報酬も0.5%以下、0.75%以下という条件をつけています。

アクティブ投信は、指数を上回るリターンを目標に運用する投資信託で、「純資産総額50億円以上」「信託開始以降5年経過」「信託期間の3分の2で資金流入超」という条件は、運用期間が5年以上あり、投資家から多くの資金を継続的、安定的に集めて運用実績がある投資信託ということです。

金融庁は、これらの要件を満たす投資信託こそ、長期積立・分散投資が可能で、真に顧客の利益になると考えているのではないでしょうか。「つみたてNISA」の対象商品は、今後金融機関が金融庁に届け出て決まりますが、この要件は、私たちが「つみたてNISA」以外で資産運用をするときの投資信託選びにも活用することができます。

ネット証券やモーニングスターなどのサイトで検索して絞り込む

ネット証券は、大手証券会社や銀行などと比べると、投資信託の品ぞろえが圧倒的に多く、サイトでの投資信託の検索機能が優れています。また、投資信託評価会社であるモーニングスター社のサイトも買いたい投資信託選びに活用することができます。これらのサイトでは、インデックス投信・アクティブ投信の別、購入時手数料の有無、信託報酬の水準、純資産額、運用期間など、様々な条件を指定して絞り込むことができます。

なお、金融機関のサイトでは、その金融機関が販売している投資信託の中から絞り込むことになります。モーニングスターのサイトは金融機関に関係なくすべての投資信託の中から絞り込むことができ、その投資信託を販売している金融機関を照会することもできます。

「つみたてNISA」の対象商品の要件を参考に、条件を指定して投資信託を絞り込んでみてください。「真に顧客の利益になる商品」をたくさん取り扱っている金融機関がわかるかもしれません。

執筆者プロフィール : 中村宏(なかむら ひろし)

ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)、一級ファイナンシャルプランニング技能士。ベネッセコーポレーションを経て、2003年にFPとして独立し、FPオフィス ワーク・ワークスを設立。

「お客様の『お金の心配』を自信と希望にかえる!」をモットーに、顧客の立場に立った個人相談やコンサルティングを多数行っているほか、セミナー講師、雑誌取材、執筆・寄稿などで生活のお金に関する情報や知識、ノウハウを発信。新著:『老後に破産する人、しない人』(KADOKAWA中経出版)

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インデックス

連載目次
第84回 投資信託選びは、金融庁の「つみたてNISA」対象商品の要件を参考に!
第83回 疾病特約や介護特約が付いても保険料が無料になる団信生命保険がある!
第82回 銀行のカードローンに注意!
第81回 統計データを見て、平均と自分をくらべてみる!
第80回 サラリーマンが加入している「厚生年金」の機能は老後の年金だけじゃない!!
第79回 9月までに「マイナンバー」を提示しないとNISA口座が使えなくなる!?
第78回 超低コスト投資信託のススメ
第77回 「ふるさと納税」の返礼品競争が抑制される!!
第76回 クレジットカードの使い方の基本
第75回 エンゲル係数を計算してみよう!
第74回 後悔しないマイホーム予算の立て方(2)
第73回 後悔しないマイホーム予算の立て方(1)
第72回 サラリーマンもiDeCo(イデコ)に加入することができる?
第71回 2017年4月からも、学資保険や個人年金保険で資金準備をする?
第70回 「結婚にかかるお金」を参考に貯蓄目標額を設定する!
第69回 「セルフメディケーション税制」を使って税金を節約しよう!
第68回 20代~30代は、2018年からスタートする「積立型NISA」を活用しよう!
第67回 年末年始は少し時間をかけて、家計や資産を点検して来年の目標を作る!
第66回 贈与を受けると贈与税がかかる!?
第65回 年末調整の情報を活用し、「ふるさと納税」ができる金額を年内に確認しよう
第64回 住宅ローンの借り換えは、金利だけでなくコストにも注意!
第63回 中途退職時に受け取る退職金、使いすぎに注意!
第62回 年末調整の季節が到来! - サラリーマンもたまには「税金」のことを考えよう
第61回 コンビニATM、時間外でも手数料無料の金融機関は?
第60回 利回り8.3%の「百貨店友の会」、預貯金金利が低い今こそおすすめ
第59回 確定拠出年金で老後資金準備! 2017年からは専業主婦や公務員も対象に
第58回 中古住宅を購入してリフォームなら【フラット35】リノベがおすすめ
第57回 厚生年金、国民年金にはしっかり加入する!
第56回 20代・30代サラリーマンのお小遣い事情
第55回 実際の年齢ではなく「健康年齢」で保険料が決まる保険が登場!
第54回 おすすめ投資信託は「ノーロード」&「インデックス型」&「バランス型」(2)
第53回 おすすめ投資信託は「ノーロード」&「インデックス型」&「バランス型」(1)
第52回 子供のできたときに入る生命保険は「収入保障保険」
第51回 新入社員は必読! 給与明細を徹底解剖
第50回 子供の教育費の目安とは? 高校までは毎年の収入の範囲でカバーする!
第49回 正社員なら30歳までに200~300万円貯めよう!
第48回 2016年3月の住宅ローン金利が史上最低を更新!?
第47回 マイナス金利で「個人向け国債」が高利回り商品に!?
第46回 マイナス金利、住宅ローンは「固定金利」への切り替えの絶好機!?
第45回 通勤手当の非課税限度額が月15万円に引き上げられる!?
第44回 1月から医療費の領収書はちゃんと保管! 確定申告をして節税をしよう!
第43回 『ジュニアNISA』がはじまる前に「贈与税」の仕組みを理解しておこう!
第42回 子供や孫ができたら「ジュニアNISA」口座を開設して教育資金の準備をする!?
第41回 新しい年を前に! 一生涯の収支計画を作ってみよう!!
第40回 年末調整の「生命保険料控除」で得する方法
第39回 女性専用の医療保険…普通の医療保険とどこが違う?
第38回 「老後破産」に陥らない!!--20代・30代からのライフプランの考え方(3)
第37回 「老後破産」に陥らない!!--20代・30代からのライフプランの考え方(2)
第36回 「老後破産」に陥らない!!--20代・30代からのライフプランの考え方(1)
第35回 中古住宅を個人から買うときは、「消費税」がかからない!!
第34回 旅に出るときは、スマホで旅行保険に加入して万が一の事態に備える!
第33回 子供の教育費はこうして準備する! (3)
第32回 子供の教育費はこうして準備する! (2)
第31回 子供の教育費はこうして準備する! (1)
第30回 財形貯蓄をしている子育て世帯に朗報! 「財形住宅融資」が金利を▲0.2%優遇
第29回 「結婚・子育て資金」を"非課税"でもらえる制度ができた!
第28回 物価上昇時におススメ! "超短期"の「定期預金」で安全確実にしっかり貯める!
第27回 クレジットカードより家計管理が断然便利!? デビットカードを使いこなす!
第26回 賃金が上昇したら、アップ分を元手に投資で増やす!…「積立投資信託」
第25回 住宅エコポイント制度が2年半ぶりに復活! 最大45万円分のポイントがもらえる!
第24回 がん保険に別途入る必要はない!? - 医療保険の入り方(2)
第23回 病気やけがで入院・手術になったらどうする!? - 医療保険の入り方(1)
第22回 【フラット35】Sが拡充!? 長期固定金利が当初5年、10年が変動金利並みに!
第21回 「ふるさと納税」が拡充! 寄附の上限額が2倍になる!?
第20回 「仕事」だけでなく、「家計」でも"1年の目標"を立てよう!
第19回 "超低金利時代"の住宅ローン、「変動金利」と「固定金利」のどちらを選ぶ?
第18回 「晩婚夫婦」の家計が、"より慎重で計画的"な運営を求められるワケ
第17回 日本銀行の追加の「超金融緩和政策」に、サラリーマンはどう対処する?
第16回 「財形貯蓄」はサラリーマンの貯蓄の"王道" - どんなメリットがある!?
第15回 20代・30代のフルタイム共働きサラリーマンの家計管理術(2)
第14回 20代・30代のフルタイム共働きサラリーマンの家計管理術(1)
第13回 入院・手術するなら年内・年明けどっちが得? 高額療養費制度が2015年に変わる!
第12回 保障を残しつつ、今後の保険料の支払いをストップできる『払済保険』って何?
第11回 近くにカーステーションがあれば、クルマを持たず「カーシェアリング」を使う!
第10回 帰省先でも役立つ! 人のクルマを借りるときは「超短期自動車保険」に入る!
第9回 金利だけくらべてはダメ! 住宅ローンはコストも含めて比較する!!(2)
第8回 金利だけくらべてはダメ! 住宅ローンはコストも含めて比較する!!(1)
第7回 生命保険の保険料、「年払い」にするだけで節約できるって知ってた?
第6回 ボーナスの時期こそ! 「住宅ローン」の"繰上返済"は、早ければ早いほど効果大!!
第5回 『ふるさと納税』で地域貢献&美味しい特産品をお得にゲット!
第4回 「インフレ時代」の貯蓄術--少しでも"金利"の高いものを選ぼう!
第3回 おじいちゃん、おばあちゃんから子どもの教育費をもらって家計にゆとりを!
第2回 カードで買い物はいいが、「リボルビング払い」はもったいない。
第1回 確定拠出年金の「マッチング拠出」は、"節税"の観点から積極的にやる!

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