【コラム】

サラリーマンが知っておきたいマネーテクニック

66 贈与を受けると贈与税がかかる!?

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連載コラム『サラリーマンが知っておきたいマネーテクニック』では、会社員が身につけておきたいマネーに関する知識やスキル・テクニック・ノウハウを、ファイナンシャルプランナーの中村宏氏が、独断も交えながらお伝えします。

贈与税は1年単位で計算される!

サラリーマンの給料やボーナスから差し引かれている所得税・住民税の税額は、1月1日から12月31日までの1年間の所得額を対象に計算されます。それと同じように、贈与税額も1年間の贈与額(贈与を受けた額)を対象に計算されます。

一般的な贈与の仕組みのことを「暦年贈与制度」といいます。「暦年」とは暦における1年の区切りのこと。つまり1月1日から12月31日までのことです。

暦年贈与では、1月1日から12月31日までの間に110万円を超える贈与を受けた場合、贈与を受けた人は贈与税の申告・納税をしなければなりません。逆に言えば、もらった額が110万円以内であれば、申告も納税もする必要はありません。そして、翌年の1月1日になると、またその1年間で、新たに110万円までの贈与を非課税で受けられるようになります。

したがって、毎年110万円までの贈与を受けるなら、贈与税はずっとかかりません。なお、申告・納税をしなければならないのは、贈与した人ではなく、贈与された人(もらった人)です。そのため、複数の人から1年間に110万円ずつもらうと、もらった人は1年間で合計220万円の贈与を受けたことになるため、申告・納税義務が生じます。

まとまったお金をもらうときは年間110万円を超えないようにする

親子間や夫婦間、兄弟間などでお金のやりとりをしている方々は多いのではないでしょうか? もちろん、生活費や教育費などのやりとりは対象外ですが、それ以外の親族間の贈与も贈与税の対象となるため要注意です。ただ、一般的な親族間のお金のやりとりは110万円の非課税の範囲で行われていることが多いため、贈与税の仕組みを知らずにお金をあげたり、もらったりしても問題にはならないのです。

「親からまとまったお金をもらう」、あるいは「子供にまとまったお金をあげる」ときなどには、贈与を受ける人の贈与額が1年間に110万円を超えないように工夫した方がいいかもしれません。例えば、「親から200万円もらう」のではなく、「12月末までの年内に100万円受け取り、翌年になってから残りの100万円を受け取る」などの工夫です。

暦年贈与での税金はいくらくらいかかる?

では、実際暦年贈与にはいくらくらい税金がかかるのでしょうか? 税額の計算式は、以下の通りです。

贈与税額={贈与額-110万円(基礎控除額)}×税率-控除額

※税率や控除額は、下の表を参照してください。

贈与税には「一般贈与財産用(一般税率)」「特定贈与財産用(特例税率)」があります。

実の祖父母や父母などの「直系尊属」から、その年の1月1日現在で20歳以上の子供や孫に贈与する場合などは「特定贈与財産用の特例税率」を活用します。「特定贈与財産用」に該当しない場合、例えば、兄弟間の贈与、夫婦間の贈与、親から未成年の子供への贈与などの場合は「一般贈与財産用の一般税率」となります。詳しくは下の贈与税の速算表を参照してください。

【特定贈与財産用】(特例税率)

【一般贈与財産用】(一般税率)

では、実の親から500万円のお金の贈与を受けた子供(20歳以上)の例で贈与税額の計算をしてみましょう。

贈与税額={500万円(贈与額)-110万円(基礎控除額)}×15%(税率)-10万円(控除額)
    = 48.5万円

暦年贈与の税額は、思ったより高いと感じる方が多いのではないでしょうか。

暦年贈与の税額が低いと、相続税を節税する目的で、生前に子供や孫に贈与する富裕層が多くなることなどが想定されるため、このような水準の税率にしていると言われています。親子間、夫婦間、兄弟間でも、贈与をすると贈与税の対象になり申告や納税をしなければならないことには注意をするようにしましょう。

執筆者プロフィール : 中村宏(なかむら ひろし)

ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)、一級ファイナンシャルプランニング技能士。ベネッセコーポレーションを経て、2003年にFPとして独立し、FPオフィス ワーク・ワークスを設立。

「お客様の『お金の心配』を自信と希望にかえる!」をモットーに、顧客の立場に立った個人相談やコンサルティングを多数行っているほか、セミナー講師、雑誌取材、執筆・寄稿などで生活のお金に関する情報や知識、ノウハウを発信。新著:『老後に破産する人、しない人』(KADOKAWA中経出版)

メルマガ「生活マネー ミニ講座」(平日・毎日配信)
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連載目次
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第76回 クレジットカードの使い方の基本
第75回 エンゲル係数を計算してみよう!
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第73回 後悔しないマイホーム予算の立て方(1)
第72回 サラリーマンもiDeCo(イデコ)に加入することができる?
第71回 2017年4月からも、学資保険や個人年金保険で資金準備をする?
第70回 「結婚にかかるお金」を参考に貯蓄目標額を設定する!
第69回 「セルフメディケーション税制」を使って税金を節約しよう!
第68回 20代~30代は、2018年からスタートする「積立型NISA」を活用しよう!
第67回 年末年始は少し時間をかけて、家計や資産を点検して来年の目標を作る!
第66回 贈与を受けると贈与税がかかる!?
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第64回 住宅ローンの借り換えは、金利だけでなくコストにも注意!
第63回 中途退職時に受け取る退職金、使いすぎに注意!
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第61回 コンビニATM、時間外でも手数料無料の金融機関は?
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第56回 20代・30代サラリーマンのお小遣い事情
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第54回 おすすめ投資信託は「ノーロード」&「インデックス型」&「バランス型」(2)
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第43回 『ジュニアNISA』がはじまる前に「贈与税」の仕組みを理解しておこう!
第42回 子供や孫ができたら「ジュニアNISA」口座を開設して教育資金の準備をする!?
第41回 新しい年を前に! 一生涯の収支計画を作ってみよう!!
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第39回 女性専用の医療保険…普通の医療保険とどこが違う?
第38回 「老後破産」に陥らない!!--20代・30代からのライフプランの考え方(3)
第37回 「老後破産」に陥らない!!--20代・30代からのライフプランの考え方(2)
第36回 「老後破産」に陥らない!!--20代・30代からのライフプランの考え方(1)
第35回 中古住宅を個人から買うときは、「消費税」がかからない!!
第34回 旅に出るときは、スマホで旅行保険に加入して万が一の事態に備える!
第33回 子供の教育費はこうして準備する! (3)
第32回 子供の教育費はこうして準備する! (2)
第31回 子供の教育費はこうして準備する! (1)
第30回 財形貯蓄をしている子育て世帯に朗報! 「財形住宅融資」が金利を▲0.2%優遇
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第17回 日本銀行の追加の「超金融緩和政策」に、サラリーマンはどう対処する?
第16回 「財形貯蓄」はサラリーマンの貯蓄の"王道" - どんなメリットがある!?
第15回 20代・30代のフルタイム共働きサラリーマンの家計管理術(2)
第14回 20代・30代のフルタイム共働きサラリーマンの家計管理術(1)
第13回 入院・手術するなら年内・年明けどっちが得? 高額療養費制度が2015年に変わる!
第12回 保障を残しつつ、今後の保険料の支払いをストップできる『払済保険』って何?
第11回 近くにカーステーションがあれば、クルマを持たず「カーシェアリング」を使う!
第10回 帰省先でも役立つ! 人のクルマを借りるときは「超短期自動車保険」に入る!
第9回 金利だけくらべてはダメ! 住宅ローンはコストも含めて比較する!!(2)
第8回 金利だけくらべてはダメ! 住宅ローンはコストも含めて比較する!!(1)
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第6回 ボーナスの時期こそ! 「住宅ローン」の"繰上返済"は、早ければ早いほど効果大!!
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