【コラム】

サラリーマンが知っておきたいマネーテクニック

42 子供や孫ができたら「ジュニアNISA」口座を開設して教育資金の準備をする!?

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連載コラム『サラリーマンが知っておきたいマネーテクニック』では、会社員が身につけておきたいマネーに関する知識やスキル・テクニック・ノウハウを、ファイナンシャルプランナーの中村宏氏が、独断も交えながらお伝えします。


「NISA(少額投資非課税制度)」と「ジュニアNISA」の違いは?

2016年4月から新たに「ジュニアNISA」が始まります。これまでのNISA(少額投資非課税制度)が20歳以上の成年向けの仕組みなのに対して、ジュニアNISAは0歳から19歳までの未成年者が口座名義人になります。

まず、NISAの仕組みをおさらいしましょう。

NISAは、20歳以上の人が自分名義のNISA口座を証券会社や銀行などの金融機関に開設し、毎年100万円(2016年からは毎年120万円)までの資金で、投資信託や上場株式などに投資をします。投資した年を含め最長5年間はこの投資から得られる収益に税金がかかりません。この税制優遇がNISAの最大のメリットです。ちなみに、NISA口座以外で投資をした場合、収益に約20%の税金がかかります。

ジュニアNISAは、NISAの未成年版ですが、仕組みにはいくつかの相違点があります。

ジュニアNISAは年間の投資額の上限が80万円となっています。また、18歳になるまで(3月末で18歳になる年の前年末まで)口座からお金を引き出すことができません。その他に、金融機関を変更することができない、口座の管理は親権者が代行するなどの相違点もあります。

【NISAとジュニアNISAの違い】

NISAとジュニアNISAの違い

ジュニアNISAを活用した教育資金準備の注意点

現在、さまざまな金融機関が、子供の教育資金の準備に活用してもらおうと、ジュニアNISAの口座開設キャンペーンを積極的に行っています。金融機関にすれば、一度口座が開設されると約18年間は他の金融機関に変更できないだけに、口座の獲得に力が入るでしょう。

私たちが口座を開設するときは、その前に目的をしっかり検討したいものです。

教育資金の準備用としてジュニアNISAを活用するには、いくつかの注意点があります。

大学資金の準備としてしか活用できない

ジュニアNISA口座からのお金の引き出しは、原則として18歳まで(厳密には3月末で18歳になる年の前年末まで)できません。そのため準備できる教育資金は、大学受験費用、新生活準備費用、学費、生活費などの準備に限定されてしまいます。

中学、高校時に必要な資金の準備は、別の方法でする必要があります。

なお、18歳までにジュニアNISA口座からお金を引き出す場合、それまでの収益に課税されるため税制優遇メリットを享受できません。

対象商品は元本保証のない金融商品であるため損するかもしれない

教育費は、必要な時期と金額が決まっています。そのため、子供にちゃんとした教育を与えるためには、安全確実に安心して準備をしたいお金です。しかし、ジュニアNISAでの運用商品は投資信託や上場株式など、値動きのあるリスク商品に限定されます。したがって、必要な時期に元本割れになっているかもしれないと覚悟しておく必要があります。お金が不足した場合の補填方法も考えておいたほうがよさそうです。

このように、ジュニアNISAの仕組みで子供の教育費を準備する場合は、金融機関のキャンペーンに安易に飛びつくのではなく、デメリットや注意点も踏まえておいて欲しいと思います。

教育資金準備には、貯蓄や保険などを活用する方法もあるため、包括的に検討し、複数の方法を組み合わせるなどの工夫をしてはいかがでしょうか。

執筆者プロフィール : 中村宏(なかむら ひろし)

ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)、一級ファイナンシャルプランニング技能士。(株)ベネッセコーポレーションを経て、2003年にFPとして独立し、FPオフィス ワーク・ワークスを設立。「お客様の『お金の心配』を自信と希望にかえる!」をモットーに、顧客の立場に立った個人相談やコンサルティングを多数行っているほか、セミナー講師、雑誌取材、執筆・寄稿などで生活のお金に関する情報や知識、ノウハウを発信。新著:『老後に破産する人、しない人』(KADOKAWA中経出版)

メルマガ「生活マネー ミニ講座」(平日・毎日)→http://www.mag2.com/m/0000113875.html

FPオフィス ワーク・ワークスのHP→http://www.e-workworks.com/index.html

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連載目次
第58回 中古住宅を購入してリフォームなら【フラット35】リノベがおすすめ
第57回 厚生年金、国民年金にはしっかり加入する!
第56回 20代・30代サラリーマンのお小遣い事情
第55回 実際の年齢ではなく「健康年齢」で保険料が決まる保険が登場!
第54回 おすすめ投資信託は「ノーロード」&「インデックス型」&「バランス型」(2)
第53回 おすすめ投資信託は「ノーロード」&「インデックス型」&「バランス型」(1)
第52回 子供のできたときに入る生命保険は「収入保障保険」
第51回 新入社員は必読! 給与明細を徹底解剖
第50回 子供の教育費の目安とは? 高校までは毎年の収入の範囲でカバーする!
第49回 正社員なら30歳までに200~300万円貯めよう!
第48回 2016年3月の住宅ローン金利が史上最低を更新!?
第47回 マイナス金利で「個人向け国債」が高利回り商品に!?
第46回 マイナス金利、住宅ローンは「固定金利」への切り替えの絶好機!?
第45回 通勤手当の非課税限度額が月15万円に引き上げられる!?
第44回 1月から医療費の領収書はちゃんと保管! 確定申告をして節税をしよう!
第43回 『ジュニアNISA』がはじまる前に「贈与税」の仕組みを理解しておこう!
第42回 子供や孫ができたら「ジュニアNISA」口座を開設して教育資金の準備をする!?
第41回 新しい年を前に! 一生涯の収支計画を作ってみよう!!
第40回 年末調整の「生命保険料控除」で得する方法
第39回 女性専用の医療保険…普通の医療保険とどこが違う?
第38回 「老後破産」に陥らない!!--20代・30代からのライフプランの考え方(3)
第37回 「老後破産」に陥らない!!--20代・30代からのライフプランの考え方(2)
第36回 「老後破産」に陥らない!!--20代・30代からのライフプランの考え方(1)
第35回 中古住宅を個人から買うときは、「消費税」がかからない!!
第34回 旅に出るときは、スマホで旅行保険に加入して万が一の事態に備える!
第33回 子供の教育費はこうして準備する! (3)
第32回 子供の教育費はこうして準備する! (2)
第31回 子供の教育費はこうして準備する! (1)
第30回 財形貯蓄をしている子育て世帯に朗報! 「財形住宅融資」が金利を▲0.2%優遇
第29回 「結婚・子育て資金」を"非課税"でもらえる制度ができた!
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第27回 クレジットカードより家計管理が断然便利!? デビットカードを使いこなす!
第26回 賃金が上昇したら、アップ分を元手に投資で増やす!…「積立投資信託」
第25回 住宅エコポイント制度が2年半ぶりに復活! 最大45万円分のポイントがもらえる!
第24回 がん保険に別途入る必要はない!? - 医療保険の入り方(2)
第23回 病気やけがで入院・手術になったらどうする!? - 医療保険の入り方(1)
第22回 【フラット35】Sが拡充!? 長期固定金利が当初5年、10年が変動金利並みに!
第21回 「ふるさと納税」が拡充! 寄附の上限額が2倍になる!?
第20回 「仕事」だけでなく、「家計」でも"1年の目標"を立てよう!
第19回 "超低金利時代"の住宅ローン、「変動金利」と「固定金利」のどちらを選ぶ?
第18回 「晩婚夫婦」の家計が、"より慎重で計画的"な運営を求められるワケ
第17回 日本銀行の追加の「超金融緩和政策」に、サラリーマンはどう対処する?
第16回 「財形貯蓄」はサラリーマンの貯蓄の"王道" - どんなメリットがある!?
第15回 20代・30代のフルタイム共働きサラリーマンの家計管理術(2)
第14回 20代・30代のフルタイム共働きサラリーマンの家計管理術(1)
第13回 入院・手術するなら年内・年明けどっちが得? 高額療養費制度が2015年に変わる!
第12回 保障を残しつつ、今後の保険料の支払いをストップできる『払済保険』って何?
第11回 近くにカーステーションがあれば、クルマを持たず「カーシェアリング」を使う!
第10回 帰省先でも役立つ! 人のクルマを借りるときは「超短期自動車保険」に入る!
第9回 金利だけくらべてはダメ! 住宅ローンはコストも含めて比較する!!(2)
第8回 金利だけくらべてはダメ! 住宅ローンはコストも含めて比較する!!(1)
第7回 生命保険の保険料、「年払い」にするだけで節約できるって知ってた?
第6回 ボーナスの時期こそ! 「住宅ローン」の"繰上返済"は、早ければ早いほど効果大!!
第5回 『ふるさと納税』で地域貢献&美味しい特産品をお得にゲット!
第4回 「インフレ時代」の貯蓄術--少しでも"金利"の高いものを選ぼう!
第3回 おじいちゃん、おばあちゃんから子どもの教育費をもらって家計にゆとりを!
第2回 カードで買い物はいいが、「リボルビング払い」はもったいない。
第1回 確定拠出年金の「マッチング拠出」は、"節税"の観点から積極的にやる!

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