連載コラム『芸能界と投資と私』では、芸能活動をしながら、フィスコのリサーチレポーターとして株式やFXの現場の取材レポートも行なっている三井智映子さんが、これまでの人生を振り返りながら、どうして経済や投資に興味を持つようになったかなどについて執筆します。


人生そううまくはいかない、仕事が大幅に減る

皆さんこんにちは、フィスコリサーチレポーターの三井智映子です。

さぁ、前回は芸能のお話でした。"何様ー!"な雰囲気にイラッとした方もいらっしゃるかもしれませんが、お待たせしました。人生そううまくはいかない、苦労話始まるよー!

自立心が旺盛だった私は芸能界デビューをして、収入が追いついたこともあり、19歳で家を出て自活をはじめました。そして21歳頃に事務所を移籍しお仕事が大幅に減りました。社会勉強が足りないまま芸能界に入り、その時にお仕事が次々に決まっていたことが「ありがたかった」ということを初めて知りました。感謝の気持ちがなかったわけではないのですが、「仕事があることが普通」な状態から「ないことが普通」に。なくなって実感すること、ありますよね。

そして初めて食べるのに困りました。仕送りは一切もらっていませんでしたし、勝気なので親に泣きつくということもできませんでした。オーディションがいつ入るかわからないので縫い物のバイトを入れながら食いつなぐ毎日。芸能界はバブル時代に比べるとギャラが減ったと良く耳にしますが、それでも時給で働くバイトよりは断然高いと思います。しかしオーディションに受からないと仕事が入らないことも多いですし、オーディションの時間や交通費は出ません。持ち出し、ってやつです。これ、地味にきついんです。

そして自分でオーディションや、やりたい仕事を選べるわけでもないんです。良く「このドラマ出ればいいのにー」とか「CDデビューすればいいのにー」とか言われたりしましたが、やりたいといえばやれるわけではないのです。良かれと思って言ってくださるのはわかるのですが、そう言われるのが辛い時期でしたね。

オーディションに落ちるは自分を否定されたような気持ちになりがち

オーディションに落ちるのって自分を否定されたような気持ちになりがちですし。お仕事のない時期ならなおさらです。CMだけ決まる確率が高く、それに救われていました。セクハラにあったりもしてお仕事が辛くなった時期もありました。そんなご無体なお方はごくごく一部だったのですが、いかんせん女子校育ちですし、若かった私にとってセクハラはネガティヴ・サプライズでしたね。

そういうお方ほど自己正当化が上手で逆に悪く言われてしまって落ち込んだり…この頃の私は首の皮一枚で芸能界とつながっていました。あまり相談もできずに辛かったです。今はこんなこと書けちゃうくらい強くなっちゃいましたけどねっ。大人になったんでしょうか。

不安はあって当たり前ーと思えるようになる

今もフリーランスですので、極端な話をするといつ仕事が全くなくなってもおかしくないわけです。収入や将来への不安はもちろんあります。ただこの頃に突き詰めて考え過ぎて、今はその不安を乗り越えました。

というか、「不安はあって当たり前ー」と思えるようになりました。誰でも多かれ少なかれ不安はあるものだと思いますし。今が将来に繋がっているので今を大切にするしかないのかなと思います。今はお仕事があって本当にありがたいです! 一度一緒にお仕事した方々に「またお仕事したい!」と言って頂けるような仕事をすることが目標です!

執筆者プロフィール : フィスコ リサーチレポーター 三井 智映子

共立女子中学校・高校を経て、早稲田大学政治経済学部へ。2001年から芸能活動を開始し、現在テレビ、CM、舞台などに出演。また、いち消費者とアナリストの中間的な存在であるフィスコのリサーチレポーターとしても、株式やFXの現場を取材レポートしています。