【コラム】

働き男子、働き女子のマネーのたしなみ

4 家計管理や資産運用にフィンテックを活用してみよう!

鈴木暁子
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前回は、「フィンテック:Fintech」とは何か、どのような場面で使われているかなどをお話ししました。今回はより身近に、みなさん自身がフィンテックを活用することを考えてみましょう。

家計簿アプリで簡単家計管理

社会人になったら一人暮らしの人はもちろん、自宅通勤の人であっても「自分の家計」を意識しましょう。「家計を意識する」というと家計簿をつけなければいけないのか、とイメージする人は多いですよね。もちろん家計簿をつけなくても家計管理できる人もいれば、家計簿をつけていても管理できない人はいるのです。

ただし、自分の家計と向き合うという意味では、何となく足りているだろうとか、ちょっと使いすぎたかなといった感覚的なものよりは、数字やデータとして見ることができる方がわかりやすいですし納得もできますよね。ですから一度は家計簿をつけて、自分の家計の傾向をつかむことをしてはいかがでしょう。

昔は、家計簿といえば自分でレシートから転記して合計するものでしたが、今はスマホの家計簿アプリも数多く出ており、例えばレシートを撮影すると、それを読み取ってデータ化し、家計簿に入力してくれるというものなどが人気です。第2回のコラムで、自分の家計の消費傾向をつかむために支出の仕分けをしてみようというお話をしました。それをまさに家計簿アプリが行ってくれるのです。

家計簿アプリで手書きの手間も省けるように(※画像はイメージ)

更に便利なことに、単にデータを反映させるにとどまらず、費目や固定費の登録、集計や分析までやってくれるなど、機能がどんどん進化しています。実は家計簿をつけても家計管理ができない人というのは、転記しただけで終わってしまう人。転記してもそこで自分の消費傾向に気づき、何をすれば良いのか、どこから手をつければ良いのかを検討、実行しなければ何の意味もありません。ですから分析までしてくれるといった機能は至れり尽くせりですよね。

また最近では、金融機関やクレジットカード会社がフィンテック企業と連携を強化し、銀行口座情報やクレジットカード情報と連動させることで、web明細を自動取得して家計簿に反映してくれるなどサービスも拡大されています。

従来は、利用者自身がネットバンキングのIDやパスワードなどをフィンテック企業に提供するのが一般的だったため、セキュリティ上の不安は決して小さくなかったのですが、金融機関がしっかりした契約を締結した上でフィンテック企業と連携することで、個人情報管理強化の方向が広がっていくと思われます。

家計簿アプリについては、至れり尽くせりタイプが良いという人もいれば、シンプルな方が使いやすいというように、人それぞれ好みがあります。いずれにしても3日坊主にならないことが大切ですから、自分の使いやすいアプリを探してみましょう。

資産運用もフィンテックがアドバイス

家計管理ができ、貯蓄習慣が身につけられたら、資産形成についても考えてみましょう。資産形成とは名前のとおり、将来にわたっての資産を作っていくことですが、その方法はいわゆる「貯金」だけではありません。特に現在のような低金利では、残念ながら貯金だけで必要な資産を確保するのは難しいのが現実です。

そのためには資産を運用するということも必要になってきますが、これまで運用をしたことがない人にとっては、運用というと「損をする」「怖い」と思ってしまうかもしれません。また、経験がなければどのような運用が良いのかもわかりません。

最近、ここにもフィンテックが活用されています。ロボアドバイザーという言葉を耳にしたことはありませんか? ロボアドバイザーは、いくつかの質問に回答していくと自分に合った投資信託を選んでくれたり、資産配分などを提案してくれたりするサービスです。

実は筆者自身も資産運用しているものの、つい欲を出してしまうこともあるので本来自分に適した方針からブレ、反省することもしばしばです。また資産配分についてもけっこう頭を悩ませています。

資産運用の難しさとして、人間が判断すると欲が出る(自分との闘い)ということは大きな要因のひとつです。頭ではわかっているんですけどね。ですから、システムがまさにシステマティックに判断してくれるのは、その部分をカバーしてくれるわけです。

なお、ロボアドバイザーもサービスが有料/無料、最低投資額、コスト、サービスの範囲(お勧めの投資信託の提案、資産配分の提案、運用がおまかせかアシストか、積み立て投資への対応有無など)は証券会社によって違います。また、ロボアドの提案は「正解」や「絶対」という意味ではありません。あくまでアドバイス、目安として捉え、最終的に購入や配分の判断は、自分で商品内容を確認、理解した上で行いましょう。

スマホやインターネットなどに抵抗のない世代のみなさんですから、一度無料の範囲でお試し利用してみてはいかがでしょう。

※画像は本文とは関係ありません

執筆者プロフィール : 鈴木暁子

ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)。キャリアコンサルタント。FPオフィス Next Yourself代表。
「多様化するライフスタイルに応じたライフプラン・マネープランづくりが重要」という視点で、企業、自治体、大学オープンカレッジなどで年間約50回のセミナー・講演を行うほか、新聞、雑誌・WEBなどで精力的に情報発信をしている。
「お金はいい使い方をしてこそ活きる」をモットーに、これまでに数百件の家計診断のほか、 個人コンサルティングも行っている。資産運用、ライフプランニングを得意とし、特に共働き夫婦のライフプランニング、リタイアメントプランニング、高齢期のお金と住まい、相続設計に力を入れている。著書に『100歳まで安心して暮らす生活設計』(実業之日本社)。
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インデックス

連載目次
第4回 家計管理や資産運用にフィンテックを活用してみよう!
第3回 「今更聞けない」になる前に知っておこう、フィンテックのキホン
第2回 消費傾向を知って埋蔵金を探そう! - 生活費見直しのコツ
第1回 貯め上手は使い上手。ボーナス貯金していますか?
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