WEBサイトをアップロードするだけで
モバイルサイトまで自動で完成【2010年5月号掲載】


「BiND for WebLiFE* (以下、BiND)」は、HTMLの知識がなくてもスタイリッシュなWEBサイトを作成できるソフトウェアだ。個人のWEBサイトはもちろん、店舗や企業のサイトとしても十分なクオリティのものを作ることができ、実際に導入している企業も多い。そんなBiNDの最新作は、ついにモバイルサイトに対応。さまざまなデバイスで自らのサイトをアピールすることで、新しい訪問者を獲得するチャンスが生まれるのだ。


スペック

[発売元] デジタルステージ [価格] プロフェッショナル版:2万4,800円、スタンダード版:1万9,800円 [OS] Mac OS X 10.4.11またはMac OS X 10.5.7またはMac OS X 10.6(サーバ版を除く) [メモリ] 1GB以上(2GB以上を推奨) [HD] 2GB以上(5GB以上を推奨) [備考] Safari3以上、Adobe Flash Player9.0.115以上、Adobe AIR1.5.2が必要 [掲載号] 「Mac Fan」2010年5月号

OVERVIEW

BiNDは、誰でもクオリティの高いWEBサイトを作成できるソフトウェアだ。その理由の1つとして、プロのWEBクリエイターがデザインしたテンプレートが数多く収録されていることが挙げられるが、BiNDの魅力はそれだけではない。

例えばBiNDは、初心者がサイトを編集しても、レイアウトが崩れたりソース(HTMLの記述)がおかしくなったりする心配がない。これは、ページをブロックに分割しブロックごとに編集する独自のページ作成方法をとっているためだ。また、SEO対策(検索エンジンへの最適化。検索の上位に来ることでアクセスアップが望める)の点でもBiNDの使用は効果的だ。「WEB標準」と呼ばれる仕様に準拠したサイトが出来上がるため、ユーザが意識しなくてもSEO対策に有利なサイトが完成する。

バージョン3では、YouTubeやニュースティッカー、アンケートフォームなど、ユーザが望むさまざまなコンテンツをBiNDサイト内に設置できるようになった。そして、最新作となる3.5では、モバイルサイトの作成・変換に対応。iPhoneへの対応はもちろん、国内大手3キャリアにも対応する。

(1) インターフェイスは継承
基本的なインターフェイスや使い勝手は、従来のバージョンを継承している。スッキリとまとまっており、新しくBiNDを始めるユーザも戸惑わずに済むだろう。[モバイルプレビュー]や[モバイル設定]ボタンが、ウインドウ下部に追加された

従来のモバイルサイトは、プロ向けのツールを使ったりコードを直接編集してコツコツ作るイメージが強かったが、BiNDは違う。ユーザが細かな設定をしなくても、自動的にモバイル対応をしてくれる。なお、本バージョンはバージョン3のユーザであれば無償でアップデートが可能だ。

(2) 新しく追加されたモバイル機能
シミュレータもBiNDらしく、洗練されたインターフェイスだ。[サイトエディタ]に追加された[モバイルプレビュー]からこのシミュレータが起動する

FOCUS ON

実際に、BiNDで作成した2段組みのWEBページをサーバにアップロードして携帯電話からアクセスしたところ、何も設定はしていないにもかかわらずモバイル用のページが表示された。モバイル用のページでは1段組みのレイアウトになるが、新設の[モバイル設定]ボタンから、レイアウトをどのような順序で並ばせるかを指示できる。本ソフトではさらに、ブロックごとに「携帯では非表示にする」という設定を行うことも可能だ。

(3) サイトをアップロード
このサイトをBiND Serverへアップロードした。2段組みのデザインで、大見出しには本ソフトに付属するグラフィックエディタ「SiGN for WebLiFE*」を使っている

(4) 何もせずに自動変換
自動変換されたページの例。まずまず読みやすい。基本的に、段組みは左→右の順番で段のない状態に展開されていく。シンプルすぎる感じがするかもしれないが、何もせずに全キャリアに対応することを考えると、十分な出来だろう

(5) フッターも自動で処理
フッター(ページ下側のパーツ)にはナビゲーションが自動的に挿入される。PCサイトへの誘導ができるので、iPhoneなどフルブラウザ搭載の機器にも便利だ

(6) コンテンツの並び順を設定可能
段組みレイアウトをモバイルでどのように表示させるかは、ユーザが設定できる。といっても面倒なことは何もなく、リストから好みのものを選ぶだけだ

また、Googleマップを埋め込んだページは、携帯電話で表示させると地図へのリンクに変換された。店舗情報などを掲載するのに地図は必須だが、地図を一緒に読み込ませないことでデータ量が軽減する。

むろん、自動変換は完璧ではない。例えば、大見出しに指定した文字は必ず黒い帯で白抜き文字になり、他の文字色も黒。読みやすさでは問題ないが、見栄えに問題が出る場合もある。こだわる場合は、3.5に収録される携帯変換用のテンプレートを利用し、見出しなどを画像で作り込んでいくといいだろう。幅240ピクセルのテンプレートで、変換後を想像して作りやすくなっている。

(7) モバイル用テンプレートも搭載
モバイル変換用のテンプレートを使ってみた。幅が狭いため簡単に作ることができ、仕上がりもなかなか。携帯電話での見栄えを重視する人は、このテンプレートで一から自作するのもいいかもしれない

これだけ手軽にモバイル対応ができるならすぐにでも利用したいという人もいるだろうが、モバイル用の自動変換は、2009年9月にスタートした「BiND Server(バインドサーバ)」の利用が必須となる(サーバ側で携帯に対応したHTMLデータを自動生成している)。BiND Serverは、ソフトを購入することで一定期間無料で利用できるが(ベーシックサービス)、2010年4月からは上位のプレミアムサービスも開始した。こちらに加入すれば、携帯サイトをWEB上でさらに編集したり、QRコードやキャンペーンチケットの作成機能が利用可能になる。店舗やイベントのWEBサイトを作成するうえでメリットが高そうだ。

AFTER REVIEW

モバイルサイトが簡単に作れるのはうれしいが、そのためにはBiND Serverの利用が前提となる。すでに別のサーバでWEBサイトを作成している人は引っ越しが必要となるのが悩ましい。BiND Serverは無料期間終了後に利用料が発生するが、企業や店舗などのビジネスユーザにとっては価格に見合ったものだと思う。