サムネイル表示で画像管理
手頃な価格で加工もできる【2008年4月号掲載】



スペック

[発売元] ジャングル [価格] 9,240円 [OS] Mac OS X 10.3以上 [メモリ] 512MB以上 [HD] 270MB以上 [備考] PowerPC G4 800MHz以上およびインテルMacに対応。解像度800×600ピクセル以上(1024×768ピクセル以上を推奨)、16ビットカラーの表示が可能なディスプレイ。QuickTime 7.3以上が必要 [掲載号] 「Mac Fan」2008年4月号

OVERVIEW

本製品は、フォルダを階層で辿っていくメディア管理ソフトだ。すべての画像のサムネイルを高速で取得し表示できるため、イメージを探しやすい。ファイルにタグやレーティングを付けられる機能や、簡単な画像の加工機能もある。

(1) メディアブラウザで画像をサムネイル表示
フォルダの階層を辿っていく形式で、フォルダ内の画像ファイルをサムネイル付きで表示できるためイメージがわかりやすい

画像ファイル以外にも、各社のRAWデータや音楽ファイル、ムービーファイルも取り扱うことができ、単にファイルをブラウジングするだけでなく、画像ファイルや音楽ファイルを組み合わせてムービーファイルやスクリーンセーバを作ることも簡単にできる。

(2) 画像の加工が可能
画像加工はウィザード形式で行う簡単補正や、明るさやコントラストなどをマニュアルで調整する写真編集ツール、フィルタをかける写真エフェクトなど多彩だ

FOCUS ON

メイン画面であるメディアブラウザは、「フォルダ階層」「タグ」「カレンダー」などのパネルが並ぶ「ビュー」エリアと、画像のサムネイルを表示する「プレビュー」エリアの2つに分かれている。

フォルダ階層を辿ってフォルダ内を表示させることもできるが、ビュー内の各パネルで指定した選択条件で表示する項目を選ぶこともできる。例えば、「タグ」パネルで「家族」というタグをチェックすれば、あらかじめそのタグを付けておいた画像をハードディスクからすべてピックアップして表示してくれる。選択条件を保存しておくこともできるので、しっかりとタグ付けや条件設定をすればファイルの整理は簡単になるだろう。

(3) ビューエリアで条件を指定して表示
ビューエリア内でタグやカレンダーなどの条件を選択することで、プレビュー内に表示する画像を選択できる。選択条件は保存しておくことも可能

(4) 画像表示はフォトビューワが起動
画像ファイルをダブルクリックすると別ソフトのフォトビューワが起動する。表示画像と同じ階層にある画像のスライドショーも可能だ

しかし、プレビュー上ではサムネイル表示しかサポートしておらず、実際の画像を見ようとすると別のビューワソフトが起動するのには不満が残る。起動が高速なのでストレスはないが、できれば1つのアプリケーションとして処理してほしいところだ。また、色や明るさなどの補正、ぼかしツール、シャープツールなどを使った修正、各種エフェクトを適用できるのがこのソフトの魅力の1つだが、フォトビューワで表示させた時にはそれらの加工はできない。残念だ。

また、iPhotoに登録されている画像はパッケージ形式になっているためPhotoBase Proからは一切呼び出せない。そのため、iPhotoで管理する以外の画像を管理するか、PhotoBase Proのみを使うかという選択になってしまう。iPhotoを使い慣れたユーザには使い分けが難しいが、逆に、あくまでフォルダ単位での画像管理をしたいユーザには選択肢の1つとなるだろう。

AFTER REVIEW

Macのインターフェイスに馴れたユーザにとっては、少々「行儀の悪い」ソフトといわざるを得ない。iPhotoをはじめiLifeアプリケーションとの連携が図られていないほか、操作にキーボードショートカットが割り当てられていないため、すべての操作をマウスで行わなければならない。このようにいくつかの不満点もあるが、サムネイル表示が速いため、iPhotoライブラリ以外の画像を管理するには役に立ちそうだ。