全年齢対応のお絵描きソフト
iPodへの書き出しもOK!【2008年3月号掲載】



スペック

[発売元] アクト・ツー  [価格] 5,800円 [OS] Mac OS X 10.1.5以上(アップデータで10.5に対応) [メモリ] 192MB以上(256MB以上を推奨) [HD] 200MB以上
[備考] PowerPC G3以上およびIntel Macに対応。解像度800×600ピクセル以上、3万2,000色以上の表示が可能なディスプレイ(解像度1024×768ピクセル、1670万色以上を推奨) [掲載号] 「Mac Fan」2008年3月号

OVERVIEW

1989年、Macを代表するお絵描きソフト「Kid Pix(キッドピクス)」がフリーウェアとして誕生して19年。その間、Macにバンドルされたり、ウィンドウズ版が発売されたり、日本での販売が終了になったりと紆余曲折があったものの、2008年、再び日本で発売されることになった。

本製品は、大人から子どもまで、すべての年齢に対応するお絵描きソフトだ。歴史のある製品だが、「Macとマウスがあれば誰でもお絵描きが楽しめる」「シンプルでわかりやすい操作性」、そして何より「使っていて楽しい」といったコンセプトは、本バージョンでも変わることなく受け継がれている。

(1) ツールがアイコン化されたインターフェイス
メインとなる「がようし」の画面。言葉に依存せずに基本的な操作ができるインターフェイスを継承。操作時にさまざまなサウンドが鳴るのも楽しい

この新バージョンでは「がようし」モードと「スライドショー」モードの2種類のモードが用意されており、さまざまなツールを使ってお絵描きを楽しんだり、描いた絵をスライドショーとして再生することができる。また、iPhotoやiTunesのライブラリを呼び出して、簡単に写真を貼り込んだり音楽を埋め込んだりできるうえ、出来上がったスライドショーをiPod用に書き出す機能まで備えている。

(2) SF気分の「スライドショー」
「スライドショー」は、描いた絵をスライドショーにして保存できる。スライドの順番の入れ替えは、ドラッグ&ドロップの簡単操作

FOCUS ON

(3) 個性的なツールが勢揃い
鉛筆やブラシといった基本的な描画ツールのほか、絵にいろいろなエフェクトを付けるミキサーツール、グラフィックを次々を貼り込んでいくスタンプツールなど、面白いツールがいっぱいだ

キッドピクスの基本はお絵描き、すなわち「がようし」に道具を使って好き勝手に描くところから始まる。そのためのツールは、鉛筆からクレヨン、スプレーなどが揃っており、それぞれ独特な書き味を再現してくれる。また、消しゴムツールのほかに、いつでも全部消すことができる「しょうかき」や、工程を1つ戻す「とりけし君」など、基本的な描画機能は十分なものが備わっている。

さらに、背景画像を貼り込んだり、クリップアートを貼り込む「ステッカー」、動きのあるグラフィックを配置する「アニメーション」など、一から絵を描かなくても満足できるツールも揃っており、使っていて飽きることがない。

また、「スライドショー」モードでは、描いた絵を連続再生するだけでなく、ムービーとしてiPodやiMovieに書き出せる。鑑賞する楽しみや、描いた絵をさらに動画作品の素材として使うといった楽しみ方まで与えてくれるというわけだ。

気軽にお絵描きを楽しむためのソフトとして、高機能なグラフィックソフトとはまったく違った方向性を示しつつ、あらゆる世代を楽しませるソフトに仕上がっている。

(4) スライドは細かく設定できる
スライドショーは1画面ずつ、表示秒数やトランジションなどを設定できる。かなり細かく凝った作りもできる上、iMovieよりも簡単で軽快。ちょっしたスライドならこちらのほうがいいかも

(5) iLifeとの連携が充実
iPhotoライブラリ内の画像を読み込ませたり、iTunesやガレージバンドの音楽を呼び出して埋め込むことができるなど、iLifeと簡単に連携できるのも大きな魅力の1つ

AFTER REVIEW

正直にいえばデラックスになり過ぎた感のあるキッドピクス。機能やツールが増えて多少戸惑ったが、使っているうちに、本質は以前のまま変わっていないことがわかってくる。相変わらず、いい意味での手軽さやおもちゃっぽさを持ったソフトで、子どもがMacを使って楽しむにはもってこいだ。執筆時は英語版だけだったが、現在日本語版が製作中とのこと。どんな出来栄えになるのか今から楽しみだ。