【コラム】

Mac Fan ハードウェアレビュー

40 地デジチューナ「MacTV GV-MACTV」

    大塚康一  [2009/04/24]

    ハイビジョン画質を徹底して追求!
    Macで地デジ放送をとことん楽しむ【2008年10月号掲載】


    2011年の地上アナログ放送停波を待つまでもなく、圧倒的に高画質な地上デジタル放送をMacでも楽しみたいという声に応え、ついにアイ・オー・データ機器からMac用の地デジチューナ「MacTV」が登場する。本製品は簡単なセットアップで視聴と録画が行えるUSB接続のコンパクトタイプ。しかも、本体やアプリケーションがMacユーザの心をくすぐるデザインや操作性を実現しているとあれば、なおさら気になる存在だ。


    スペック

    [発売元] アイ・オー・データ機器 [価格] 2万1,000円 [OS] Mac OS X 10.4.11以上 、Mac OS X 10.5.3以上 [メモリ] 1GB以上 [HD] 10GB以上 [インターフェイス] USB2.0 [サイズ/重量] 約W98×H25×D92mm(突起部含まず)/約110g [備考] 対応機種:1.8GHzのCore 2 Duo以上のCPUを搭載したiMac、MacBook、MacBook Pro [掲載号] 「Mac Fan」2008年10月号

    OVERVIEW

    本製品はウィンドウズ向け地上デジタル放送チューナ「GV-MVP/Hシリーズ」で培った技術を活かし、Mac用としてハードウェアやソフトウェアを1から作り込むなど、視覚的にも操作性にもこだわった製品である。

    本体カラーはホワイトに一新され、製品ロゴやLEDの色などはMacにマッチしたシンプルなデザインを採用。Macで快適に地デジ放送を楽しめるように新設計の映像エンジンを搭載し、CPUやGPUに負担のかかりにくい設計となっている。また、電源ノイズを押さえるための回路設計の最適化や、高感度のソニー製チューナを採用することにより、高いハイビジョンクオリティを実現しているのが特徴だ。

    (1) バスパワーで動作する小さな筐体
    MacTVにアンテナ線をつなぎ、付属のUSBケーブルでMacと接続する。本体は大変コンパクトでシンプル。バスパワーで動作するため別電源が必要ない。B-CASカードは裏側にセットする

    (2) アップルリモートに対応
    居住地域を指定してスキャンすると、画面上のチャンネルメニューに受信可能なチャンネル(放送局)が表示される。選局はメニュー上で選択するほか、アップルリモートでも操作できる

    対応するMacは、1.8GHz以上のCore 2 Duoを搭載したインテルMac。そして、著作権保護の制約からモニタ一体型の機種に限られている(MacBookエアはCPUが一定の温度に達するとCPUクロックを落とす仕様のため非対応)。外付けモニタを利用するMac miniやMac Proでは、Macが著作権保護技術「HDCP」(パソコンなどの機器と外部モニタの間におけるデジタル信号の暗号化技術)に対応していないため利用できない(マルチディスプレイにも非対応)。

    本製品とMacとの接続はUSB経由で行う。USBのバスパワーで動作するため、外部電源を必要としないのが便利な点だ。視聴・録画用アプリケーションでは、地デジ放送の視聴や、EPG/iEPGを使った録画や録画番組のライブラリ管理、字幕表示などに対応している。

    (3) EPG/iEPGで予約録画
    視聴中の番組をリアルタイム録画できるほか、EPG(電子番組表)とインターネット経由のiEPGを利用して、ワンタッチ予約録画が可能だ

    FOCUS ON

    原稿執筆時は開発中の試作機だったものの、地デジ放送の視聴や録画は問題なく行えた。やはりアナログ放送と比べると地デジ放送の画質は圧倒的に美しく、Macでそれを体験できるのは大きな喜びだ。

    (4) ウインドウサイズを自由に変更
    TV画面のウインドウは、最小・標準・最大・フルスクリーンの4サイズから選べる

    (5) チャンネルメニューの回転
    [チャンネル]メニューから、録画予約確認や録画済みファイルのライブラリを切り換えて表示できる。Macでアカウントを切り換えるように、回転するエフェクトを採用している

    (6) 番組に合わせて視聴モードを選ぶ
    高画質の地デジ放送はCPU負荷も大きい。MacTVでは、3つのモードを切り換えて視聴できる

    CPUに負担をかけない設計とはいえ、地デジ放送のデータ量は大きい。そこで、本製品では使用しているMacに合わせて快適な視聴を実現するために複数の視聴モードを備えている。CPUに負荷の小さい「スタンダードモード」、動き優先の「スポーツモード」、画質優先の「シネマモード」などMacや視聴する番組に合わせて選ぶことができる。

    実際に地デジ放送を録画してみたところ、1時間番組で約7.1GB(17Mbpsの場合)となった。アナログ放送と比べるとデータ量が大きいので内蔵ハードディスク容量が心配だが、本製品は外付けハードディスクにも保存が可能となっている。ただし、著作権保護により録画したデータを編集・加工したり、コピーすることはできない。また、録画した番組を再生するには録画時に使っていたチューナとMacが必要だ。

    (7) 画面にかぶらない字幕表示
    字幕対応放送では、画面に字幕を表示できる。MacTVでは画面下に表示され非常に見やすい

    地デジ放送は何かと制約が多いため、基本的に本製品で行えるのは、Mac本体のみでの視聴と録画だ。とはいえ、Macで地デジの美しい映像を観たいと願っていたユーザにとっては待望の製品だ。視聴・録画用アプリケーションはiTunes風の操作が可能で、スマートプレイリストを利用しての管理やスポットライトでの検索も行えるなど、単純にMac対応を果たしただけでなく、細部まで作り込んである点も評価したい。

    (8) 録画番組はiTunes風に管理
    録画したタイトルをiTunes風のウインドウで一覧できる。再生やソート、リスト作成なども可能だ

    AFTER REVIEW

    Mac対応の地デジチューナ「CaptyTVハイビジョン」(実売2万3,000円前後)がピクセラから発売予定だ。製品自体は2008年9月上旬から発売されるが、その時点で可能なのは視聴のみ。10月に録画機能、11月に電子番組表による録画予約機能に対応予定だ。地デジ放送の制約から、製品としての基本機能は大きく変わらない。MacTVの価格も同等なので、購入を考えているユーザにとっては迷いどころだ。
    ※本記事は試作機を元に作成されており、現在販売中の製品仕様とは異なる可能性があります

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