無線/有線LANで設置楽々! Macから遠隔地の映像を監視
【2008年5月号掲載】



スペック

[発売元] コレガ [価格] 3万5,175円 [OS] Mac OS 10.4以上
[解像度] 最大640×480ピクセル [インターフェイス] IEEE802.11g/b/、100BASE-TX、10BASE-Tイーサネット(Macでは100BASE以上)、USB1.1 [サイズ/重量] W71×D56×H99mm/167g(本体のみ) [備考] 推奨ブラウザ:Safari 2.0以上、CPU:PowerPC G4 1.42GHz以上 [掲載号] 「Mac Fan」2008年5月号

OVERVIEW

本製品は、無線/有線でのネットワーク接続に対応したカメラだ。モーションJPEGとMPEG-4形式での動画撮影が行え、映像や静止画をネットワーク経由で遠隔地のパソコンや携帯電話にリアルタイム配信できる。また、撮影した動画や静止画はネットワークストレージやFTPサーバへ保存可能だ。

カメラ本体は、重さ約167gと軽量・コンパクト。夜間の撮影も可能な赤外線ライトや内蔵マイク、音声出力端子を備え、スタンドや壁掛け用ネジセットが付属している。

(1) 赤外線LEDで暗闇でも鮮明
レンズの回りにあるのは赤外線LED。真っ暗な室内でも鮮明に写すことができるため夜間の監視用にも利用できる。可視光線ではないため無用に室内を明るくすることもない

(2) 壁や天井に簡単設置
壁や天井に設定するためのスタンドやネジが付属する。パソコンから遠隔操作でカメラを回転することなどはできない

付属のACアダプタを接続して使うのが基本だが、別売りでPoEアダプタを使えば、AC電源のないところでも利用できて便利だ。また、有線ネットワークの環境のない場所では無線LANで、無線LAN環境のない場所でもパソコンと1対1で接続できるアドホックモードを利用できるなど、さまざまな場所に設置して運用できる。

(3) 無線LANアンテナをオプション交換
本体背面にイーサネット端子などのインターフェイスが搭載されている。本体側面にはUSBポートがあり、フラッシュメモリなどを接続可能だ。付属の無線LANのアンテナ以外に、距離や用途に応じて無指向性、指向性タイプなどのオプションアンテナもある

FOCUS ON

(4) WEBブラウザから設定
ネットワークや動作設定など、すべての機能はWEBブラウザから設定できる。カメラから映像を配信するだけなら設定箇所はほとんどないが、難しい設定もウィザード形式で行える

ネットワークカメラとしては非常に多くの機能を搭載している本製品。しかし、実際に使用してみるとMacではいくつかの制限がある。ウィンドウズ向けには専用ソフトが付属し、動画の保存や静止画の撮影、最大16台の映像モニタリングなどが行えるが、Macでは専用ソフトが付属しないためWEBブラウザを使って映像をモニタリングするといった使い方が基本になる。また、MPEG-4形式での撮影は専用ソフトのみで可能なため、MacではモーションJPEGの映像となる。

とはいえ、他社製ネットワークカメラはMacへの対応さえ謳っていない製品がほとんど。しかも本格的なネットワークカメラとなれば10万円以上、家庭用のワイヤレステレビドアホンでも4万円前後はする。そう考えると、実売2万5,000円という価格は魅力的だ。

カメラは30万画素(最大640×480ピクセル)だが、モーションJPEGの映像でも十分に実用的に使え、夜間時の撮影感度も高い。有線/無線の柔軟なネットワーク環境に対応できる点を含めると、倉庫や受付などの遠隔地からの映像の配信や、駐車場やペット、子供部屋などの監視など、多くの用途に利用できる製品といえる。ただし、カメラは手動フォーカスであるため、基本的には画角を固定した監視、もしくは中継用途でのセッティングが前提となるだろう。

(5) 周囲の明るさに応じて自動調整
WEBブラウザに本製品のIPアドレスを入れると、映像がモニタリングできる。周囲の明るさに応じて赤外線LEDの点灯やスローシャッターモードにより自動的に画像は調整される。このあたりはWEBカム用カメラと異なるところだ。赤外線LEDでの照射以外でも、それなりの感度を得ることができる

AFTER REVIEW

カメラで撮影した静止画は、FTPサーバへアップロードしたり、USBマスストレージに保存したりできる。そのため、Macに取り込めば、Macでも見ることが可能だ。しかし、ネットワークストレージに録画された動画はMPEG-4(Xvid)形式であるため、見るためには専用のコーデックが必要だ。もちろん、WEBブラウザ上の映像をキャプチャソフトで取り込むなどすれば可能だが、本製品は基本的にリアルタイム表示専用と思ったほうがよいだろう。