高機能のワンセグチューナで、デジタルラジオも楽しむ!
【2008年4月号掲載】



スペック

[発売元] コレガ [価格] オープンプライス [実勢価格] 1万2,000円前後 [OS] Mac OS 10.3.9以降 [インターフェイス] USB2.0 [サイズ/重量] W29×D75×H10mm(アンテナ/キャップ含む)/18g 本体のみ(アンテナ/キャップ含む) [備考] CPU:PowerPC G4 800MHz以上、PowerPC G5、Intel Core Solo以上 [掲載号] 「Mac Fan」2008年4月号

OVERVIEW

ウィンドウズ用として先行発売されていた製品に、ピクセラ製のソフトを同梱することでMac対応を果たしたのが本製品。USB接続のワンセグ(地上デジタルテレビ放送)チューナは、すでに他社から発売されているが、本製品はワンセグに加えて、「デジタルラジオ」にも対応しているのが大きな特徴だ。Mac対応製品としては、ピクセラの製品に続く、2番目の製品となる。

デジタルラジオは、従来のアナログ放送と比べて高音質で、文字や静止画、動画を含むデータ放送も行える注目の放送。現在試験放送中のため、東京と大阪の一部でしか視聴できないものの、コンテンツ数は増加している。2011年に本放送の開始と、全国展開が予定されている。

内部にはワンセグとデジタルラジオ(3セグ)チューナを内蔵しているが、外観は一般的のワンセグチューナ同様にUSBメモリほどのサイズ。45センチの外部アンテナも標準添付されており、電波の弱い地域にも十分対応することができる。

(1) シンプルで扱いやすい筐体
本体は一般的なUSB接続のワンセグチューナとほぼ同じサイズ。キャップでアンテナをガッチリと固定できるので、ポケットや鞄に入れたときに扱いやすい

(2) 高感度な追加アンテナ
感度が悪い場合に使用する高感度アンテナが製品に標準添付されている。アンテナの底部はマグネットとなっており、金属に接着可能。また吸盤でアンテナを固定する台座も添付している

また、付属ソフトではワンセグの視聴や録画、EPGやiEPGを使った予約録画が行えるほか、文字放送や追っかけ再生、アップルリモートにも対応している。

(3) 多機能ソフトが付属
ピクセラ製のワンセグ視聴ソフト「ステーションモバイル」が付属。番組録画や番組表受信、追っかけ再生など現在市販されているほとんどの製品で採用されている機能を搭載している

FOCUS ON

使用してみて驚いたのは、付属ソフトの出来だ。操作から反応までのレスポンスが速く、番組表や録画番組、予約録画の番組が1つのライブラリに集約されるインターフェイスも非常に使いやすい。

(4) サムネイル表示で見やすい!
番組表や、録画した番組のライブラリは[ライブラリ]ウインドウに表示される。特に予約した番組はサムネイル表示されるので、見たい番組を見つけやすい

受信感度も良好だ。試しに地上を走る東京都内の山手線の電車内で試してみたが、追加アンテナを使用しなくともほとんど放送が途切れることがなかった。室内や地下でも、ワンセグ対応の携帯電話で受信できるような場所では問題なく利用できる。

(5) 視聴しやすい画面
ワンセグの視聴画面は自由にサイズの拡大縮小が可能。また、画面の枠も非表示にできるので、放送の映像だけを見ることもできる

デジタルラジオは、まだ一部のユーザしか使うことができないものの、ワンセグと違ってオリジナルの番組が視聴可能なため、対応地域にいるユーザなら使ってみると面白い。番組の録音はできないが、FMやAMのラジオと比べてノイズがまったくないクリアな音を味わえる。

(6) デジタルラジオが視聴可能
デジタルラジオは初期セットアップでチャンネルをオートスキャンし、周波数に合わせて放送局名も自動的に設定されるため、アナログラジオのような面倒な周波数合わせは必要ない

本製品は総じて完成度が高く、デジタルラジオへの対応を加えると、数あるMac対応製品の中で最高の機能を誇る製品に仕上がっている。価格も他社製品と大きく変わらない。ワンセグだけを楽しみたい人にもおすすめできる製品だ。

AFTER REVIEW

Mac OS X 10.5 Leopardにも対応しており、ワンセグ・デジタルラジオともに快適に視聴できた。付属ソフトは画面に最低限のボタンしか搭載していないシンプルなもの。一画面に多くのボタンがあるほうが使いやすいというユーザは最初戸惑いを覚えるかもしれないが、慣れれば非常に使いやすい。45センチのロングアンテナはやや大きいため、気軽に持ち運ぶのには不向きだが、電波の悪い場所では威力を発揮するだろう。