こねたものたちはいつものように修行に励んでいますが、
寒さが厳しく、心も身体も調子を崩しがちな季節です。
こんな時期だからこそ、いつも通りのことが自由にできる
ということがとてもありがたく感じられます。

そんな心と身体に関する、道元禅師が残した言葉に
「身心脱落」というものがあります。
座禅を通して至った悟りの境地を表した言葉で、
自分の身体も心も投げ出した、一切の執着や束縛がない
自由な感覚のこととされています。
ただひたすら座禅に打ち込む(只管打坐)ことが
この境地に繋がると、道元禅師は自らの著書の中に記しました。

悟りの境地というと難解なことに思われますが、
平常心を保ったりリラックスできる行為を通して、
身体や思考を縛っているものから自由になるのを意識することは、
身体がこわばったり、思い悩みがちになるこの季節には
大切なことなのではないでしょうか。

寒さや気圧の変化による不調を
自分のやる気がないせいだと思い込んでしまうなど、
マイナスな思考を「自分が、自分が」と内に向けてしまいがちな状態になったら、
身体を温めたり、精神的にリラックスできる方法を通したりして、
身体と心の両方から解きほぐしていきましょう。

■こむぎこをこねたもの、とは?

■著者紹介

Jecy
イラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。「こむぎこをこねたもの その2」「こむぎこをこねたもの その3」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。

「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。