2002年にアルミ車がデビューし、2007年からステンレス車が登場。15年にわたり製造が続けられ、京急電鉄の主力車両となった新1000形。2016年は貫通形の1800番台やマイナーチェンジ車両(16次車)が登場し、さらにバラエティ豊かな形式となった。

従来の新1000形のイメージと異なる外観となった貫通形の1800番台。2015年度の2編成に続き、2016年度も1編成導入された

1800番台は昨年3月に2編成(1801~1804、1805~1808)がデビューし、その後も1編成(1809~1812)導入されている。地下鉄線内(火災対策などのため、車両同士を移動できるようにする必要がある)で連結運転を行えるように、貫通路を設置できる構造としたことから、車体前面のデザインが大きく変更された。車体側面は幅広の赤色・白色フィルムにより、従来のステンレス車より「赤い電車」のイメージに近いデザインとなった。

11月以降、マイナーチェンジした16次車も運行開始した。これまでに2編成(1601~1606、1607~1612)導入され、「1600番台」と呼ばれている。車体前面のデザインは従来の新1000形とほぼ同じだが、車体側面は1800番台に続いて幅広の赤色・白色フィルムによるデザインとなった。車内設備も一部変更され、連結部付近の片側の座席を4人掛けボックスシートに変更するとともに、サービスコンセントを設置したことが特徴に挙げられる。

16次車の車体前面は、従来の新1000形ステンレス車とほぼ同じデザイン

車体側面は1800番台に準じたデザインで「赤い電車」のイメージを踏襲した

16次車は現在運行されている2編成ともに6両編成で、おもに普通やエアポート急行で活躍している。今年2月以降、新たに8両編成が2編成導入され、都営浅草線直通の快特やエアポート快特など、幅広い運用に対応するという。新1000形の2016年度の新造車両は計32両(1800番台4両、マイナーチェンジした16次車28両)。来年度以降も車両の新造が続いた場合、新1000形の車両数の合計が400両を超える可能性も出てきた。