京阪電気鉄道は2月25日に京阪線(京阪本線・鴨東線、中之島線、交野線、宇治線)のダイヤ変更を実施した。京阪本線・鴨東線では、京橋~七条間ノンストップの快速特急「洛楽」を3000系に変更。土休日・平日ダイヤともに定期運転となった。

京阪電気鉄道3000系の快速特急「洛楽」が登場

現行の同社3000系は2008年の中之島線開業に合わせてデビュー。「テレビカー」の愛称で親しまれた旧3000系特急車は8000系に編入された後、2013年に京阪線から引退している。「コンフォート・サルーン」の愛称で登場した3000系は片側3ドア、アルミ合金製の車両で、外観・車内に濃紺を用い、月をモチーフとした円弧形の意匠を採用するなど、同社の従来車両とは一線を画す斬新なデザインが特徴だった。

車内の座席はドア間が横3列(2列+1列)の転換クロスシート、車端部がロングシート。特急車両に準じた設備を持つ車両として、デビュー当初は快速急行(中之島~出町柳間)などで活躍した。2009年には「明確なコンセプトに基づく車内外の新しいデザイン、客室設備の高機能化」が評価され、鉄道友の会ローレル賞に選ばれた。現在の3000系は特急(淀屋橋~出町柳間)を中心に運用されている。

3000系にも「洛楽」の専用ヘッドマークが掲出された

特急車両8000系は7両編成に。春の行楽シーズンは「洛楽」でも運転予定

京阪電気鉄道は2017年度上期をめどに、特急車両8000系に「プレミアムカー」を導入予定。その改造工事のため8000系は1両減車され、2月25日からすべて7両編成となった。8000系で運転されてきた快速特急「洛楽」も、この日から使用車両を3000系に変更。土休日・平日ダイヤともに定期運転となったことを受け、3000系に掲出されたヘッドマークに「2017年2月25日(土)から 快速特急『洛楽』毎日運転」と記されてあった。

ダイヤ変更後の快速特急「洛楽」は、土休日の午前に上り(淀屋橋発出町柳行)5本、午後に下り(出町柳発淀屋橋行)5本をそれぞれ30分間隔、平日の午前に上り2本、午後に下り2本を運転。淀屋橋~出町柳間の所要時間は50分程度となっている。なお、春の行楽シーズンとゴールデンウィークの「洛楽」に関して、定期列車は8000系7両編成、午前中に増発される上り臨時列車は3000系で運転するとのこと。

午後の下り「洛楽」が通過する直前、7000系の快速急行が大阪方面へ

快速特急「洛楽」の運転時間帯、「洛楽」を補完する列車として上り急行(淀屋橋発出町柳行、土休日5本・平日2本)・下り快速急行(出町柳発淀屋橋行、土休日5本・平日2本)が設定された。ともに「洛楽」が通過する京橋~七条間の主要駅にも停車する。