ようやくビールがおいしい季節がやってきた。一年中おいしいという人もいるかもしれないが、やはりこれからの季節がビールの本番だろう。今回は、家庭でビールをよりおいしく飲むためのお役立ちアイテムを紹介したい。

手軽に上質な泡を作れる「コク泡」

ビアサーバー「コク泡」

グリーンハウスがリリースしているビアサーバー「コク泡」は、缶ビールを注ぐ際に細かくてクリーミーな泡を作り出す機器。何よりも手軽に使えるのが特徴だ。一般的なビアサーバーが炭酸ガスボンベを利用しているのに対して、コク泡では泡を作るのに超音波を使用しており、消耗品は単3形乾電池×2本だけで済む。

ビールを注ぐ際に取っ手の上にあるボタンを押し上げると、超音波によって細かな泡が作られる。グリーンハウスのWebサイトには、まずビールを普通に注いでから、そのあとでビールにフタをするように泡をかぶせて注ぐと書かれている。これには少々異論がある。筆者がビールメーカーのWebサイトで調べたところ、まずグラスにふたをするように泡を注ぎ、その後でグラスの縁に沿って泡を立てないように注いだほうがよいようだ。

下の写真の左が普通に缶ビールから注いだグラスで、右がコク泡を使用して注いだグラスだ。コク泡を使用したものと使用していないものとの差はかなり大きい。もちろん、この写真は同時に注いだのではなく、左から先に注いでいるために時間差はある。しかし、左側のビールを飲み終えても、まだ右側の泡は保たれていた。それだけ細かな泡ができているということだろう。きれいな泡が作れていると、見た目だけではなく、もちろん味も違ってくる。

左右の違いは明らか

泡を作るときに注意するのは、あまり勢いよく注がないという点だ。この製品を使わないで缶からビールを注ぐときの1/3程度の速度で注ぐようにしたら、細かくてクリーミーな泡を作ることができるように感じた。

2013年モデルと2014年モデルの違いは?

筆者が使用しているコク泡は、2013年に発売されたモデルだ。グリーンハウスでは5月13日に2014年モデルのコク泡を発売している。下の写真では、2台のコク泡が並んでいる。コク泡は、2013年モデルも2014年モデルも、白と黒の2色が用意されているが、2013年モデルの白を持っていたので、分かりやすいように、2014年モデルは黒にしてみた。

2013年モデル(左)と2014年モデル(右)

グリーンハウスに聞いたところ、2013年モデルのコク泡は、国内の4大メーカーのビール・発泡酒・新ジャンルに対応していた。2014年モデルでは、それ以外の缶ビールにも対応できるようになったとのことだ。対応しているビールの種類は、同社のWebサイトに掲載されている。

2013年モデルのコク泡と2014年モデルのコク泡の違いはパッキン部分だという。コク泡の2013年モデルと2014年モデルを比較してみると、写真では分かりにくいのだが、2003年モデルには平らなパッキンが使用されていた。それに対して、2014年モデルでは、缶の形状に沿ってパッキンに凹凸が付けられている。

2014年モデルでは、パッキンに凹凸が漬けられている

種類が少なくて申し訳ないのだが、下の写真は、キリンビールの「キリンクラシックラガー」とアサヒビールの「アサヒスーパードライ ドライプレミアム」の350mL缶だ。左が横から見たところで、右は上から見たところだ。

「キリンクラシックラガー」とアサヒビールの「アサヒスーパードライ ドライプレミアム」の350mL缶

続いて下の写真は、協同商事が製造している「COEDO」の「伽羅」と「瑠璃」の350mL缶だ。横から見た写真では、4大メーカーの缶ビールと形状にそれほど大きな差はないが、上から見ると、缶の穴が開く部分(スコア)が狭くなっているのが確認できるはずだ。一部の輸入ビールなどでも、このような形状のスコアが使用されている。

「COEDO」の「伽羅」と「瑠璃」の350mL缶

ところがだ。2013年モデルのコク泡でCOEDOを注いだのが下の写真だ。特に問題なく泡が作れ、注げてしまった。2013年モデルでは、どういう形状だと問題が起こるのだろうか。筆者の環境ではまだ確認が取れていない。いずれにせよ、COEDOのようにスコアが少し細い程度では2013年モデルでも問題なく泡が作れてしまうようだ。

2013年モデルでも、普通に泡が作れてしまった

この疑問についてもう少し調べてみたいのだが、既に3本も缶ビールを空けてしまっている。COEDOはしっかりとした下味と香りが楽しめるのに、やたらと飲みやすい。今回はこのぐらいにしておこうかと思う。