【コラム】

男の家電

81 扇風機の消費電力はどのくらい?

 

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扇風機では、簡易タイプのUSBファンなどを除けば、「強・中・弱」というように風力のコントロールが可能な製品が一般的だ。風量が変われば消費電力も変わるはずだが、いったいどの程度違うのだろうか。

まずは、だいぶ昔に発売された扇風機で、消費電力を測定

風量を最大にした状態では、45W前後となった

上の写真は、東芝の前身である芝浦製作所の扇風機だ。作られてから実に70年程度も経過している製品ではあるが、4段階の風量コントロールが可能だ。各風量での実際の消費電力を測定してみた。もっとも風が強いモードでは、起動時には一時的に65Wにまで上昇したが、すぐに45W前後になり、その後は安定した。2段階目では35W前後、3段階目では30W前後、もっとも風力が弱いモードでは25W前後となっていた。この扇風機の場合、風量をコントロールできるとはいっても、最近の扇風機のように微風にはできない。最も弱い状態でも、現代の扇風機の「中」相当だ。

比較的最近の扇風機でも、風量ごとの消費電力を測定してみた

これだけではあまり参考にはならないので、比較的最近の扇風機でも測定を行ってみた。シャープが以前発売していた「PJ-G3LL」というモデルだ。10年ほど前のモデルなのだが、先ほどの芝浦製作所の扇風機と比較すれば最新モデルといっても言いすぎではない。

PJ-G3LLは、普及価格帯のリビング扇風機で、3段階の風量コントロールに加え、「1/fリズム」機能を備えている。1/fリズム機能を使用した状態では間欠的な動作になるので、消費電力量はおそらく一番少なくなるものと思われる。測定してみると、風量が最大のモードで38W前後、中間のモードで35W前後、弱モードで30W前後となっていた。1/fリズム機能を使用すると、間欠動作で停止しているときには、0Wとなっていた。

筆者は風量計を持っていないので、絶対的な風の強さを知ることはできない。しかし、弱モードと強モードでは、風の強さに相当な開きがあることは間違いない。しかし、感じられる風量ほどに、消費電力は変化していない。

東芝の最新型扇風機「SIENT+」シリーズ。左から「F-DLP300」「F-DLP200」「F-DLP100」。DCモーターを採用しており、微風時の消費電力は3Wだ

このところ、ハイグレードモデルを中心に、DCモーターを採用する扇風機が増えている。DCモーターは、ACモーターに比べて細かな風力コントロールが可能であったり、静音性が高かったりという特徴を持っているが、省電力性能の高さも大きなメリットだといわれている。

先ほどの測定では、風量を抑えても、さほど消費電力量は下がらなかったが、それは筆者の扇風機だけの問題ではなく、ACモーターを使用している扇風機に共通する傾向だ。"省エネのために風量を控えめに"という工夫は、ACモーターを使用している扇風機では、それほど大きな効果は生まないことになる。

一方、DCモーターを搭載した扇風機では、最大風量時で20~30Wだ。ACモーターを使用した扇風機とさほど違いはないが、微風動作にすると3W前後、製品によっては2Wといったものも登場している。こちらは1/10程度まで消費電力を抑えることができることになる。

皆さんは、扇風機をどのくらいの風量で使用しているだろうか。現在、扇風機はエアコンと併用されるケースが多い。真夏に扇風機を単体で使用するならば強風で使用するということもあるだろうが、やはり弱めの風で利用しているというケースが多いのではないだろうか。そういった場合、DCモーターを採用した扇風機の消費電力の特性は、大きな省エネ効果をもたらすことになるだろう。

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インデックス

連載目次
第135回 2015年新生活、家電はどう選ぶ?(5) - 掃除機選びのコツ
第134回 2015年新生活、家電はどう選ぶ?(4) - パーソナル向け洗濯機を紹介
第133回 2015年新生活、家電はどう選ぶ?(3) - 洗濯機の選び方あれこれ
第132回 2015年新生活、家電はどう選ぶ?(2) - 各メーカーのパーソナル冷蔵庫
第131回 2015年新生活、家電はどう選ぶ?(1) - パーソナル冷蔵庫の選び方
第130回 オーブントースター兼用のノンフライオーブンを体験する
第129回 スマートフォン専用ガラスコーティング剤「iガラコ」を試す
第128回 人感センサー付きファンヒーターで電気代を抑えつつ快適に冬を乗り切る
第127回 掃除機の性能を示す指標はきちんと性能を示せているか?
第126回 冬の朝を快適にするエアコン暖房の「即暖」機能
第125回 おおらかな家庭用シュレッダー
第124回 "一番良いやつ"を選ぶべき?(2)
第123回 "一番良いやつ"を選ぶべき?(1)
第122回 USB接続タイプのワットモニターを使う
第121回 2014年モデルの扇風機はDCモーター採用機がメインストリーム?(2)
第120回 2014年モデルの扇風機はDCモーター採用機がメインストリーム?(1)
第119回 夏が近いので超音波ビアサーバー「コク泡」2014年モデルを試してみた
第118回 空気清浄機はどのように選ぶ?(3)
第117回 空気清浄機はどのように選ぶ?(2)
第116回 空気清浄機はどのように選ぶ?(1)
第115回 新生活で最低限そろえておきたい生活家電製品(3)
第114回 新生活で最低限そろえておきたい生活家電製品(2)
第113回 新生活で最低限そろえておきたい生活家電製品(1)
第112回 続・乾電池を使用するモバイルバッテリーでスマートフォンが充電できない!?
第111回 乾電池を使用するモバイルバッテリーでスマートフォンが充電できない!?
第110回 2013年冬~2014年春の暖房事情(4)
第109回 2013年冬~2014年春の暖房事情(3)
第108回 2013年冬~2014年春の暖房事情(2)
第107回 2013年冬~2014年春の暖房事情(1)
第106回 自宅でビアホール気分! 乾電池で手軽に使える缶ビールサーバーを試してみた
第105回 クリーナーでエアコンのフィルターを掃除する効率的な方法
第104回 夏に多い、熱による家電製品のトラブルへの対処
第103回 ハイグレードなDC扇風機・東芝「SIENT+ F-DLR300X」を検証する
第102回 濾過が速いポット型浄水器
第101回 夏場にサーキュレーター?
第100回 18畳の広さに対応する日立らしいLEDシーリングライト
第99回 DCモーター採用の扇風機とACモーター採用の扇風機
第98回 新生活にピッタリ(?)なスティック型クリーナー(2)
第97回 新生活にピッタリ(?)なスティック型クリーナー(1)
第96回 家庭で使う工具の選び方と使い方(3)
第95回 家庭で使う工具の選び方と使い方(2)
第94回 家庭で使う工具の選び方と使い方(1)
第93回 省電力時代のオイルヒーターの立ち位置(4)
第92回 省電力時代のオイルヒーターの立ち位置(3)
第91回 省電力時代のオイルヒーターの立ち位置(2)
第90回 省電力時代のオイルヒーターの立ち位置(1)
第89回 「スマート家電」の今とこれから(2)
第88回 「スマート家電」の今とこれから(1)
第87回 ソニーの大容量蓄電池「CP-S300」で乗り切る節電の夏(2)
第86回 ソニーの大容量蓄電池「CP-S300」で乗り切る節電の夏(1)
第85回 あまりに明るいLEDシーリングライトは何畳用なのか?
第84回 防水・耐トラッキングタップのスイッチ付き「ザ・タップX」を分解してみた
第83回 家電製品の製品名(型番)から見えてくること
第82回 郊外型の家電量販店に対する個人的な懸念
第81回 扇風機の消費電力はどのくらい?
第80回 電気ポットと電気ケトルの間
第79回 少し早めにスタートする新生活家電ガイド(7)
第78回 少し早めにスタートする新生活家電ガイド(6)
第77回 少し早めにスタートする新生活家電ガイド(5)
第76回 少し早めにスタートする新生活家電ガイド(4)
第75回 少し早めにスタートする新生活家電ガイド(3)
第74回 少し早めにスタートする新生活家電ガイド(2)
第73回 少し早めにスタートする新生活家電ガイド(1)
第72回 LED時代の家庭照明(7)
第71回 LED時代の家庭照明(6)
第70回 LED時代の家庭照明(5)
第69回 LED時代の家庭照明(4)
第68回 LED時代の家庭照明(3)
第67回 LED時代の家庭照明(2)
第66回 LED時代の家庭照明(1)
第65回 エレコムが直管LEDを発表
第64回 掃除機に低価格な互換紙パックを使うのは問題?
第63回 スマートフォンのバッテリー問題を考える
第62回 スマートフォンユーザーの必需品--大容量携帯バッテリー ソニー「CP-A2LS」
第61回 コードレスホンのバッテリーが劣化するとノイズが乗る?
第60回 2011年、家庭用LED照明はどうなるのか
第59回 オイルヒーターに近い快適さに手軽さをプラスした暖房 - パネルヒーター
第58回 エアコンフィルターの手動掃除に便利なグッズは手近なところに
第57回 ラインナップが増えてきたE17ソケットのLED電球
第56回 Ni-MH充電池をリモコンに使う際の問題点?
第55回 480円の電池と980円の電池
第54回 E17ソケットで使えるLED電球は本当にミニクリプトン形か
第53回 新生活向けパーソナルサイズの冷蔵庫でチェックしたいポイント
第52回 高い方の点灯管「電子点灯管」はどのくらい意味があるのか
第51回 寒い季節になってもLED電球は大丈夫か
第50回 後になると今年は実用的なLED電球元年と呼ばれるかもしれない
第49回 ゴージャスな3合炊き炊飯器を買う
第48回 松下「TK-PA10」を購入 - ポット型浄水器3台持ち状態になる
第47回 またもやコーヒーをいれる道具を増やす
第46回 E17ソケットに使えるLEDランプを試す
第45回 年末年始に発表された新製品
第44回 2007年夏 - 男らしく扇風機をチェックしてみる
第43回 突然の家電製品のトラブルに慌てる
第42回 ポット型浄水器「02クリンスイピッチャー」を買った
第41回 eneloop vs. HHR-3MPS(6)
第40回 2007年、筆者オススメの新生活家電(1) - 手間をかけないための洗濯機
第39回 大掃除のシーズン、もう一つの視点で選ぶ掃除機
第38回 消耗品交換の季節
第37回 今年もオイルヒーターで乗り切る
第36回 寒くなってきたので、そろそろ暖房器具を測定
第35回 eneloop vs. HHR-3MPS(5)
第34回 全部入りのエアコンが動いていれば空気清浄機はいらないのか
第33回 相当気が早い今年の年末商戦予想(3) - 冬のボーナスで買う大型冷蔵庫
第32回 相当気が早い今年の年末商戦予想(2) - 照明器具編
第31回 相当気が早い今年の年末商戦予想(1)
第30回 ワットメーターを購入する
第29回 正常な冷蔵庫の庫内温度を計る
第28回 eneloop vs. HHR-3MPS(4)
第27回 訳あって冷蔵庫の中の温度を測定する
第26回 対Ni-MH最終兵器導入
第25回 電球形蛍光灯再び
第24回 eneloop vs. HHR-3MPS(3)
第23回 eneloop vs. HHR-3MPS(2)
第22回 ハンドシュレッダーで力任せの個人情報保護
第21回 リモコン付きの照明器具はやっぱり便利
第20回 初夏は扇風機のシーズン
第19回 eneloop vs. HHR-3MPS(1)
第18回 予備のキープ量は必ずしも使う量に比例しない
第17回 電源タップを代えて安全に - 安全安心な電源タップ"ザ・タップX"をバラす
第16回 電源タップを代えて安全に - 火災を引き起こしかねないトラッキング現象
第15回 本当に役立つ新生活家電は(4) - 白物家電ではないけれど新生活に必要なもの
第14回 本当に役立つ新生活家電は(3) - クリーナーはパワーか個性か
第13回 本当に役立つ新生活家電は(2) - 洗濯機の選択肢は
第12回 本当に役立つ新生活家電は(1) - 全体の傾向
第11回 2006年型のエアコンの機能比較(2)
第10回 2006年型のエアコンの機能比較
第9回 水出しコーヒーが作れるコーヒーメーカー「ACO-A060」
第8回 衝動買いではなく、熟慮の上、コーヒーメーカーを購入する
第7回 ソケットに刺さるものの話
第6回 年末年始に発表された、ちょっと気になる製品
第5回 オイルヒーターについて
第4回 スポット暖房器具について考える
第3回 暖房器具について考える
第2回 自走式掃除機「RV-2」(2) RV-2を高性能電池でパワーアップ
第1回 自走式掃除機「RV-2」(1)充電をさらに便利に

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