筆者の普段の食生活は、かなりいいかげんです。基本的には、弁当屋さんと、牛どんチェーンがあるおかげで生きていけています。ですが、まれに自炊することもあり、一応、炊飯器を持っています。数年前の製品で3合炊きの基本的な機能のみを持った、ごく一般的なマイコン炊飯ジャーです。しかし、普通に炊飯や保温はできるわけで、この製品にに不満は持っていません。

基本機能には、なんの問題もないマイコン炊飯ジャー

このところリリースされるハイエンドな炊飯器に共通するのが「圧力+IH」です。新製品発表会に行くと、実際にその炊飯器で炊いた米を試食、という機会がけっこうあります。数社の新製品発表会で試食しましたが、さすがに最新のハイエンドな炊飯器で炊いた米は格別の味でした。

ただ、1つだけ、気になる点があります。新製品発表会で試食するとやたらとおいしく感じるのは、ひょっとしたら米の種類が違うのではないのかという点です。筆者はそれほど米にこだわっているわけではないので、近所のスーパーで売っている、高くもなければ安くもないぐらいの無洗米を利用しています。そんな米でも、圧力+IHの炊飯器で炊いたら、別次元の炊きあがりになるのでしょうか。実際に試してみたいところです。

しかし、ここに問題がります。圧力+IHの炊飯器は5.5合炊き以上のモデルが中心です。筆者の場合、3合炊きくらいの炊飯器がサイズとしてはベストなのですが、このクラスは低価格なエントリーモデルが中心で、圧力+IHという組み合わせの製品は、あまり存在してはいません。

調べた限りでは、3合炊きのモデルで圧力+IHを満たしているのは、象印の「極め炊き」シリーズの「NP-RS05」「NP-RA05」「NP-RE05」の3モデルぐらいしかないようです。この中で、標準的なのがNP-RA05で、3段圧力とIH、内釜は真空かまど釜です。一番上のモデルの「NP-RS05」ですが、これは、NP-RA05にmuPassによる炊きメロ機能と、音声ガイドなどを搭載したモデルです。そして、一番下のNP-RE05は、NP-RA05の廉価版で、圧力が2段階に抑えられています。他のメーカーの3合炊きのモデルを見てみると、三菱電機の「炭炊釜」シリーズは、5.5合炊き以上のモデルでは圧力機能が装備されていますが、3合炊きの「NJ-JS06」には圧力機構は搭載されていません(内釜は炭ですごいのですが)。タイガーの土鍋IH炊飯ジャーの「JKE-A550」には、ものすごくそそられるものがあるのですが(内釜が土鍋でお櫃にも使えるなど)、このシリーズは土鍋での炊飯でうまさを引き出すという独特の製品なので、圧力+IHというくくりには多分含まれないでしょう。

というわけで買って見ました。NP-RA05です。炊きあがりは、NP-RA05とNP-RS05は同等だと思われるので、多分これでOKでしょう。というわけで、Amazonで購入すると、2日後に、この圧力+IHの炊飯ジャーが到着しました。購入価格は2万9,889円でした。

届いたNP-RA05は、3合炊きとはいえ、とんでもなくゴージャスなものでした。本体は、キューブ型のPCと同じぐらいのサイズと重さを持っています。また、内釜も、NS-FA05のものとは全然違います。NS-FA05の内釜はひたすら軽く、多分アルミか何かで作られているのでしょう。それに対してNP-RA05の内釜は、魔法瓶のような真空構造になっているのですが、やたらと重いです。計ってみたところ、NS-FA05の内釜は約130g。それに対してNP-RA05の内釜は、約440gもあります。

届いたNP-RA05。圧力+IHの3合炊きモデル

3合炊きだが奥行きは32cmもあり、かなり大型。そして重い(4.1kg)

この部分が圧力をかける機構らしい

魔法瓶構造の内釜。IHによって発生させた熱を外に逃がさないという構造

筆者には分不相応なものを買ってしまったような気がしますが、次回、この重厚かつゴージャスな炊飯器NP-RA05と、普通のマイコン炊飯ジャーとで同じ無洗米を炊き比べてみたいと思います。