【コラム】

Java API、使ってますか?

46 JOGLで3Dプログラミング その2

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NetBeans OpenGL Pack

前回はJavaでOpenGLを利用するためのAPIであるJOGL(JSR 231: Java Binding for the OpenGL®API)その実装について紹介した。今回はこれを利用して実際に3Dプログラムを作ってみたいが、その前に、NetBeansでのOpenGLプログラミングをサポートする「NetBeans OpenGL Pack」というプラグインを紹介しておきたい。

NetBeans OpenGL PackはNetBeans 6.0以上のバージョンにしか対応していないが、JOGLを用いたOpenGLプログラミングをサポートするさまざまな機能を提供してくれる。提供されるのはたとえばJOGLアプリケーションのためのプロジェクトテンプレートやビューア、Matisseに対するJOGLのGUIコンポーネントのインテグレーションなどだ。またJOGLのデモやドキュメント、GLSL (OpenGL Shading Language)のためのShaderエディタなども用意されている。

NetBeans OpenGL Packはアップデートセンターを利用してインストールできる。まずこのリンクより「net-java-nboglpack-updatecenter.nbm」をダウンロードし、NetBeansを起動してプラグイン・マネージャの[ダウンロード済み]タグよりインストールを実行する (図1)。

続いて[設定]タブに移動し、図2のように[NetBeans OpenGL Pack Update Center]にチェックを入れた上で、[インスト-ル済み]タグに移動して[カタログの再読み込み]ボタンをクリックする。

すると[使用可能なプラグイン]タグのページに図3のようにNetBeans OpenGL Packに含まれるプラグインの一覧が表示されるので、全てにチェックを入れてインスト-ルを実行する。

図1 NetBeans OpenGL Packのインストール1

図2 NetBeans OpenGL Packのインストール2

図3 NetBeans OpenGL Packのインストール3

最後にNetBeansを再起動すれば、JOGLプログラミングのための機能が有効になるはずだ。

JOGLプロジェクトの作成

NetBeans OpenGL Packを利用すると、プロジェクトマネージャによってJOGLアプリケーションのためのプロジェクトを作成することができる。同時に、JOGLを利用したプログラムの雛型クラスを生成してくれる。この雛型のクラスにはJOGLを使う上で最低限必要なコードが記述されており、これをベースにすれば比較的OpenGLプログラミングにも入り込みやすいと思う。

JOGLプロジェクトを作成するには、プロジェクトエクスプローラ上で右クリックして[新規プロジェクト]を選択し、プロジェクトマネージャで[OpenGL]→[Simle JOGL Application]を選択する (図4)。そして次の画面で図5のようにプロジェクト名とパッケージ名、ターゲットとなるプラットフォームを指定する。

図4 JOGLプロジェクトの作成1

図5 JOGLプロジェクトの作成2

プロジェクトが作成されると、指定したパッケージの下にプロジェクト名と同名のJavaクラス(本稿の例ではJoglSample.java)がひとつ生成されているはずだ (リスト1)。これがJOGLプログラムのための雛型になる。まずはこのコードからJOGLプログラムの一連の流れを解説する。

JoglSampleクラスはjavax.media.opengl.GLEventListenerというインタフェースをひとつ実装している。JOGLのプログラムはイベントドリブンで動作し、GLEventListenerが各イベントを受け取るリスナーになっている。このリスナーインタフェースには以下の4つのメソッドが定義されており、プログラミングの際にはこれらを独自に実装すればよい。

  • init: 起動時に1度だけ初期化のために呼び出される
  • reshape: 表示領域が変更された際に呼び出される
  • display: 描画を行う際に呼び出される
  • displayChanged: 表示モードや表示デバイスが変更された際に呼び出される

リスト1 JoglSampleクラスの概観(各メソッドの詳細は後述)

package apisample;

import com.sun.opengl.util.Animator;
import java.awt.Frame;
import java.awt.event.WindowAdapter;
import java.awt.event.WindowEvent;
import javax.media.opengl.GL;
import javax.media.opengl.GLAutoDrawable;
import javax.media.opengl.GLCanvas;
import javax.media.opengl.GLEventListener;
import javax.media.opengl.glu.GLU;

public class JoglSample implements GLEventListener {
    public static void main(String[] args) { ... }

    public void init(GLAutoDrawable drawable) { ... }

    public void reshape(GLAutoDrawable drawable, int x, int y, int width, int height) { ... }

    public void display(GLAutoDrawable drawable) { ... }

    public void displayChanged(GLAutoDrawable drawable, boolean modeChanged, boolean deviceChanged) { ... }
}

さて、だいぶ前置きが長くなってしまったが、次回はこの雛型として生成されたクラスを元にJOGLプログラムの中身を追ってみようと思う。

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インデックス

連載目次
第60回 どうなる? 今後のJavaプラットフォーム(Java SE編)
第59回 どうなる? 今後のJavaプラットフォーム(Java EE編)
第58回 Java SE 7の要注目機能"クロージャ"はどうなるのか その6
第57回 Java SE 7の要注目機能"クロージャ"はどうなるのか その5
第56回 Java SE 7の要注目機能"クロージャ"はどうなるのか その4
第55回 Java SE 7の要注目機能"クロージャ"はどうなるのか その3
第54回 Java SE 7の要注目機能"クロージャ"はどうなるのか その2
第53回 Java SE 7の要注目機能"クロージャ"はどうなるのか
第52回 Early Draftが公開されたJSF 2.0
第51回 EJBから独立したJava Persistence 2.0
第50回 モバイルJavaの新しい潮流となるか - MSA 2.0のドラフト公開
第49回 やっぱり基本はServlet - Servlet 3.0のEarly Draftを読む
第48回 JOGLで3Dプログラミング その4
第47回 JOGLで3Dプログラミング その3
第46回 JOGLで3Dプログラミング その2
第45回 JOGLで3Dプログラミング
第44回 JARファイルを効率的にネットワーク転送するためのPack200形式
第43回 Early Draftで把握するEJB 3.1の新機能
第42回 次世代の携帯端末向けJava仕様"MIDP 3.0"はどうなるか その2
第41回 次世代の携帯端末向けJava仕様"MIDP 3.0"はどうなるか その1
第40回 リソースアダプタによる接続の仕組み
第39回 JCAを利用したシステム間接続
第38回 Java EEと外部システムの接続性を支えるJCAがバージョンアップ
第37回 Javaのモジュラリティ強化を担う"スーパーパッケージ"とは
第36回 JSR 308対応のコンパイラを試す
第35回 公開されたJSR 308のEarly Draftを検証する
第34回 スクリプト言語とJavaを結びつけるJSR 223
第33回 Java EE環境に統一されたコンポーネントモデルを提供するJSR 299 その2
第32回 Java EE環境に統一されたコンポーネントモデルを提供するJSR 299 その1
第31回 Javaの文法がそのまま使えるスクリプト言語"BeanShell"
第30回 Javaアプリケーションにオブジェクトのキャッシュ機構を提供するJCache API
第29回 Javaアプリケーションからのリソース管理を可能にするJSR 284
第28回 XMLデータソースへの問い合わせはJSR 225で
第27回 Portlet Specification 2.0をもっと手軽に利用する
第26回 次期Javaポートレット仕様となるJSR 286
第25回 JSFとポートレットをつなげるJSR 301
第24回 Webサービス向けのポートレット仕様「WSRP」
第23回 高い相互運用性を実現するポートレットAPI - JSR 168
第22回 Java EE環境でタスクのスケジューリングを可能にするJSR 236
第21回 Java EE環境でのスレッドプログラミングを可能にするJSR 237
第20回 音声認識/合成のためのAPI - Java Speech APIとJSR 113
第19回 JSR 291でJavaプラットフォームにダイナミックコンポーネントモデルを導入
第18回 JAX-RSで簡単RESTful - JSR 311
第17回 待望のServlet 3.0がJSRに登場 - JSR 315
第16回 アノテーションを使ってバグ退治 - JSR 305
第15回 アノテーションをさらに広い範囲で利用可能にするJSR 308
第14回 Webアプリケーション開発の要となるか - JSF 2.0がJSRに登場
第13回 Webサービス経由でのJMX Agentへの接続を可能にするJSR 262
第12回 Javaアプリケーションのモジュール化をサポートするJava Module System
第11回 "NIO.2"がやってきた - JSR 203: More New I/O APIs for the Java Platform
第10回 JSR 295: Beans Bindingの参照実装を試す
第9回 けっこう便利! 単位を扱うAPI -- JSR 275: Units Specification
第8回 アノテーションでバリデーション - JSR 303: Bean Validator
第7回 Swing開発の救世主となるか - Swing Application Framework
第6回 JavaBeansのプロパティを同期させるバインディングAPI
第5回 誰よりも早く"Java SE 7"を睨む
第4回 日時情報の取り扱いを改善する JSR 310: Date and Time API
第3回 古いAPIも進化している!? - JSR 919: JavaMail 1.4
第2回 JSR 1 リアルタイムJava仕様
第1回 JCPによって進められるJava関連技術の標準化

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