新潟地区の電化路線の主力車両だった115系を置き換えるべく新造され、2014年12月にデビューしたE129系。当初は2両編成(A編成)のみ投入されたが、現在は4両編成(B編成)も加わり、新潟県内の各路線で活躍を見られるようになった。

6両編成で信越本線を走るE129系(先頭2両はA15編成)

上越線のE129系。一部列車でワンマン運転も行われる

E129系は総合車両製作所が製造を担当。首都圏を走るE233系をベースとしつつ、片側3ドアで、新潟地区の気候を考慮した耐寒耐雪構造の車両となった。車体の帯は新潟地区の秋の稲穂をイメージした黄金色と、朱鷺(とき)をイメージしたピンク色の2色。車内の座席に暖色系の色を採用した。2両編成と同様、4両編成も各車両の半分をロングシート、残り半分をセミクロスシートの座席配置としている。

今年3月26日のダイヤ改正でもE129系が追加投入され、信越本線直江津~長岡間・上越線越後中里~長岡間の一部列車がワンマン運転に変更されたという。5月に新潟を訪ねた際、上越線の普通列車はE129系に置き換わり、信越本線直江津駅まで運転されるE129系も見ることができた。新潟市近郊では、朝夕を中心に2両編成(A編成)・4両編成(B編成)を連結した6両編成での運用も行われていた。

信越本線で運用されるE129系(先頭4両はB4編成)と「新潟色」115系

E129系は計160両(2両編成30編成・4両編成25編成)を新造する計画とされており、新潟地区で着実に勢力を拡大している様子だった。一方、置換え対象とされた115系は一部区間で運用を失ったとのことだが、現在も信越本線などで活躍中。「新潟色」と呼ばれる塗装も、5月時点で2種類ともに健在だった。