【コラム】
センチュリーが秋葉原のパーツショップにて、最大8基のHDDを搭載できるHDD外付けボックス「EX35S」の展示を開始した。これまでの製品ではHDD搭載数が最大4基までだったため、市場に投入されているHDDでは最大容量となる500GBのものを用いても、合計容量は最大で2TBまで(普通はこれで充分だが)だった。この製品でこれが一気に2倍となる。
もっとも、きょう体が大きくなりすぎた印象はある。まるでPCケースのような外観であり、これは威圧感がある。PCライターでありながら、いまいちPCに囲まれたくない(なんだか仕事に追われているような気分になる)筆者。既に家電分野でもストレージは重要なポジションを占めるようになってきたことだし、次こそ家電風なデザインのケースが登場しないものかと密かに期待している。
以前にも書いたことなのだが、我が家のサーバにはRAIDユニットなるものが搭載してある。ただ単に筆者がストレージマニアなだけという説もあるが、これが意外と便利なのだ。PCIやPCIeのRAIDカードならば数千円で入手できる時代に、RAID 0/1しか対応しない高価なRAIDユニットを利用するメリットはなんだろうか。今回はそんなところを調べてみようと思う。
おそらくコンシューマ用途でRAID 0(ストライピング)の運用をする場合、このようなユニットを購入する必要性はあまりないだろう。なのでRAID 1(ミラーリング)を中心に紹介していくことにする。RAID 1はシステムのダウンタイムを最少にするという目的のもの。そのためには故障したドライブの交換にいちいちケースをオープンするよりも、このRAIDユニットのようにフロントからドライブを交換する方が容易であることは言うまでもない。
もうひとつRAIDユニットを使うメリットが考えられる。ハードウェアで処理を行うRAIDユニットであれば、OSとは切り離したところで運用ができる。OS側からは1台のHDDドライブとして見えるため、通常のHDD×1台でのインストール&運用と変わらない感覚で扱える。ちまちまセットアップに突入する必要も無いし、RAID処理で付きもののCPUへの負担も無いというところがうれしい。
ただし、中には同様の機能を持つカード形状の製品も存在する。例えば玄人志向の変換アダプタカード「X2HD-RAID」「X2HD-RAIDPS」(ともにキワモノシリーズ)などは、Ultra ATAドライブ×2台をハードウェアRAID 0/1処理したうえで1台のATA/SATAドライブとして出力する。RAIDユニットからリムーバブルケースを削ったような製品と言えるだろう。
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IDE HDD×2台をRAID0/1処理してIDEに出力するX2HD-RAIDカード |
IDE HDD×2台をRAID0/1処理してSATAに出力するX2HD-RAIDPSカード |
では筆者が試した「SOHORAID SR2000」を確認しよう。台湾RAIDON製のSOHORAID SR2000シリーズは、Ultra ATA/133 HDD×2台をRAID 0またはRAID 1で運用できるものだ。いくつか派生モデルがあるようで、筆者の製品はRAID 1には対応していることを確認した。RAID 1運用時、どちらかのドライブ故障などでドライブを交換する際のオートリビルド機能も備えているとのこと。
本体は、5インチベイ×2段のサイズ。奥行きは長めの光学ドライブと同程度はあるので、搭載にはケース側のスペースを考慮する必要もあるだろう。筆者の場合、マイクロATXケースの電源と干渉したが、元々省電力CPUベースのサーバであるため、SFX電源に交換することで対処している。ちなみに、RAIDユニットのフロントカバーは音量が非常に大きい高速冷却ファンが搭載されていて、さすがに本機の用途がサーバ等高信頼システム向けであることを物語っている。このカバーを開けると内部にはスライドレール付きのリムーバブルHDDユニット×2基と、ステータス表示用のLCDが確認できる。
背面のインタフェースは、Ultra ATA/133のIDEポートと、4ピン12V電源、そしていくつかのジャンパがあるが、説明書に寄れば本機をマスターとして利用するかスレーブとして利用するかを設定するジャンパのようだ。
電源を入れて動作を確認してみよう。まずBIOSでIDE Channelを見てみると、搭載したHDD名ではなく、「STARDOM SohoRaid Mirror…」として認識される。もちろんスレーブチャネルには何も接続されていないと表示され、完全に1台のドライブとして振る舞っている。例えば通常のRAIDカードによるRAIDアレイの構築であれば、これに続くステップでRAIDチップのファームにアクセスし、アレイの設定・割り当て作業を行う。
そしてSOHORAID SR2000本体のLCD表示を見てみよう。1枚目の写真は製品名とどのモードで動作しているかを示しているもの。そして2枚目の写真は起動時の動作チェックの結果を示している。例えばドライブが壊れた場合、"OK"ではなく"Fail"になるわけだ。その場合、オートリビルド機能が役に立つこととなる。さすがにココは検証できなかったが、説明書によれば、新しいHDDを挿入後、数秒経つと自動的に「Rebuilding ...(改行)Pri(Sec)→Sec(Pri) XXX%」とコピーが行われるとのことだ。
このように、RAIDの保守"作業"をフロントアクセスで、しかも自動的に行ってくれるRAIDユニット。例えばもっと個人向けの安い製品が登場すればもっと盛り上がるのでは、という印象をうけた。家庭内でのサーバ(まずはメディアサーバだろうか)という考え方が徐々に広まるなか、注目したいジャンルのひとつである。
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