【コラム】

自作パーツ実験室

42 パワーアップした白箱 - 挑戦者の「GLAN Tank」を試す(1)

    石川ひさよし  [2006/01/30]

    今年最初のコラム……がはや月末。新年からいろいろとネタが発表されたが、とりあえず最近の話題と言えばFuturemarkの3DMark06だろうか。ちょうどベンチマーク明けでぐだぐだになっていた時期だったため、発表があってから2日後にようやくダウンロードを完了し、今頃やっと適当なテスト環境を整えてテストランをしてみたのだが……相変らず新バージョンが登場するたびに思うことだが"重い"。試しに、ほかのベンチマークで使用する機材として手元にあったRadeon X1800 XTで計測してみたが、3DMarksは5,000台(※XGA)。10,000の大台を記録できるのは次かその次の世代のGPUだろうから、この先1年は大丈夫というところだろう。ところで、その1年後のGPUにはどんな冷却方法がとられるのだろうか。CPUは省電力化、低発熱化の道に舵を切った。それでも1年後のGPUはまだ500W、600Wクラスの電源を必要とするのだろうか。

    好きなんだものしょうがない……お手軽Linuxサーバ組み立てキット「グラタン」

    挑戦者ブランドからLAN Tankのギガビットイーサ版「SOTO-HDLGW(GLAN Tank)」が登場した。ファンの間では"グラタン"の愛称が付けられたようだ。ちなみに筆者、「玄箱」「玄箱HG」「LAN Tank(通称"白箱")」そして"グラタン"と、どうやら非PCなLinuxボックスにはつい手が出てしまう性分なわけで……気付けば受付開始とともにWeb注文していた。なんにせよとにかくいじってみることにする。

    通称グラタンこと「SOTO-HDLGW(GLAN Tank)」

    このグラタン、言ってしまえばアイ・オー・データ機器のGiga LANDISKの"白箱版"となるわけだが、とにかくいじることを至上の目的とすればLANDISKよりもLAN Tank。今回は旧LAN Tankと写真比較してみようと思う。

    ※なお、一部ロットに付属品(ストレインリリーフセット)不良ありとの案内が同社から届いた。運用においては必ずとも必要な部品ではないが、同社は該当製品に対し正しい部品の発送を行っている。詳しくは同社Webページを参照してほしい。

    挑戦者ブランドは、ユーザーサポート無しの割り切ったブランド。まず難易度のシールを確認しよう。

    難易度シールは「ムズカシィ~」となっており、ターゲットユーザーは「パソコン上級者only」とのこと。"お手軽"とは書いたものの、ある程度のスキルと機材は必要なので、何事も自力で解決する覚悟を決めてかかろう。ついでに製品ページにはHTMLマニュアルも掲載されているので、購入前にシミュレーションというか、自信を確認しておくと良いだろう。

    こちらが製品パッケージ

    難易度シールは「ムズカシィ~」が貼られていた

    まずは製品の同梱物を確認。ケースが、フロントパネル・左右側板・上下パネル・本体と分かれているのは白箱同様だ。グラタン独自なのは、フロントパネル用シールが白・黒2色な点と、ケースの穴を塞ぎ風の通りを良くするための塩ビシート、そしてインストーラーCDとは別にソースコードCDが付属する点だ。

    同梱物

    ソースコードCDも付属する

    次に本体。内部レイアウトは正面向かって左側にメイン基板と電源基板というのは変わらず。背面には従来同様のUSB2.0×2ポートにくわえ、さらに2ポートが増設されており、(スキル次第では)4基までのUSB機器が接続できる。細かなところだと、背面のファン×2基の取り付け方法がネジ式からプラスチックピン式に変更されている。

    本体

    本体背面

    続いて基板を取り出してみる。まずはIDEケーブルが伸びる表面をチェック。中央左下の目立つチップはNEC製のUSB2.0ホスト・コントローラμPD720101F1。そのほかよく見ると、IDEコネクタの右にもうひとつIDEコネクタと思われるパターンが残っている。コレが利用できるのかどうかは試してみたいところだが、現状では不明だ。メインとなるチップが搭載される裏面は、中央の大きなプロセッサがIntel Xscale/400MHz(FW80219M400)、その右にHynixの256Mbit DDRメモリ×4で128MB。CPU左下にACARD製IDEコントローラのATP865-A、左上はIntel 82541P1ギガビット・イーサネットチップ。

    基板表

    基板裏

    ではこれを従来の白箱と比較してみよう。大きさで見るとグラタンは白箱よりも若干基板サイズが大きくなっている。奥行き方向に約1cmほどだろうか。メモリチップ数も倍となり、しかもCPUは若干大きくなったわけで、配線の密度もやや詰まった印象だ。もうひとつ変わっているのが電源基板。並べてみると確かにコンデンサの数がかなり多く、改良の跡がみられる。とはいえ、"5V・12Vの各電圧で、HDD2台が使用する電流の合計容量が2Aを越えないこと"(※ピークは不明)という制約は今回も引き継がれ、一部メーカーのHDDでは搭載不可という報告がユーザーグループにはあがっている。

    基板比較。上が白箱、下がグラタン

    電源基板比較。左がグラタンのものだ

    ハードウェアは性能up+信頼性up

    基本的には白箱のパワーアップ版、そして各所に前製品のフィードバックが反映されたと思われる改良箇所がみられるグラタン。各チップを見ると、おのおの信頼性の高い部品を採用しており、そのためかやや製品価格も上がってしまったわけだが、安定動作の面からすれば評価したいところ。さて、次回は組立からインストールまでを紹介したい。

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