【コラム】

自作パーツ実験室

4 Pentium MでPCを黙らせよう(1)

    石川ひさよし  [2004/10/29]

    今日もCPUファンぶん回してますか? 普段ベンチマークで大量の高回転ファンと格闘している筆者。ところで、コスト無視のパソコン野郎でなければ普通こんなことはしないが、用途に応じて高性能PCと静音PCを用意するというのはかなりオススメ。筆者の場合は(比較的)高性能な3Dグラフィック用(とベンチマーク機材)、静音仕様の執筆&インターネット用で完全に分離してある。インストールアプリケーションも分離できるため、システムの安定性を保つといった面でも効果があると思う。

    最近は静音PCが紙面をにぎわせることも少なくなってきたが、このあたりは各社が静音に注目し静音製品を投入した結果だろう。でもヒトの欲というものは限りがないもので、一度静音PCを求めるとより静かなPCを組みたくなるものだ。それもあってPentium Mに注目しているわけだが、10月、静音派には注目の製品、エーオープンジャパンの「i855GMEm-LFS」が登場した。

    Pentium M対応のi855GMEm-LFS

    「i855GMEm-LFS」は初めてメジャーベンダーから登場した比較的安い価格のPentium Mマザーボードだ。常々Pentium M自作の話題を追い続けている筆者としては当然入手。静音PCのリニューアルをしてみたいと思う。

    i855GMEm-LFSの魅力はまず価格。従来(4~5万円の世界)と比べだいぶ安くなって約3万円程度。これならハイエンドのIntel 925X搭載マザーボードの価格帯と言えなくもない。まだ少し高い印象は残るが、もともとがデスクトップ用CPUではなく、どれだけ売れるかも未知数の製品なので、当面は仕方の無いところだろう。明るい話題と言えば先日行われた価格改定とPentium M 765の発表だろう。

    組み立て前にi855GMEm-LFSの仕様を確認しておこう。フォームファクタはマイクロATX。チップセットにはグラフィック内蔵型のIntel 855GME(グラフィック機能統合型)にICH4-Mの組み合わせ。Pentium Mとの組み合わせで拡張版Speed Stepテクノロジにも対応する。CPUクーラー用のリテンションにはPentium 4用と同様のものが採用されている。しかし実は付属する専用CPUクーラーのものであり、Pentium 4用クーラーをそのまま流用することはできない。メモリはDDR200/266/333対応スロット(動作はシングルチャネル)が2本で最大2GBまで拡張可能。AGP4X×1、PCI×3という拡張スロットも搭載する。オンボード機能としては、PromiseのSATA RAIDコントローラー、MarvellのGbEが2系統、AgereのIEEE1394、5.1ch AC'97オーディオ機能などが搭載されている。

    Pentium Mに対応したマイクロATXマザーボード「i855GMEm-L」

    搭載するリテンションには付属のPentium M専用クーラーを用いる

    注意点するところとしては、AGPスロットの動作モードが1世代前のAGP4Xということ。一部のAGP8Xカードでは動作しないこともあるようで、グラフィックカード選定の際には念のため同社の動作確認リストを一読したい。また、初期ロットでは、NVIDIA系カードにおいてBIOSからAGP Aperture Sizeを128MBに設定する必要がある。さらに、拡張版Speed Stepテクノロジを有効とするユーティリティは、同社サイトよりダウンロードする必要もある。

    まずは標準の構成から組み上げてみよう。付属のCPUクーラーを用い、通常の電源を用い、AGPグラフィックカードを用いて、普通に組んでみる。選んだパーツは、電源にグロウアップジャパンのTOP SILENT GUP-470XP、AGPカードにRADEON 9800 XT。TOP SILENT GUP-470XPは静音仕様だがファンは2基、9800 XTは薄型ファンを1基積んでおり、これにケースファン2基、CPUファン1基で合計6基のファンを使ってみた。いちおう全てがセンサーを搭載したタイプだ。さてどのくらいの動作音になるのか、ここから改良できそうな場所を見つけていこうと思う。

    使用機材

    CPU Pentium M 735
    RAM DDR400(333MHz動作)
    VGA RADEON 9800 XT
    ケースファン ×2

    BIOSの設定画面はやはりPentium M独特のものとなる。それがCOMMELLのLV-671でもあった「Delay Prior Thermal」だったり、Frequency/Voltage ControlのなかのCPU Bus FrequencyでCPUのクロック倍率を(下方向に)設定できるところだったりする。とりあえず全て標準設定でインストールする。

    BIOSの設定画面はPentium M独特のもの

    Advanced BIOS FeaturesにあるDelay Prior to Thermal設定

    Frequency/Voltage Control。倍率(そのCPUの最大倍率以下)とベースクロックを変更でき、その際のAGP/PCIクロックを66/33MHzで固定できるようだ

    Advanced Chipset Feature。NVIDIA系GPUではAGP Aperture Sizeを128MB以上にする必要があるとのこと。最新BIOSでは対応済み

    素組みの段階では標準的(多め)にファンを搭載して動作音を試すつもりだったが、早くもその考えは敗れた。あまりにも静かだ。搭載ファンは6つ搭載してみたものの、発熱が低く、どのファンも回転数制御がうまく働き、デスクトップPCとは思えない静かさだ。1,200rpm以下ではないだろうか。ファンレスにはかなわないものの、この静かさは是非とも体験していただきたい。

    付属のCPUクーラーを搭載。このクーラーがかなり静かであるので、一般の方には十分満足して使えるものと思う

    とりあえず第1回目の構成はこのとおり。やはりVGAクーラーの音が気になるが、それでも一般的なデスクトップと比べれば静か

    しかし、ここで満足してはハナシが続かない。負荷がそれなりになれば回るものは回る。本当にたいした音ではないのだがとことん静音を目指すとしよう。次回はまずCPUファンから改造を加えていこうと思う。

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