【コラム】
MYCOM PC WEBの読者のみなさま、はじめまして。
本稿から、Javaに関する話題をとりあげては紹介していく新連載を始めることとなった。稚拙ながら、みなさまのお役に立てる連載にしていきたいと考えている。なにとぞ、今後ともよろしくお願いしたい。
さっそく連載の内容紹介に入ろうと思う。本連載では、すでにシステム開発で重要な地位を占めるようになったJavaというプログラミング言語に焦点をあて、特に最初のうちは「EoD」に的を絞って紹介していきたいと考えている。いわゆる言語解説記事というよりは、時流に乗ったその時々のJavaの紹介と考えていただければ良いだろう。
対象とする読者は、基本的には多少はJavaでプログラミングできる方をみているが、プログラミングの経験がない方でも、読んでいただいて「へぇ」と興味をもっていただけるものにしたいと思っている。
本連載では、Java言語自身の説明をするものではないが、1回目である今回だけは、簡単にJava言語そのものの話をしておこうと思う。
Javaはプログラミング言語である。それまで主流だった言語のよいところを集めて、悪いところはばっさり捨てたような設計の言語で、現在では開発現場で使用されるプログラミング言語としてなくてはならない存在になっている。1995年にSun Microsystemsから発表されたものだから、今年で10周年ということになる。
Javaがここまで普及した理由はあげればきりがない。それだけうまくやったということだ。
発表当初、Javaはアプレットで一躍有名になった。アプレットはブラウザで実行できるJavaプログラムのことだ。ブラウザが爆発的に普及していった時期だったから、その潮流に乗ったというのもあるだろう。アプレットのあとはJSP/Servletという技術とともに、サーバサイドアプリケーションで使用する言語として開発現場に広がり、現在ではエンタープライズシステムの開発にも広く採用されるようになった。
そんなJavaも10年が経ち、今、一つの節目を迎えている。広く普及してきたことをふまえて、Sunでは方針を見直し、これまで技術者向けだった言語から、もっと簡単にして、より多くのユーザを獲得しようとしているのだ。
次の話題に移る前に、とりあえず名前の話だけはしておこう。
現在最新のJavaはJ2SE 5.0(Java 2 Standard Edition version 5.0)と呼ばれるものだ。
Javaを表現する単語は年を経るにつれて分化して増えていった。最初はJava 1.0といえば通用したものが、今では基本的な種類としてJ2SE、J2EE、J2MEといった区分があって、それぞれにリリースバージョンがある。以前は開発環境はJDK、実行環境はJREと呼ばれていたが、現在では公式には呼ばれなくなった。バージョンも1.0、1.1、1.2、1.3、1.4であったものが突然5.0であり、名称も1.2からJava2と呼ばれるようになったりした。
どうもややこしいが、とりあえずは最新のバージョンはJ2SE 5.0と覚えておけばいい。
Java言語は、設計のモデルでもある当時有力だったプログラミング言語のCやC++から比べると、かなりやさしいプログラミング言語だといえる。なにをもってしてやさしいというのかというと、それはそれで議論になるのだが、Javaの言語仕様はC/C++に比べて少なく、すっきりしているのだ。これが、結局のところ、覚えやすさにつながっている。
C/C++に挫折した開発者でも、「Javaなら俺にだってできるんだ」ということで奮起した開発者も少なくないだろう。
しかしながら、10周年の節目を迎えたJavaは、EoD(Easy of Development : 簡単な開発)を目標に掲げ、もっと簡単にプログラミングできるように取り組んでいる。これはいったいどういうことなのだろう。
実はJavaは、仕様がコンパクトである反面、必要になる機能がなかったり、妙に複雑な書き方をしなければいけないことがあったのだ。
たとえば、Javaはオブジェクト指向というやり方に沿って設計されているが、ほかのオブジェクト指向言語と比較すると、完璧にオブジェクト指向しているというわけでもない。その点はC言語に似ているということで、当初開発者を惹きつける魅力だったわけだが、実際にプログラミングするとなると、面倒なことが出てくる。
ほかにも、「実際にはないと困るんだけど、思想的というかベースとなっている発想に反するから」ということで採用が見送られてきた機能がいくつかある。そういった機能は「これこれこうすれば実現できるでしょ」ということで、代替手段で実装してくれ、ということになっていた。
J2SE 5.0では、この点を大幅に改良し、取り入れるべき機能は取り入れ、実際にプログラミングする際の負荷を軽減しているのが特徴だ。これまでJava言語を使ってきた開発者には朗報といえそうだ。
これまでのJava開発者にとってみればEoDは大いに歓迎だが、物事はうまくできていて、もちろんマイナス面だってある。EoDは便利になるという観点であとから追加された機能だから、CやC++のように、言語としての統一のなさが加わってしまって、学習するときに例外的な扱いが増えるのだ。どういった動きをするのか詳しく知ろうとしたら、その追加されたEoDの裏方まで調べないといけなくなる。
けれど便利な機能なので、使わない手はない。次回からは、まずはEoDをキーワードにしてJava J2SE 5.0の紹介を行っていこうと思う。
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