利用の手引き
試験概要/受験ガイダンスはこちら
本連載の掲載スケジュール/学習の進め方はこちら

引き続き秋期試験において出題が予想される重要キーワードについて紹介します。

今回はテクニカル系分野における重要キーワードです。

ソフトウェアライフサイクルプロセス、共通フレーム2007(SLCP-JCF) ソフトウェア開発における標準的な開発・運用のプロセスであるライフサイクルモデル。ISOとIECが共同で策定した「ISO/IEC 12207:1995」を基準として「ソフトウェアを中心としたシステム開発および取引のための共通フレーム」として「共通フレーム2007(SLCP-JCF2007)」がまとめられた。SLCP-JCFでは、システム開発に係わるプロセスを企画、要件定義、開発、運用、保守というサイクルによってシステムのライフサイクルを5段階に区分している。
ソーシャルエンジニアリング 個人が秘匿している情報を、その本人の行動上の何らかのミスや油断につけ込むことによって不正に手に入れる手段。具体例としては、フィッシングやスキミングなどである。自身の身分を詐称して電話で情報を聞きだしたり、パスワードのキーボード入力を行っているシステムの利用者が押下するキーの配置を凝視して暗記したり、破棄されたメモからパスワードなどを入手するなど、その手口は多種多様である。
RFID(Radio Frequency IDentification) 電子タグまたは無線タグとも呼ばれる超小型コンピュータ。様々な機器に内蔵することができ、非接触で通信することによって必要なデータをやり取りする。振動にも強く長期の稼働にも耐え、現在すでに電子乗車券や電子マネー、物流管理や図書館の蔵書管理など幅広い分野で活用されている。代表的なRFIDとしては日立製作所のμチップ(ミューチップ)が知られており、その極小サイズ(マイクロチップの一片が0.4mm四方)から「ダストコンピュータ(埃のようなコンピュータ)」とも呼ばれて業界の注目を集めている。
エキスパートシステム 医療診断などの特定の専門分野におけるデータベースを備えた問題解決のための情報解析システムであり、その利用者に適切な行動指針を与えることを目的に専門的知識をデータベース化またはプログラム化して、コンピュータに解決策を推論させる。
メールアドレス検索ロボット 宣伝用の電子メールを多数の人に送信することを目的として、Webサイトや電子掲示板などで公表されている電子メールアドレスを収集する機能をもったWebサイトの自動巡回ソフトウェア。Webサイト内に記載されている「@」や「mailto」といった語句を検出してメールアドレスとして認識し収集していく。これによって収集された多数のメールアドレスが、いわゆる不特定多数に送信される迷惑メールの一つであるスパムメールの送信に利用されている。
CORBA(Common Object Request Broaker Architecture) 分散オブジェクト技術(コンポーネントをネットワーク上に存在する複数のコンピュータに分散的に配置し、それらを有機的に連携させて単一のシステムとして動作させる技術)を実現するためのコンポーネント間における情報をやり取りする共通的な仕様として策定されたオブジェクト管理のための参照モデル。
スプーリング 印刷時におけるCPUの待ち時間を減らして処理効率を向上させるための機能。入出力装置の処理速度はCPUのそれと比較すると大きく劣るため、入出力装置が与えられたデータの処理を完了するまでCPUが占有されてしまう状態となる。その間CPUには無駄な待ち時間が発生することで処理効率が低下してしまうことから、この状態を解消するために、例えば印刷データなどの処理データを一旦補助記憶装置(ハードディスク)にスワップファイルと呼ぶ領域を確保し、そこに処理データを書き出したうえで徐々に他の処理と平行しながら印刷を実行させる。

なお、拙著「カリスマ講師が教える! ITパスポート「絶対合格」のポイント」では、巻末に「重要用語インデックス」を掲載し、全800語句を超える本試験出題全分野における重要キーワードを一覧で網羅しております。今のような本試験直前期に知識の総合チェックを行う場合に非常に便利ですので、ぜひ活用していただくことをおすすめします。

ぜひ本試験合格の美酒を味わいましょう! 御健闘をお祈りしております。


より本格的に学習したいなら

カリスマ講師が教える! ITパスポート「絶対合格」のポイント 2009年度版


本連載は、毎日コミュニケーションズの発行する『カリスマ講師が教える! ITパスポート「絶対合格」のポイント 2009年度版』を、Web連載用にコンパクトに再構成した入門編となっています。より本格的にITパスポート試験への対策をお考えなら、同書の入手をオススメします。

・発行 毎日コミュニケーションズ
・著者 藤井淳夫
・定価 998円(税込)
・B5判 168ページ