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第5部 基礎理論~アルゴリズムとプログラミング - 1.数の表現と情報の単位

重要度 >>> ★★★★★

コンピュータの内部では、あらゆる情報を2進数で表現します。その仕組みについての理解は、コンピュータシステムの学習にとって非常に重要な位置を占めています。本試験では2進数と16進数間などで相互に変換する基数変換の知識が出題されるでしょう。

合格への攻略ポイント

■2進数~コンピュータ内部の数値表現

私たちの日常生活で物の数を数えるときには10進数を利用していますが、コンピュータの内部では2進数が使用されています。10進数は0~9までの10個の数字を使って数えますが、2進数は0と1の2種類の数字だけを使用します。この2種類の数字を組み合わせることで、10進数と同様にどんな値でも表現することができます。また16種類の数字を使う16進数もよく利用します。16進数では、0から9の後はAからFまでのアルファベットを使用し、10進数の15から16となるタイミングにFから10(いちぜろ)となることによってはじめて桁上がりします。次の表は10進数、2進数、16進数を対比したものですが、16進数が1桁から2桁に桁上がりするタイミングと、2進数が4桁から5桁に桁上がりするタイミングが一致するために、2進数の情報をシンプルに表現したい場合などに、2進数4桁を16進数1桁に対応させて利用します。

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■基本単位 : ビットとバイト

コンピュータの世界には「ビット」という基本単位があります。ビットは2進数1桁を1ビットとして、主に「情報の種類」の表現に使用します。コンピュータ内部では文字や色などの情報を2進数で表現しますが2進数は0と1を使用するため、2進数1桁で2通り(2=21)、2桁では4通り(2=22)、3桁では8通り(2=23)となります。つまり、n種類の情報は2nで表現できるのです。ビットはこのような情報の種類の表現以外にも、CPUの処理能力や通信能力を表現する場合に用いられます。またコンピュータの世界では10進数で表現する「バイト」という単位も併用します。バイトは複数のビットをまとめて1バイトに換算したもので、一般的には8ビット=1バイトの換算率が最も普及しています。例えば、ある情報をビットで表現すると2進数で8桁が必要となる場合、バイトで表現すれば1桁で済むのです。バイトは主に補助記憶装置の容量やデータファイルのサイズなどの「情報の量」を表現する場合に使用され、単位記号は"B"です。

本試験出題例

0mmから1,000mmまでの長さを1mm単位で表すには、少なくとも何ビット必要か。

  •  4
  •  10
  •  1000
  •  1001

【ITパスポート サンプル問題 問51】


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解答と解説

0mmから1,000mmまでの長さを1mm単位で表すと計1,001種類の情報を表現しなくてはならない。したがって、2の10乗=1,024であるため少なくとも10ビットあればよい。

正解