先にセクシーパワーポイント道について紹介しましたが、今回はこのセクシーパワポ道から5つの技を組み合わせて、図表をキレイでリッチにする方法をお伝えします。

まずサンプルとしてアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』より、SOS団のメンバーを表にしたものを用意します。

(図表1)

【その一】図表の軸を揃える

パワポの図表は軸を揃える、感覚を均一にすることが基本です。まずは団員名の丸四角と説明の四角を整列させましょう。

「図形描画コマンド」→「上下に整列」

そのままそれぞれの中心軸を合わせます。

「図形描画コマンド」→「左右中央揃え」

「図形描画コマンド」→「上下中央揃え」

すると次のようにSOS団のリストが均一に表示させることができました。

(図表2)

【その二】文字間隔を整える

説明文が2行以上に渡る場合、行の間隔がくっつき過ぎていたり、逆に離れ過ぎたりすると読みづらくなります。こういった基本的な箇所もキレイにします。

各図表を選択しながら、行間隔を1行(デフォルト)から1.2行程度に増やしておきます。複数の文章が含まれる場合は、状況に応じて段落間隔を1.6程度に増やしておくとさらに見やすいです。

「書式」→「行間」→「行間隔=1.2」

ここまでやると図表2のようになります。あまり見た目が変わっていないと思うかもしれませんが、後で効いてきます。

(図表3)

【その三】文字・線色でメリハリをつける

字が黒だけではとても寂しく、各記述の差も分からないため、男性は紺色、女性は赤色に文字色変更をします。また、そのままでは外枠の黒い枠が目立つので、全て灰色の線・枠線にしてみましょう。

(図表4)

【その四】背景色で立体感を出す

まだいずれの図表にも色を塗っていないため、いまいちパンチに欠けるデザインでした。そこで各図に色を塗ります。

このとき、単色で塗るのではなく、グラデーションを使ってちょっとした立体感を出すのがポイントです。コツは、ある色とその色より少しだけ薄い色の組み合わせで塗ることです。

(図表5)

【その五】影付きスタイルでさらに立体感を出す

全体的にぬべーっと平坦な感じが抜けていないので、一部の図に影をつけて立体感を出します。これによって浮き上がっている感じを図に与えることができ、さらにリッチな見た目になります。

これで完成です。

(完成図表)

ご覧の通り、基本的な整形コマンド5つの組み合わせで、ちょっとしょぼい図表がこんなにリッチになりました。このテクニックは全ての図表に通用するので、ためしに身近にあるパワポに使ってみてください。一味違うスライドに仕上がります。

※編集部注:本稿は原稿執筆時点でのPowerPointのバージョンを前提とした内容になっていますので、最新版をお使いの方は適宜読み替えていただけますと幸いです。

著者紹介

吉澤準特 (ヨシザワジュントク)

外資系コンサルティング会社に勤務。守秘義務を破らない範囲でIT業界の裏話をつぶやきます。ファシリテーション、ビジネスフレームワーク、人材教育など執筆多数。日本能率協会、秀和システムそれぞれから書籍刊行。執筆依頼/インタビューお引き受けします。こっそりITIL Manager (v2)資格保有。

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この記事は吉澤準特氏のブログ「IT業界の裏話」の過去記事を抜粋し適宜加筆・修正を行って転載しています。