私の所属している事務所ではコンサルタント業界を目指す人向けの指南書を提供するとともにカウンセリングを行っています。これまで複数の方に利用頂いているのですが、業界の本質に触れた相談や就職活動全般に関する素朴な疑問を受けることがしばしばあり、興味深かったので一つのテーマとして扱ってみます。

これは大学生のMさんから受けた質問です。

『コンサル業界は、目に見える形で商品を提供される訳でもなく、また、BtoBということもあり、ホームページ上にアップされている先輩社員の仕事紹介などを見ても、どういう人が働いているのか、またどういう特徴の人が多いのか、がピンと来ません(たぶん、考える癖の付けたアンテナを張り巡らした優秀な人が多い、という印象です)。そこで質問ですが、コンサル業界ではどのような特徴の人が働いていると思いますか? また、特にITコンサルタントにはどんな特徴を持つ人が多いですか?』

みなさんはどう思いますか? 頭の良い人、洞察力のある人、パワーポイントの資料を作るのがうまい人、きっと色々な特徴を考えつくことと思いますが、私がMさんに回答した人材像は次の通りです。

『コンサル業界の人材の特徴を主に在籍年数から大別すると次のようになると思います。

1年:一定以上のストレス耐性と向上心を有する
3年:自分のタスクをコントロールする術を有する
5年:他人のタスクをコントロールする術を有する

クライアントへの奉仕の精神だとか成果物への品質のこだわりだとか、色々な要素はあると思いますけど、根源的な特徴は上記の通りでしょうね。

よく言われる話ですが、人間を農耕民族と狩猟民族に分けるとすれば、コンサルタントとして5年以上仕事を続けている人は間違いなく狩猟民族です。

狩猟民族というのは、常に獲物(成長の機会)を伺って周囲を見回し、隙あらば飛び込んでいくマインドセットを持った人を意味します。IT系コンサルと呼ばれるところだと狩猟民族っぽくない人達がある程度いますが、そういう方はベンダーから来た中途入社の場合が多いですね。

このカテゴリのコンサルファームや総研はシステムインテグレート(SI)を行うことが多いので自分の守備範囲の仕事で満足してしまう人も出てきますが、それが許されるのは入社3年目くらいまででしょう。

ITコンサルとして働く人の特徴は、システムに落とし込む思考ができる、という点だと思ってくださって結構です。』

例外というのは常にありますから、私の回答が絶対的に正しいという保証はありません。これはあくまでも私の経験則に基づくひとつの意見ですが、当てはまる事例は多いと覆っています。

もちろん、ストレスコントロール、そしてタスクコントロールを身に着けるのと並行して、強みとなる【概念スキル】を磨き上げるのを忘れずに。

著者紹介

吉澤準特 (ヨシザワジュントク)

外資系コンサルティング会社に勤務。守秘義務を破らない範囲でIT業界の裏話をつぶやきます。ファシリテーション、ビジネスフレームワーク、人材教育など執筆多数。日本能率協会、秀和システムそれぞれから書籍刊行。執筆依頼/インタビューお引き受けします。こっそりITIL Manager (v2)資格保有。

筆者ブログ「IT業界の裏話」

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この記事は吉澤準特氏のブログ「IT業界の裏話」の過去記事を抜粋し適宜加筆・修正を行って転載しています。