World Watchrは、デフォルトで5つのライブカメラ(Webカメラ)と、北米のお天気レーダーがサムネイル表示する。これらライブカメラは、映像を拡大表示したり、画像を自動更新する間隔を変更したりなど、スライドショーのように順次切り替えて表示できる。

標準で登録されているのは、ニューヨーク、ベルリン、東京、富士山などである。自分の見たいライブカメラも登録できるが、まずはデフォルトで用意されているライブカメラの映像を楽しんでみよう。

ソフト名 World Watchr
作者 Piet Jonas
ジャンル ライブカメラ
種別 Webアプリケーション
動作確認 iPhone、iPod Touch

設定と操作

World Watchrの画面モードには、サムネイルモードとフル画面モードの2つのモードがある。デフォルトでは、サムネイルモードでライブカメラの画像一覧がサムネイル表示される。この中から目的のライブカメラの画像をタップすると、対象画像が拡大され、様々な設定が行える。フル画面モードで画面をタップすると、画面上部に操作パネルが表示される。操作パネルは一定時間で消えてしまうため、再表示させるにはもう1度画面をタップする。

フル画面モードにした状態

操作パネルは上部に[Back]ボタン、画像更新間隔の設定、[Update]ボタンが並び、その下にタイトル、さらにその下に左矢印ボタン、再生ボタン、右矢印ボタン、メールアイコンが並ぶ。

フル画面モードの操作パネルから、[Back]ボタンをタップすると、最初のサムネイル表示モードに戻る。

画像更新間隔の設定をタップするとプルダウンメニューが表示される。このメニューから「手動更新」「30秒間隔」「1分間隔」「5分間隔」「10分間隔」といった5種類の更新間隔を選択できる。

操作パネル。画像更新間隔の設定をタップすると一覧表示される

[Update]ボタンをタップで画像の手動更新、左矢印ボタンで前の画像、右矢印ボタンで次の画像を表示する。再生ボタンをタップすると、スライドショーのようにライブカメラの画像を、順に切り替えて表示することも可能だ。

メールソフトが使えるiPod touch()の場合、メールアイコンをタップするとメールソフトが起動し、現在表示されているライブカメラ画像の設定をメールで送信できる。そうすることで、ライブカメラの追加登録の手間を省くことが可能だ。

メールアイコンをタップすると設定ファイルをメールで送れる

注: メールソフトが使えるiPod touch

ファームウェアのバージョンが1.1.2以前のiPod touchは、メール機能が利用できない。アップルの有償アップデートによってメール機能を使えるようになる。

登録済みライブカメラの削除は、[Back]ボタンでサムネイル表示モードに戻り、[Edit WebCams]ボタンをタップする。するとサムネイル画像左上に「×」マークが表示されるので、ここで任意の画像の「×」マークをタップすると削除される。

[Edit WebCams]ボタンをタップするとサムネイル画像の左上に「×」マークが表示される。このマークをタップすると登録済みライブカメラを削除できる

なお、削除の際、確認ダイアログは表示されないため、必ず内容を確認してから「×」マークをタップしよう。編集が終了したら[Hide Edit]ボタンをタップして編集モードから抜ける。

ライブカメラの追加登録

標準で用意されているライブカメラの映像を眺めているだけでも十分楽しめるが、自分で好きなライブカメラを追加したくなるのが心情だろう。汎用画像ファイルでデータを提供しているライブカメラであれば、少々面倒ではあるが、World Watchrに追加登録することも可能だ。

追加用操作パネルは用意されていないため、iPod touch上でSafariを起動し、URLを入力するフィールドにWorld Watchrのアドレスを入力し、最後に「?add=<ライブカメラ画像のURL>&title=<タイトル>」を追加してアクセスする。これで新しいライブカメラ画像が追加される。

iPod touch上で、SafariのURL入力フィールドに設定用データを入力する

例えば、白馬ライブカメラの国道148号線のライブカメラ画像を「148」というタイトルを付けて追加したい場合、アクセスするURLは

http://m.worldwatchr.com?add=http://www.avis.ne.jp/%7Echouken/oomachi/rp003b.jpg&title=148

となる。なお、登録した画像は自動的にリサイズされてサムネイル表示される。

登録に成功すると新しいライブカメラの映像が追加される(右端下段側)

登録したライブカメラのサムネイル画像をタップすると拡大表示される

メール機能搭載iPod touchで、天気予報を登録

World Watchrでは、お気に入りのライブカメラを追加登録できるが、ソフトウェアキーボードで長いURLを直接入力するのは少々手間がかかる。しかし、メールが使えるiPod touchを使っている場合は、この手間を減らせる。先に紹介した「設定をメールで送る」機能を使うのだ。

ここでは趣向を変えて、気象庁の「天気予報」にある画像をライブカメラ画像代わりに登録する手順を紹介しておこう。

1. PC版World Watchrで登録

PC版World Watchrには、「Add Webcam」の入力フィールドが用意されているので、ここに追加したい画像のURLとタイトルを入力すると良い。PCの場合は自由にカット & ペーストできるので、作業は簡単だろう。入力後[Add]ボタンをクリックすれば、新しい画像が追加されるはずだ。

PC版World Watchrには「Add Webcom」の入力フィールドが用意されている。このフィールドに追加したい画像のURLとタイトルを入力し、「Add」ボタンをクリックする

登録が成功するとサムネイル画像一覧に追加される

2. 登録した設定情報をメールで送る

画像が追加されたら、追加された画像のサムネイルをクリックしてフル画面モードにする。画像にカーソルを合わせると操作パネルが表示されるので、そこにある[@E-Mail]ボタンをクリックする。メールソフトが起動し、本文に設定用URLが記入されたメールが表示されるので、あて先に自分のiPod touchで受信できるメールアドレスを入力し送信する。

サムネイル画像をクリックすると拡大表示され、カーソルを合わせると操作パネルが表示される。操作パネルから「@E-Mail」をクリックする

メールソフトが起動し、設定内容が入力されたメールのフォームが表示される。宛先に自分のiPod touchで受信できるメールアドレスを入力して送信する

3. iPod touchで設定用URLを受信する

PCから送信した設定用URLをiPod touchのメールソフトで受信し、本文の「Add to iPhone」のURL部分をタップする。World Watchrが起動し、サムネイル画像一覧に新しい画像が追加されるはずだ。

工夫次第で様々な応用が可能!?

World Watchrはライブカメラの画像だけに限らず、JPEG、GIF、PNGなどの画像であれば何でも登録できる。すなわち、同じファイル名で定期的に書き換えられる画像ファイルであれば、天気図、地震情報、月齢表示と何でも登録できてしまう。Web上でWorld Watchrに表示させる画像を探す場合、この点に気を付けて探してみよう。

注意事項

画像のURL登録を行う際は、そのサイトの利用規約や画像への直接リンクに関するルールなどを必ず確認してほしい。サイトによっては、画像への直接リンクを遠慮してほしい旨を明記していることがある。

最近のライブカメラはFlashなどを駆使した、リッチなインタフェースを搭載したものも多いが、(噂はあるものの)残念ながらiPod touchで動作するFlashプレーヤーが存在しない。そのため、World Watchrは汎用画像ファイルを定期的に読み出すだけという、シンプルな仕様となっているのだろう。ただ同時にこのおかげで、個人のWebサイトなどでも簡単なスクリプトを書くだけでWorld Watchrで閲覧できるコンテンツを作成可能といえるのだ。