「ニュースでは取り上げにくいホビーの現場に足を運ぼう」という大義名分をいちおう持っているこのコラム、今回のテーマは少女まんがだ。普段は大きい男の子向けのホビーニュースを担当している大きい男の子の私だが、じつはこれでも少女まんがには詳しい。どのぐらい詳しいかと言うと、好きな少女まんがを聞かれて『あさりちゃん』と『パタリロ!』と『ちびまる子ちゃん』と即答してしまうぐらい詳しい。最近ならやはり『おねがいマイメロディ』だ。NANA? なんだろうそれは。木の実さんのことだろうか。

そんなネタはともかく、前回のフィギュア教室に続いて個人的な弱点を補強する目的もあり、奥多摩にある少女まんがの図書館、「少女まんが館」(略称「女ま館」)を訪ねてみることにした。聞けば噂の少女まんが館は、あまり図書館っぽくない場所に建っているらしい。しかも珍獣・ハクビシンも出没したりするらしい。それはかなり見てみたい。だんだん少女まんが目当てなのかハクビシン目当てなのかわからなくなってきたが、とにかく取材に行ってみることにした。

都心から1時間少々電車に揺られて、最寄りの武蔵五日市駅に到着。あいにくとバスの時間が合わなかったので、少女まんが館まで歩いていくことにする。

JR五日市線の武蔵五日市駅にやってまいりました。山里の春です

終着駅だからか、電車にカメラを向ける年配の方もおられました。鉄オタのおじいちゃんかもしれない。略して鉄爺

こちらが武蔵五日市駅前。バスで行く場合は「福生駅行き」に乗りましょう。本数は1時間に1~2本なのでご注意を

まずは鉄橋(というかコンクリート橋)をくぐって秋川街道を北のほうへ。写真では左側です

しばらくゆるい上り坂になります。老人ホームへの脇道もありますが、まっすぐ進みましょう

のんきに歩いてるようですが、この時期は花粉症で意識が朦朧とします。道端にあるのはどう見ても杉林ですね……

左手に黄色いラーメン屋、右手に学校があるY字路まで来たら、道なりに右のほうへ

途中の交差点は「つるつる温泉入口」という名前なので、近くに温泉があるのかと思いきや……

看板には「あと6キロ」という恐ろしい表記が。ここも曲がらずにまっすぐ

右手にセブン-イレブンが見えてきたらもう少しです

セブン-イレブンの向かいにある和菓子屋「幸神堂」。少女まんが館のブログでもおすすめのお店

入ってみました。銘菓「山荘最中」と「ロンヤスまんじゅう」。その昔レーガンさん(=ロン)と中曽根さん(=ヤス)が会談した日の出山荘が近くにあるそうで

少女まんが館の最寄りのバス停は「萱窪」。武蔵五日市方面から歩いた場合は、バス停まで行くとちょっと行きすぎです

少し戻って「公民館入口」から小道に入っていきましょう。金鳥のホーロー看板が雰囲気を盛り上げます

駅から20分ほど歩いて、目的の少女まんが館に到着。「公民館入口」と書いてあったので公民館の図書室がそうなのかと思いきや、それはなんと言うか……民家だった。

公民館の手前にあるこちらが少女まんが館です

外観はこんな感じ。いちおう看板が出てますが、パッと見はほとんど普通のお宅です

こちらが看板。最後の「?」は、なんとなくスペースが空いたので書き込んだそうで

入り口で名前と住所を書き込めば誰でも無料で入館できます。入館というかまあ、靴を脱いで上がるだけなんですが

開架の本棚はこんな感じ。有名どころの単行本や雑誌など、重複している蔵書が中心に並べられています

私設図書館である少女まんが館の開館日は毎週木曜日のみ。開館時間も13時から18時までという逆コンビニエンスな解放が行われているが、事前に連絡しておけば管理人である中野さんご夫妻の都合がつく範囲で開けてくれるらしい。なにしろこの少女まんが館、半分は閲覧スペースと本の倉庫なのだが、もう半分はご夫妻の住居なのだ。奥の閲覧室(というか居間)でお茶を出していただいたので、こちらも道中の和菓子屋で買っただんごを出すことにする。

「桜が結構残ってますね」「こっちは今週が見ごろなんですよ」「あ、そうですか」とだんごを食べながらお話をうかがっていると、友達の家でマンガを読みふけっていた小学生時代の放課後の記憶が日本家屋の匂いとともに蘇ってくる。うっかりすると取材するどころか日が暮れるまでくつろいでしまいそうなので、外が明るいうちにハクビシンの住処を見せてもらうことにした。もう何しに来ているのか自分でもさっぱりわからないが、少女まんが館全体に漂う「まあ、堅いことはいいじゃないですか」という空気が私をハクビシン探索へと駆り立てる。

少女まんがはさておいて、ハクビシンがいたという物置へ

こちらがハクビシン発見現場。最近いなくなったそうですが、この間はイタチが出たとか

管理人である中野さんご夫妻。この日はほかに来館者もいなかったので、完全に他人ん家状態

そんなわけでハクビシンはいませんでしたが、来週は全国から寄贈された貴重な少女まんがの蔵書を見せていただくことにします。