東証アローズからの株式実況中継番組『東京マーケットワイド』(東京MX・三重テレビ・ストックボイス)キャスターの鈴木ともみ氏が、月曜~金曜(休日は除く)の東京株式市場を振り返って解説します。

株式実況中継番組『東京マーケットワイド』(東京MX・三重テレビ・ストックボイス)キャスターの鈴木ともみ氏((C) サコカメラ)


経済キャスターの鈴木ともみです。東京株式市場の今週一週間の相場動向についてお伝えします。日経平均株価の今週末(終値)は前週末比+197円56銭となりました。

今週の高値は22日(月)の1万7875円41銭、一方、安値は24日(水)の1万7572円62銭。高安の値幅は302円79銭でした。クリスマス休暇を挟み薄商いとなるなか底堅い展開の一週間となりました。

では、具体的にこの一週間を振り返ってみましょう。

22日(月)の東京株式市場は続伸しました。前週末の米国市場が上昇した流れを受けて東京市場も朝方から買いが先行しました。ただ、休日前ということもあり、持ち高調整の売りも出やすく、日経平均株価は後場に入ってからしばらくは、小幅安の展開となりました。一方、下値では日銀によるETF買い期待や、NISA(少額投資非課税制度)に伴う駆け込み買いも入り、下値は限られました。終盤は持ち直すなか結局、日経平均株価は+13円で大引けを迎えています。TOPIX業種別指数は石油・石炭、鉱業、卸売、不動産、紙・パルプ、その他金融、ガラス土石など23業種が上昇。一方、空運、ゴム、銀行、倉庫、小売など10業種が下落。日経平均株価は4日続伸、TOPIXは3日続伸となっています。

24日(水)の東京株式市場は続伸しました。前日の米国市場は、7~9月期のGDP(国内総生産)改定値が市場予想を上回ったことから、ダウ工業株30種平均株価が過去最高値を更新し、初の1万8000ドル台に乗せました。また、為替相場も1ドル=120円台半ばまで円安が進み、東京市場は朝方から買いが先行しました。主力銘柄を中心に買いが広がるなか、欧米がクリスマス休暇に入ることから売買のボリュームは膨らまず、日経平均株価は高値圏での膠着状態が続きました。結局、日経平均株価は+219円と、大幅高で大引けを迎えています。TOPIX業種別指数は水産、陸運、輸送、化学空運、小売、その他製品、電機など28業種が上昇。一方、石油・石炭、鉱業、不動産証券、海運の5業種が下落。

日経平均株価は5日続伸、TOPIXは4日続伸となっています。

25日(木)の東京株式市場は反落しました。

前日の米国市場でダウ工業株30種平均株価が連日で最高値更新を記録したものの、海外勢がクリスマス休暇に入り、東京市場は薄商いとなるなか売りが先行しました。手掛かりとなる材料が不足し、売買ともに手控えられ、一日の日経平均株価の高安の値幅は60円弱と、狭いレンジでの展開となりました。東証1部の売買高は16億303万株、売買代金は1兆3842億円と、9月1日以来、約4カ月ぶりの低水準となっています。TOPIX業種別指数は食料品、サービス、化学の3業種が上昇。一方、空運、電気・ガス、非鉄金属、鉄鋼、証券、金属製品など30業種が下落。日経平均株価は6日ぶりの反落、TOPIXは5日ぶりの反落となっています。

26日(金)の東京株式市場は反発しました。前日の欧米市場がクリスマスで休場となるなか、東京市場は朝方から利益確定売りに押され、前場は軟調に推移しました。ただ、受け渡しが2015年になるため実質新年相場入りとなったことを意識してか、後場中ごろからは、じわじわと買いが広がり、東証1部の値上がり銘柄数が1422と全体の76%を占め、結局、日経平均株価は+10円で大引けを迎えています。TOPIX業種別指数では、電気・ガス、建設、不動産、金属製品、その他金融、海運、卸売など26業種が上昇。一方、食料品、石油・石炭、鉱業など7業種が下落。

日経平均株価、TOPIXともに反発となっています。

来週の予定です。30日(火)は全国の証券取引所が大納会を迎え、今年の売買最終日となります。終値の水準は、来年の相場見通しを占う上での基準となりますのでぜひチェックしておきましょう。

執筆者プロフィール : 鈴木 ともみ(すずき ともみ)

経済キャスター・ファィナンシャルプランナー・DC(確定拠出年金)プランナー。著書『デフレ脳からインフレ脳へ』(集英社刊)。東証アローズからの株式実況中継番組『東京マーケットワイド』(東京MX・三重テレビ・ストックボイス)キャスター。中央大学経済学部国際経済学科を卒業後、現・ラジオNIKKEIに入社。経済番組ディレクター(民間放送連盟賞受賞番組を担当)、記者を務めた他、映画情報番組のディレクター、パーソナリティを担当、その後経済キャスターとして独立。企業経営者、マーケット関係者、ハリウッドスターを始め映画俳優、監督などへの取材は2,000人を超える。現在、テレビやラジオへの出演、雑誌やWebサイトでの連載執筆の他、大学や日本FP協会認定講座にてゲストスピーカー・講師を務める。