電化製品を買う上での大きなポイントは何か? デザイン、使い勝手、省エネルギー設計など、いろいろある。が、ぐうたら主婦にとって大切なのは、「家事の手抜き」がいかにできるか、ということである。しかも、手を抜いたことが露骨に結果に出てはよろしくない。洗濯なら、キレイな仕上がり。掃除ならチリ一つない床。料理ならば美味しさ。これらが損なわれずに、見た目にも出来ばえが良くなくては満足できないのである。

それにしても、この「手抜き」という言葉には罪悪感がつきまとう。企業では工数を減らし、仕事の効率を高めることは良いことだとされている。しかし、家事はたとえ出来ばえが優れていても、「時間をかけない」ということに対して後ろめたさがつきまとう。おそらく、「手抜き」と言うから悪いイメージになってしまうのだろう。ならば、家事も手抜きといわずに、「省力化」と言おう。
「これからは家事の省力化が重要」
これなら、後ろめたさはない。

ところで、今回紹介するIHクッキングヒーターはまさに家事の手抜き、もといっ、「省力化」を図りたいと願っている主婦にとって理想の商品だといえる。IHクッキングヒーターはだいぶ広まったが、まだキッチンの調理用レンジはガスコンロを利用している家庭が多い。ぐうたら家もそうだ。ご想像にたがわず、我が家のガスレンジの受け皿部分は汚れで真っ黒なのである。吹きこぼれた汁や食べ物が焦げついて炭になっている。調理のたびに、いつかはきれいにしようと思っているのだが、その「いつか」が未だ来ないのである。だいたい、コンロ下の受け皿は大きいので、掃除は大変なのである。しかも、よごれは放置するほど、落ちにくくなってくる。すでにぐうたら家のよごれは、受け皿と一体化し、その一部になっているのである。

東芝IHクッキングヒーター「UHP-V331S」(据置型)

炎が出ないから汚れない

IHクッキングヒーターは違う。トッププレート(コンロ上面の加熱部分およびその周辺)が平らなのである。そもそも、IHとはInduction Heating(電磁誘導加熱)の頭文字をとったものだ。なべがあたる下部にコイルが巻いてあり、そこからなべを発熱させるものである。ガスコンロのように炎が出ない。調理中に食材をこぼしても、それに火がつき燃えることはない。だから、よごれが焦げ付かないのである。吹きこぼれた汁や油ハネなどは、さっと布巾でふき取るだけでOK。実に、手入れが簡単なのである。

いくら、手入れが簡単でも、操作が難しく料理に手間がかかるようでは意味がない。しかも、出来上がった料理がまずかったら最悪だ。その点もIHクッキングヒーターは優れているのである。今回紹介する東芝IHクッキングヒーターUHP-V331Sは同等機種の中でもハイエンド機。さらに、流し台キャビネットを入れ替えずに設置できる据置タイプである。

オート調理もできる

秋である。秋といえば、サンマ。早速、焼いてみた。驚きである。まず、その1。通常、サンマをガスコンロのロースターで焼くときは、余熱をかけて網を熱くしておかなければならない。そうしないと、皮が網にくっついてしまい、おいしそうに焼けないのである。が、UHP-V331Sは余熱不要。しかも、水も不要。火加減、焼き時間すべてオート。サンマを並べてボタンを押すだけでよいのだ。調理時間を短縮したければ"水あり"を選べばいい。

サンマは縦に5尾はいる

自動魚焼き(丸身)→水あり→スタートでOK

2つ目の省力ポイントは大きさが広いことだ。サンマは縦に長いので、ガスコンロのロースターの場合、真ん中から切らないと入らないものもある。このIHクッキングヒーターなら、5尾を丸ごと一度に焼けるのである。

省力ポイントその3は裏返しが不要であること。とにかく、スイッチを押せば、あとは魚の本数にもよるが、10分~20分程度待つだけで、料理が出来上がる。なんという省力化。最強である。

サンマをセットしたら、することがないので、チャーハン作りに移った。チャーハンは作り方がシンプルなのに、料理の腕が出やすいメニューだ。下手な人が作ると、ベタ付くのである。以前、なぜ自分のチャーハンはベタベタしているのか不思議で調べてみたことがある。どうも火力が弱いと水分が飛ばずに、ネチョッとなってしまうようである。おいしいチャーハンを作るには、ご飯を炒めるときにフライパンを振って水分を飛ばせばよいという。

なべを振って戻したら、加熱がすぐに再開

しかし、一般的にIHクッキングヒーターというものは、なべをトッププレートから離すと、火が消えてしまう性質がある。なべを戻しても加熱が再開するまでに時間がかかってしまうのである。温度の低下はチャーハンがネチネチする原因となる。ところが、UHP-V331Sはなべを戻したら瞬時に加熱を再開。温度が下がらないのである。もちろん、火力は問題なし。おいしいチャーハンが出来上がるのである(注:個人の腕による部分もあります)。

サンマがオートでこんがり

チャーハンが出来あがった頃には、サンマも焼きあがっている。脱臭、脱煙システムが付いているので、臭いが立ち込めることもない。何から何まで、気がきいているのである。サンマは火加減もオートなので、焦げすぎや生焼けの心配もない。放置していても、ふっくらおいしく焼けるのだ。申し訳ないくらい、省力化している。まさに、理想の家電である。

拭くだけできれいに

さて、お味はいかがであろうか。試食結果は、次回に譲る。

イラスト:YO-CO