近年、アンチエイジングに関する商品が次々と発売されている。老化防止に効果のあるサプリメントや食材、化粧品ではシワ、シミ、たるみを少なくするものがあふれている。いつまでも美しくありたいというのは、人間の変わらない願望なのだ。

気になるのは、世の女性の多くはもはや、洗顔で肌をキレイに保つだけでなく、毛穴まで美しくしないと気がすまなくなっていることだ。ぐうたら主婦もその一人である。毛穴を目立たなくするクリームや毛穴の汚れを落とすジェルなど、さまざまな商品が発売されている。以前、紹介したパナソニックの毛穴吸引器「スポットクリア」を利用して以来、私の小鼻はすっきり、毛穴の汚れから開放された。ただ、スポットクリアには、ひとつだけ「もっとこうして欲しい」という要望がある。

女性にとって、毛穴は男性のヒゲと同じくらいこまめに手を入れなければならないものである。ヒゲがどんどん伸びるように、小鼻の毛穴を放っておくと黒いブツブツができてしまう。一度、できるとなかなか取れないのである。スポットクリアは小鼻に吸引カップを当てて、毛穴の汚れや皮脂を吸引する商品だ。このスポットクリアはとても便利なのだが、実は小鼻専用。毛穴は小鼻以外にもあるのだ。どうせケアするなら、気になる頬にも施したいのである。

私の願いが届いたのか、最近、鼻以外をもケアする製品が発売されるようになった。今回紹介する日立のイオンクレンジング器 フェイスクリエ「NC-550」がそうだ。そのほか、パナソニックから超音波美容器 毛穴エステ「EH2436」も発売されている。どちらも魅力的なのだが、価格の安い「NC-550」を試すことにした。

イオンクレンジング器「NC-550」。カラーは、パールホワイト、パールピンク、パールブラウンの3色

イオンの力でキレイに

なぜそんなに毛穴のケアにこだわるのか、不思議に思う人もいるかもしれない。その理由は10代、20代、30代……、といろいろな年代の肌を見比べると理解できるだろう。年齢によって、女性の肌は確実に異なる。シワ、シミの数、ハリ、ツヤ。増して、違いが出るのは毛穴である。年を重ねるごとに毛穴は目立つ傾向がある。

小鼻以外にも使える

「NC-550」は、イオンの力で毛穴の汚れを引き出す製品だ。スポットクリアのように汚れを吸引するのではなく、イオンでキレイにするところが特徴となっている。日立の製品サイトによると原理はシンプル。NC-550使用時は、本体はプラス電位に帯電し、汚れはマイナスにイオン化される。肌に当てて、プラスでマイナスに帯電した汚れをくっつけて、汚れを毛穴の奥から引っ張り出しているようだ。

使い方は簡単。洗顔した後に、本体のカバーをあけて、ヘッド部分にコットンをはさむ。いつも使っている化粧水をコットンにしみこませ、スイッチを入れて、肌に当てるだけ。コツは軽く当てて、顔の中心から外側に向かって、滑らせるように動かすことだという。また、コットンは小さすぎるとうまくはさまらない。一辺が5cmくらいの市販のものが望ましい。コットンも化粧品も、普段使っているものでOKという点がうれしい。使用する時間は3分以内となっている。3分たつとブザーが鳴り、自動でオフになるので安心だ。

市販のコットンをはさむ

化粧水をしみこませる

毎日の積み重ねが大切

製品サイトには、こんなことも書いてあった。
〈明るく輝く肌には、汚れをその日に残さない、毎日の積み重ねが大切です。〉
毎日、使っていくことが大切なのである。飽きずに続けられるのだろうか。大丈夫。使い心地は良い。化粧水のいい香りとともに、肌の汚れが落ちていく満足感が漂う。気持ちよく、毎日続けられる商品だ。

両端のアースプレート(金属部分)をしっかりと握らないと効果が得られない

強さは4段階。ピリピリするときは1に設定

ただし、一点だけ不安が残るのは、本当に汚れが落ちたか、しっかりと目で確認できないことである。スポットクリアは吸引カップにラード状の皮脂が付くので、きれいになったことが目に見える。毛穴用のテープにいたっては、肌から除去された角栓がゴソっとテープに張り付くのである。

でも、「NC-550」は目には見えないが、確実に汚れを落としていると私は確信している。なぜなら、私は一週間、お手入れを怠ると、小鼻のまわりに黒い粒が出現する。ここ10日くらい、「NC-550」を使っているが私の小鼻はきれいである。これは、しっかりと汚れが落ちている証拠。目に見えないものこそ信ずるべきもの。昔の人は良いことを言う。と、いうわけで、効果は満足である。

これといった手入れは不要だ。使い終わった後、ヘッドについた化粧水を落とすくらいである。電源は電池のみで、ACアダプターはない。防水ではないので、風呂場での利用はできない。また、クレンジング(化粧落とし)ではないので、化粧は事前に落としてから使う。いくつか使用上の制限があるが、価格が安いことを加味しても、許せる範囲である。 価格はマイコミジャーナルの価格情報で5,452円~12,600円(10月15日時点)。手軽さ、使い心地からいってもおすすめ商品である。

イラスト:YO-CO