ここのところ健康関連の新製品が目白押しだ。フィットネス商品ではゲーム感覚でトレーニングが楽しめる任天堂「Wiiフィット」や「ビリーズブートキャンプ」が人気を呼び、発泡酒でも各社から糖質ゼロをウリにした商品が発売され、シェア争いをしている。さらに女性下着メーカーであるワコールからも着用して歩くことでヒップやおなかを引き締めるという男性用のパンツが発売された。今回紹介する体組成バランス計「EW-FA70」も一連の健康関連製品のひとつだ。

背景には、メタボリック症候群改善への取り組みとして制定された「特定健診・保健指導」が4月より開始されたことがあるようだ。特定健診の結果、一定の要件にあてはまった人は保健指導を受けることになる。例えば、男性の基準に腹囲85cm以上というものがある。意外と基準がクリアできないのではないかと心配している人は少なくないのではないだろうか。

バランスの良さは美と健康のもと?

ナショナル体組成バランス計「EW-FA70」。バランスが測れるところも特徴

メタボリックシンドロームで問題になるのは内臓脂肪の蓄積だ。EW-FA70は内臓脂肪レベルが測定できる。しかも、レーダーチャートで5段階のうち自分がどのレベルかを示してくれるのだ。さらに、体重、BMI、体脂肪率、皮下脂肪率、基礎代謝、筋肉レベルまで測定してくれるのだ。極めつけは「体組成年齢」。測定するたびに、今週末は必ずスポーツジムに行く気にさせてくれるだろう(ぐうたら主婦の場合)。

同製品は、"体組成バランス計"という商品名が示すとおり、バランスを測れるという特徴をもつ。最近では「Wiiフィット」など、バランスと健康の関係を重視する商品を見かけるようになった。自分が右に偏りすぎるのか、前傾なのか知っておけば立ち方を意識するようになるに違いない。それには、まずは自分の値を確認する必要がある。測ってみた結果は 100点満点で示されるのだが、言いたくない……。でも、正直に言ってしまおう。31点でした。当然レーダーチャートは最低ランク「低」を指している。「Wiiフィット」で測ると、私のバランスはそう悪くはないと出るのだが、EW-FA70の評価はやや辛口らしい (←負け惜しみ)。

右に重心がかたよっていますよ……

親切なのは、バランスがどう良くないのかがひと目でわかるところだ。写真のように、チャートの右の部分が多く表示されることで、私はやや右にバランスが偏っていることがわかる。自分の努力の成果が目に見えると俄然やる気も湧いてくるというものだ。体組成バランス計で毎日測定しながら、進めたほうが効果は高くなるに違いない。

使い方が簡単なので毎日使える

体重、BMI、体脂肪率などは写真のようにしてはかる

この体組成バランス計は身体のバランス状態のほか、家庭用の高級体重計で図れる項目をおおむね網羅している。箱から出したらまずは、年齢や身長、足のサイズなどを"正直に"入力する。操作は難しくないし、登録は最初に行ってしまえば毎回しなくてもいい。全部で4人分のデータを入れることができるので、家族で使うことができる。

体脂肪率など皮下脂肪の厚み以外の項目を測りたいときは、写真のように素足で本体に乗り、操作部を「前へならえ」のように前に突き出す。しばらくすると、体重が表示され、同時にレーダーチャートでBMI、体脂肪率などの項目が高、標準、低のどこに位置するのか表示される。

5月1日に発売されるナショナル体組成バランス計は3モデルあるが、皮下脂肪スキャナーが搭載されているのは最上位機種のEW-FA70のみ。女性としては、皮下脂肪は気になるところだし、バランスを改善して美しい姿勢を保ちたい。とすると、やはりオススメは最上位機種のEW-FA70だ。価格はオープンで、推定市場価格は、2万円前後となっている。操作はいたって簡単。むずかしいのは、測定値を自分の行動に反映させ続けることなのである。

イラスト:YO-CO