【コラム】

相場の福の神の「この会社のビジネスモデルがすごい!」

6 成長5業種に絞り込み

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まいど、"相場の福の神"こと藤本誠之です。この連載では、上場企業の経営者との面談から気づいた、藤本がすごいと思った、ユニークなビジネスモデルの企業をご紹介します。第6回は「成長5業種に絞り込み」です。

中堅・サービス業界向けソフト

安倍政権の目玉政策は「働き方改革」で、長時間労働を是正するのが目的です。少子高齢化で労働者人口そのものが減少しており、しかも長時間労働ができないとすると、少ない人数・少ない時間で今までの成果を出すためには、一人当たりの生産性をUPする必要があります。

生産性をUPさせるのに様々な手法がありますが、その一つが企業資源計画(Enterprise Resource Planning)を策定することです。ERPと略称されるもので、企業全体を経営資源の有効活用の観点から統合的に管理し、経営の効率化を図るための手法・概念のことです。これを実現するためのソフトウェアがERP(基幹業務ソフトウェア)パッケージソフトです。世界的には、ドイツのSAP社や、米国のオラクル社の製品が有名です。

SAP社の日本法人の元コンサルタントだった白岩次郎社長が起業した会社が、今回ご紹介するビーブレイクシステムズ (3986/東証マザーズ)です。SAP社のERPは、大手企業、それも製造業向けでした。しかもパッケージのみで企業ごとのカスタマイズは行いません。ゆえにSAP社のERPを導入するに当たって、中堅企業やサービス業の企業では、実際の社内での実情に合わないケースが多かったのです。

この問題を可決するのが、ビーブレイクシステムズが提供するERP(統合型基幹業務パッケージ)「MA-EYES」で、豊富な標準機能と企業個別の機能を組み合わせたセミオーダー型の導入が特徴です。企業個別の実情に合わせたカスタマイズを行い、提供しています。このようにカスタマイズを行えば顧客の満足度は上昇し、乗り換えなどの解約が起こりにくくすることができます。初期コストでカスタマイズ料金を稼ぎ、あとは月額の使用料がもらえるビジネスモデルなので、ストック型の収益モデルとなっています。

SI事業も展開

ただし受注に応じてカスタマイズが必要となり、パッケージソフトの売り切りより、人材が多く必要となります。また受注に応じて、カスタマイズに必要な人員は異なります。この人材の調整弁となるのが、SI(システムインテグレーター)事業です。

同社の「MA-EYES」は、Java言語でカスタマイズ可能です。ゆえにJava言語のできる技術者が数多く在籍しています。この技術者を他社のプロジェクトに貸し出し、収益を上げるのがSI(システムインテグレーター)事業です。Javaの技術者は、数が少なく需要が拡大しているので、常に不足している状況です。リーマンショックのときには、自社ERPの売上高が減少し、カスタマイズの需要も激減したのですが、技術者をSI事業に移し他社に派遣することによって、その時点での過去最高の売り上げを達成し、乗り切りました。

また、「MA-EYES」はサービス業、特に労働集約型・プロジェクト型の業種に特化しています。具体的には、「システム・派遣・広告・インターネット・コンサルティング」の主要5業種に特化させています。営業から財務会計まで基幹業務を網羅しており、導入することによってサービス業の生産性が向上するのです。

システム・派遣・広告・インターネット・コンサルティングの5業種は、元々に工場や大がかりな生産設備などはなく、人材が命となるような業種です。また、直近も大きく成長しており、今後の成長も期待できる業種です。「少子高齢化」「働き方改革」で、生産性の向上が大きな企業の目標となっており、その生産性を向上させることのできる「MA-EYES」は、大きな成長が期待できそうです。

福の神の「ここがすごい」
成長が期待できる5業種(システム・派遣・広告・インターネット・コンサルティング)に特化して、カスタマイズにより継続率を上げるストック型の収益モデル。加えてリスク回避のための、SI(システムインテグレーター)事業を人材の調節弁としていること。
ビーブレイクシステムズ (3986)東証マザーズ

■株式データ
株価 4,460円
単元株数 100株
予想PER(連) 41.14倍
実績PBR(連) 6.59倍
予想配当利回り 0.27%
時価総額 約61億円

* 株価データは2017年9月25日終値ベース
* 本サイトで紹介する意見や予測は、筆者個人のものであり、所属する会社や会社のアナリストとしての意見や予測を表すものではありません。また、紹介する個別銘柄の売買を勧誘・推奨するものではありません。投資に当たっての最終決定はご自身の判断でお願いします。
* 正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。

執筆者プロフィール : 藤本誠之

「相場の福の神」と呼ばれるSBI証券客員マーケットアナリスト。 年間200社を超える上場企業経営者とのミーティングを行い、個人投資家に真の成長企業を紹介している。「まいど! 」の挨拶、独特の明るい語り口で人気。日興證券、マネックス証券、カブドットコム証券、SBI証券などを経て、現在は、財産ネット株式会社の企業調査部長。ラジオNIKKEIで3本の看板番組を持ち、その他テレビ出演、新聞・雑誌への寄稿も多数。 日本証券アナリスト協会検定会員、ITストラテジストAll About株式ガイド。 著書:『難しいことは嫌いでズボラでも 株で儲け続けるたった1つの方法』(SBクリエイティブ)など合計15冊

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インデックス

連載目次
第7回 場所や時間にとらわれない「クラウドワーク」という働き方
第6回 成長5業種に絞り込み
第5回 ブラウンフィールド活用事業に注目!
第4回 契約書に印鑑って必要じゃなかったの?
第3回 50万円で起業、日本の農家を元気にする企業
第2回 カリスマ店員から、社員インフルエンサーに!
第1回 スマホ課金の新しい手法「文字数課金」とは?

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