サービス開始から約3年でユーザー数が1,000万人を超えたEvernote。雑誌やインターネットでも話題になっているため、「名前は聞いたことがある」、「最近使い始めた」といった人も多いでしょう。本連載では、Evernoteの基本的な機能や使い方から始まり、さまざまな活用例や応用テクニックまで踏み込んでいく予定です。第1回となる今回は、Evernoteの便利な点について、ポイントを絞って簡単にお伝えします。

クラウドサービスならではのEvernoteの特徴

その名の通り、Evernoteというサービスは、いわばデジタルの「ノート」です。Evernoteの特徴としては、以下の7点を挙げることができます。

  • ほとんどのPCやスマートフォンで利用できる
  • どのデバイスからでもすべて同じノートの中身を参照できる
  • 文字だけでなく、写真、音声、PDFファイルなど、さまざまなデータをひとまとめにして保管できる
  • 「Webクリッパー」を利用することで、Webページの保存も簡単
  • ノートブックとタグを用いた柔軟な情報整理が可能
  • デジタルデータであるため検索が容易に行える
  • 文字だけでなく、写真に書かれている文字も検索可能

Evernoteはデジタルならでは、そしてクラウドサービスならではの特徴を生かした、次世代の「デジタルノート」と言ってよいでしょう。

最近、音声ノートの録音・再生の機能が追加されたEvernote

アナログデータも写真で管理可能

なかでも特筆すべき点は、写真に書かれている文字も検索ができることです。

ノートやメモ帳に記入したものなど、「アナログ」のメモも写真に撮ってEvernoteに保存しておくことでデジタルデータとして一元管理できるだけでなく、メモに書いた文字も検索することまで可能になるのです。

例えば、Evernoteを使えば、名刺の管理なども簡単になります。名刺をもらったら、その場で名刺の写真を撮影して、Evernoteに保存するだけでよいのです。手書きで相手の名前やメールアドレスを入力する必要はありません。

デジタルノートの便利な点は、「どれだけ量が増えても場所を取らない」ということです。捨てるべきか悩むような「アナログの書類」は、写真に撮ってEvernoteに保存して、机の上から取り除くか、原本を処分してしまう。

このことを少し意識するだけでも身の回りがすっきりして、Evernoteを利用する価値は十分にあると言えるでしょう。

もちろん、写真に撮ったアナログデータは、Evernoteをうまく利用することで、容易に整理することが可能です。その方法は別な機会に紹介します。

次回からは、こうした便利なEvernoteの基本的な機能について掘り下げて説明していきます。

五藤隆介(ごとう りゅうすけ)
1980年愛知県生まれ。愛知県在住。
ブログ「goryugo, addicted to Evernote」主宰。「ライフログ」をキーワードにEvernoteにすべてを記録することの試行錯誤とその成果などをブログで公開中。

ブログメディア「シゴタノ! 仕事を楽しくする研究日誌」にも寄稿中。
著書『たった一度の人生を記録しなさい -自分を整理・再発見するライフログ入門-』が2011年9月30日に発売予定。

筆者ブログ「goryugo.com」、ツイッターのアカウントは

@goryugo