私はかれこれ20年近く、家計のやりくりの取材をしてきました。その中には、貯蓄が1,000万円以上ある人も、少なくありませんでした。その人たちが、とりわけ収入が多いというわけではありません。年収300万円台(手取り)というケースもたくさんありました。

また、お金を使わないケチケチ生活をして、ギスギス暮らしているわけでもありません。要するに、お金のやりくりが上手なのです。ということは、そのやりくりの仕方をまねすれば、誰でも1,000万円貯めることが可能というわけです。是非今日からまねしてみてください。

お給料が少ないから、お金が貯められないワケじゃない

皆さんの耳にタコができるくらい、これまでもしつこく書いていますが、貯められない人には共通点があり、そのひとつとして、「貯まらない理由を"他者責任"にしがちなこと」があげられます。

その典型例が、お金が貯められないのは、お給料が少ないせいだと思っていることです。貯められない人の中には、

「お給料がもう少し多ければ、貯金できるのに」
「会社がもうかって、ボーナスが増えたら貯金しよう」
「世の中の景気さえよくなれば、私だってお金が貯められる」

と思っていることが少なくありません。

こんなことをしていたら、あなたも"貯められない人"かも!?

ケース1「残高不足で引き落としができず、クレジットカード会社から電話がかかってくる」

お金の管理ができていなと、クレジットカードの今月の支払い分が把握できません。何も考えずに、調子よくカード払いをしていたら、残高不足になり、引き落としができないハメに。結果、せっかくつくった定期預金を解約することも……。

ケース2「安物買いの銭失いで、イマイチ満足できない買い物をする」

お金の管理ができていないと、今月、あといくらまでなら使っても大丈夫かがわからなくて、「足りなくなったら困る」という漠然とした不安を抱えがち。

それで買い物の際に、本当に欲しいものではなく、つい安いモノを選んでします。でも、本当に欲しいモノではないので、満足度が低く、すぐに飽きてしまうことも……。

ケース3「後先考えずに、目先のお楽しみにお金を使う」

例えば、友達に「〇〇ちゃんも誘ったから、今度の連休に温泉に行こう」と誘われたとき、お金の管理ができていないと、目先の楽しさにつられていってしまいがち。結果、給料日前にお金が足りなくなって、大ピンチに。

「貯まるといいな~」じゃ、いつまでたっても貯まらない!

貯められない人だって、きっと「お金が貯まるといいな~」と思っているはずです。でも、「思っている」だけでは、貯まりません。

では、具体的に「何をどうしたら、お金が貯まるか」をまとめた本の編集を、このたび担当させていただきました。手前味噌で大変恐縮ですが、少し紹介させてください。

『貯められない人の家計管理』(朝日新聞出版)定価:本体1,000円+税

お金との向き合い方やお金が貯まる小さな習慣などを紹介しています。更に一歩すすんで、お金の殖やし方、保険、住宅ローン、年金のことなどもわかりやすく説明しています。

老後にかかるお金の簡単な計算方法を紹介しています

貯金と投資の違いについて、サクッと解説

もしよろしかったら、書店で手にとってみてください。


村越克子
フリーランスライター。学習院大学文学部心理学科卒業。編集会社を経て、フリーに。主婦を読者対象とした生活情報誌を中心に執筆。家計のやりくりに奮闘する全国の主婦を取材し、節約に関する記事を数多く手がける。執筆協力に『綱渡り生活から抜けられない人のための絶対! 貯める方法』永岡書店など。