私はかれこれ20年近く、家計のやりくりの取材をしてきました。その中には、貯蓄が1,000万円以上ある人も、少なくありませんでした。その人たちが、とりわけ収入が多いというわけではありません。年収300万円台(手取り)というケースもたくさんありました。

また、お金を使わないケチケチ生活をして、ギスギス暮らしているわけでもありません。要するに、お金のやりくりが上手なのです。ということは、そのやりくりの仕方をまねすれば、誰でも1,000万円貯めることが可能というわけです。是非今日からまねしてみてください。

家の中を居心地よくする

私がこれまでにお会いした1,000万円貯めている人は、必ずと言っていいほど"おうち派"です。休日に目的もなくフラリと外出することがなく、家の中で過ごす時間を楽しんでいます。お金を使う機会は、大半が外出中にあります。ショッピングモールでバーゲンを見つけて、何となく買い物をしたり、カフェでお茶をしたり……。こうした予定外の急な出費が、貯蓄には大敵になります。

フラリと外出して、予定外の出費をしないためには、家で過ごす時間を快適にすること。そのためには掃除が欠かせません。家でダラダラテレビを見たり、ネットサーフィンで時間つぶしをしたりしているよりも、空き時間ができたなら掃除をしましょう。

家の中を掃除するとお金が貯まる(画像はイメージ)

水回りを掃除するとスッキリする

掃除するのにオススメの場所が水回り。まずは洗面台から。洗面ボールをお風呂用洗剤とスポンジで掃除して、仕上げにタオルで水気を拭き取ります。鏡もついでに拭きます。鏡がピカピカになると、それだけで気分がよくなるものです。

次にトイレ。衣服を着脱するトイレの床は意外とホコリや髪の毛が落ちています。使い捨てシートで便座、フタ、スリッパ、床の順番で拭きます。便器の中は古歯ブラシや古スポンジでこすり洗い。これだけなら5分くらいで掃除完了。

ここだけお掃除ポイント

水回りの他に、スッキリ感 & 清潔感をアップするお掃除ポイントは、次の3つです。

(1)テレビのホコリを拭き取る
テレビはホコリがつきやすい家電です。使い捨てのお掃除シートでテレビ画面とテレビ台を拭きます。テレビ本体が黒い場合は、ホコリが目立つので、ここのホコリを取るとスッキリ感が増します。

(2)部屋の隅っこに掃除機をかける
隅はホコリや髪の毛がたまりやすい場所。四角い部屋を丸く掃除機をかけるのではなく、隅までしっかりかけましょう。

(3)ゴミ箱を空っぽにする
リビングのゴミ箱だけではなく、寝室、キッチン、洗面所など家じゅうのゴミ箱を空っぽにして、ゴミをまとめます。ゴミが室内にあるとニオイの原因にもなるので、ゴミは「ゴミの日」に必ず捨てるようにしましょう。

家ですることがなく退屈しているようなら、掃除が一番。家の中がスッキリ、キレイになると気持ちがいいものです。掃除のあとはシャワーを浴びて、スッキリした部屋でビールを1杯! 何とな~く外出して、何とな~くお金を使うよりも、ずっと充実した1日が過ごせるはずです。

お金は1日では貯まりませんが、掃除なら、思い立ったその日にできて、その日に効果を実感することができます。そして、掃除をして家の中を居心地よくすることが、貯まる生活につながっていくのです。

※画像は本文とは関係ありません。


村越克子
フリーランスライター。学習院大学文学部心理学科卒業。編集会社を経て、フリーに。主婦を読者対象とした生活情報誌を中心に執筆。家計のやりくりに奮闘する全国の主婦を取材し、節約に関する記事を数多く手がける。執筆協力に『綱渡り生活から抜けられない人のための絶対! 貯める方法』永岡書店など。