私はかれこれ20年近く、家計のやりくりの取材をしてきました。その中には、貯蓄が1,000万円以上ある人も、少なくありませんでした。その人たちが、とりわけ収入が多いというわけではありません。年収300万円台(手取り)というケースもたくさんありました。

また、お金を使わないケチケチ生活をして、ギスギス暮らしているわけでもありません。要するに、お金のやりくりが上手なのです。ということは、そのやりくりの仕方をまねすれば、誰でも1,000万円貯めることが可能というわけです。是非今日からまねしてみてください。

レシートは必ずもらう習慣づけを

「どうせ家計簿なんかつけていないし、レシートをもらっても、財布がパンパンになるだけ」と思っていませんか? 家計簿をつけていなくても、せめてレシートはもらうようにしましょう。スーパーはもちろんのこと、コンビニで1~2点の少額の買い物をしたときも、レシートをもらいます。

なぜなら、レシートを見直すことで、ムダな買い物を洗い出すことができるからです。

1週間分のレシートを集める

レシートをもらうことを意識するようになったら、次は、帰宅後、財布の中からレシートを出して、袋や箱に移すことを習慣づけます。レシートをもらってそのままにしておくと、すぐに財布がパンパンになってしまうので、財布から出してスッキリさせます。

1週間分のレシートがたまったら、ここからが「レシートチェック」の本番です。

まずは1週間分のレシートを集めること

買い物に○△×をつける

レシートに記載されている買い物の1つ1つについて、「○」「△」「×」で評価していきます。

【評価の基準】
=生活に必要なモノで妥当な値段で買えたモノ
=必要というほどではないけど、安かったのでお得に買えたモノ
×=欲しくて買ったけど、安くもなく、買わなくてもよかったかな? と思うモノ

「○」と「△」は買ってもいいモノですが、「×」はムダ買い。買ったモノを改めてチェックすることで、自分のムダ買いが発見できます。

レシートを捨てていては、気づくことができずに「あれ~? ムダ使いした覚えがないのに、いつの間にかお金がない」ということに。見直すことで、次に買い物をするときに「×」を買わないように意識するようになるはずです。

買い物を○△×で評価

「×」の合計金額を貯金に回す

レシートチェックをしたら、「×」の買い物の合計額を計算します。この分はムダ買いですから、本来なら買わずに済んだモノ。「×」の買い物を減らして、その分を貯金に回せば、毎月の貯金額が今よりずっと増えるはずです。


村越克子
フリーランスライター。学習院大学文学部心理学科卒業。編集会社を経て、フリーに。主婦を読者対象とした生活情報誌を中心に執筆。家計のやりくりに奮闘する全国の主婦を取材し、節約に関する記事を数多く手がける。執筆協力に『綱渡り生活から抜けられない人のための絶対! 貯める方法』永岡書店など。