連載コラム『年収350万円で200万円貯めた! 元会社員の節約術』は、若くしてお金を貯めるにはどうすればよいかについて、執筆者の美月小夜(みづきさよ)氏が自身の実体験に基づき、"究極の節約術"を伝授します。


新生活は、住まいも家具、家電も何も変わらない、ただ人が1人増えただけの状態でスタート。結婚式で大きなお金を遣ったこともあって、新婚生活にお金がかからないのはありがたいことだと思いました。ファミリータイプのマンション、家具・家電も単身用ではなく、ファミリータイプにしておいたのも、今になって思えばラッキーだったと思います。マンション購入当時は、一人暮らしなのにファミリータイプの家電製品や家具はもったいないかも…と考えたのですが、それも杞憂に終わりました。

そして、私自身環境が変わることも無かったので、ストレスを感じることはほとんどありませんでした。とは言え、ストレスが全く無いと言えば嘘になります。それはやはりお金の話です。住宅ローン、光熱費、食費など今まで自分で支払っており、1人増えることで、それらがやや膨らむが、請求する程の金額でもない…と思うとなかなか請求できずにいました。また、夫も外食代を支払ってくれたりしていたので、それで相殺されていると考えていたようでした。

1つの口座にお互い一定金額を積み立てることに

とは言え、お金のことは早めに決めておきたいと思った私は、意を決して相談することにしました。そして、結論としては1つの口座にお互い一定金額を積み立てて、大きな出費が必要となった場合に、その共通口座からお金を出すという管理方法でした。共通口座とした理由として、私自身の収入が毎月一定ではないため、夫婦の収入を合算してやりくりするタイプの家計管理方法は合わないと思ったことと、夫から「おこづかい制はイヤ!」と言われてしまったためでした。

話し合いをしているうちに、私以上とは言えませんが、お金にはかなりシビアな人であることも分かりました。浪費家ではなく、酒、タバコ、ギャンブルを一切しない、ある意味で理想的な夫といえるかもしれませんが、一緒に暮らしてみると驚くことが多いのも事実です。そういった意味でも、早い段階でお金に対する意識はお互い共有していかなくてはいけないと思いましたし、もし、これからご結婚される方がいらっしゃれば、早めに話し合うことをおすすめします。

お金の価値観は一緒に生活をするにあたってとても大切な部分

正直なところ、お金の価値観は一緒に生活をするにあたってとても大切な部分だと痛感しています。結婚に焦って、後戻りできない段階で、「実は…」と借金をカミングアウトされるケースは意外と多かったりします。事実、私の知人夫婦の話ですが、住宅ローンを組む段階になって始めて夫側の借金が発覚して、ちょっとした騒動に発展しました。最終的には夫側の両親が肩代わりをして、消費者金融の口座を解約して、何とか乗り切ったそうです。

夫婦のお金って難しい、特にある程度財産を持つようになった年齢での結婚は、一つの世帯としての収入ではなく、それぞれ個別の収入になってしまうのだなと思いました。そう考えてしまうのはもしかしたら、お互いが働いているからかも知れません。でも私自身、専業主婦になることは全く考えていません。なぜなら冗談っぽく「専業主婦になろうかな♪」と言ったら、「お金を渡すのだから、完璧にやってもらうよ…」と言われてちょっとゾクっとしたからです。