最近では、物作りにおけるプロジェクトの規模が大きくなり、複数のクリエイターが参加してひとつの成果物を作り上げるシチュエーションも増えてきている。そんな時に重要になるのが、いかにスムーズなコミュニケーションをクリエイター間で行えるかということだろう。この問題を解決し、効率的で信頼性の高いネットワークを実現してくれるのが、今回紹介するiPhone/iPod touch用マルチアカウント対応インスタントメッセンジャーアプリ「BeejiveIM」だ。
各種IMサービスに対応したBeejiveIMなら、このアプリひとつで様々なメッセンジャーとやりとりすることができる。ログイン済みアカウントのアイコンが上部に並ぶ(左)。BeejiveIMは、Unicodeをサポートし、日本語はもちろん、iPhoneがサポートする世界各国の言語でもチャットが可能。チャットは背景画面も設定でき、iChatやSMS風の表示になる(中央、右) |
複数のクリエイター間での連絡手段として、メールより手軽に言葉のやりとりができるインスタントメッセンジャー(以下、IM)が用いられることも多いが、各クリエイターの利用しているインスタントメッセンジャーがバラバラで、わざわざ新たなIM用アカウントを取得するなど、面倒を強いられる場合もある。そんなときに役立つのが本アプリ。ひとつのアプリケーションでAIM/MobileMe、MSN/Windows Live、Yahoo、GoogleTalk、Facebook、MySpace、ICQ、Jabberなど、様々なアカウントに対応しているため、大抵のIMサービスと連携することが可能となる。
まず本アプリを起動し、アカウントメニューから「アカウント追加」を選択すると、それぞれのサービスに対応した取得済みのIDとパスワードが入力できる(IMサービスのログインに必要なIDなどは、あらかじめPCから取得しておく必要がある)。各種アカウントのオンライン状態を個別に選択できるほか、すべてのアカウントを一度にオン/オフすることも可能になっている。また、各サービスアカウントに登録されているメンバーリストは、グループごとにまとめて編集・管理(アイコンにも対応)できるため、プロジェクト単位などでIMメンバーを表示したりすれば、さらに使い勝手も良くなるはずだ。なお、頻繁に連絡を取り合う相手は、「お気に入り」に追加しておくことにより、いつでも素早くチャットを開けるので大変便利だ。
プッシュ通知対応のBeejiveIMなら、大事なメッセージも逃さず受信できる。また、MobileMeのプッシュメールによる新着通知の受け取りも可能。なお、圏外から復帰したときには、IMサービスへ自動的に再接続される |
チャット画面トップでは、複数のメッセンジャーを同時に使用でき、受信したメッセージ概要の確認も行える。実際のメッセージのやりとりは、基本的に1対1となるが、チャットのタイトルバーをタップ(シェイクでも可)することで、同時に行っているチャットに素早く切り替えられる。また、ランドスケープモード(横画面)では、入力しやすいキーボードを使って文字入力できるのが嬉しい。ちなみに、次期バージョンではグループチャットにも対応する予定となっており、非常に期待したいところだ。
マルチタスクでないiPhone OSでは、通常アプリケーションを終了するとそのままIMサービスからもログアウトする形になってしまうが、最新バージョンのBeejiveIMでは、iPhone OS 3.0から導入されたプッシュ通知システムに対応しており、警告(ポップアップ)、サウンド、アイコンバッジなどで新着メッセージの受信を知らせてくれるため、スリープ中や他のアプリケーションの起動中などでも、大事なメッセージを見逃すことはない。
このように本アプリは、臨機応変な対応が求められるクリエイティブな現場においても、重宝するリアルタイム・コミュニケーションツールといえるだろう。また、iPhone/iPod touchには、クリエイターにも頻繁に利用されている「Skype」や「Twitter」といった豊富な専用アプリケーションが取り揃えられているため、自分やコラボレーションするクリエイターの好みに合わせて、柔軟にベストなiPhone用コミュニケーションツールをチョイスすると良いだろう。
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価格 | 1,200円 |
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カテゴリ | ソーシャルネットワーキング | |
用途 | リアルタイム・コミュニケーションツール |