【コラム】

世界中のクリエイターが敬愛する良質の文具やアイテムたち

3 世界レベルでの定番ボールペン。「BIC」コレクション

 

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クリエイターにとって欠かせないアイテム、文房具。今回取り上げるのは筆記具の定番中の定番「BIC」。1945年フランスのパリ郊外に生まれたBICは、現在世界各地にある工場で毎日2,200万個もの文房具を生産し、160カ国以上で販売するボールペンシェア世界一を誇るブランドだ。BICのボールペンの特徴はリーズナブルでかつ書き味がいいところ。また、商品の種類や色・デザイン違いも多く、その豊富さはコレクターの心をくすぐるところでもある。文字も絵もサクサクかけて気持ちがいいBICのペン。今回はその一部を、日本でも展開しているアイテム中心にチェックしていこう。


ラウンドスティック

アメリカで人気の高いモデル。オレンジに比べるとやや太めの丸型ボディで軽量化されている。ペン径は0.1mm、0.7mm、色は黒と赤の2色

海外に行くと密かに楽しみなのが、ホテルの部屋にあるレターセットとそこに添えられたボールペンをチェックすること。学生時代、研修旅行で行った中国の西安(確か)のホテルにあったボールペンがBIC製で、かなりテンションが上がったことをよく覚えている。形は「ラウンドスティック」と同じモデルで、ボディは黒一色。表面のコーティングはラウンドスティックよりもツルツルに仕上げられていて、白抜きでホテルの名前とBICのロゴマークが入っていた。中国という土地柄ゆえに若干の怪しさはあるものの、なんともレアなコラボレーションであり、ここがBICの楽しいところなのだ。

ラウンドスティックグリップ

若干滑りやすくもあったラウンドスティックに溝付きグリップを採用し、より握りやすくなったシリーズ最新モデル。ペン径は細字(0.7mm)、色は黒と赤、青の3色

BICが現在のような世界的ビックブランドに成長した背景には、早い段階でヨーロッパからアメリカ、アジアへとマーケットを拡大したことと、企業向けに社名やロゴマークなどを入れたセミオーダーメイドの文房具の受注を積極的に行ったところにある。そのため、私たちは文房具店の店頭だけではなく、企業が配る粗品でもBICのボールペンと出会えたりする。このようにBICのアイテムは一般の店舗で販売しているオリジナル製品に加えて、企業とのWネームも数多く存在するため、コレクターのターゲットはどこまでも広がっていってしまうのだ。


オレンジ

BICを代表するロングセラー。BICを初めて使うという人におすすめだ。ペン径は0.5mm、0.7mm、1.0mmから選べる。芯の色は黒、赤、青の3色

筆者自身、BICとの最初の出会いは粗品のペンだった。モデルはまたもやラウンドスティックだったと記憶している。その素晴らしい書き味にすっかり虜になり、同じものがなかったので、せめて同じロゴのボールペンでもいいから欲しくて買ったのが「オレンジ」だった。オレンジは、BICの定番モデル。この時に入手したものはシャープな線が書ける細字ではなく、クラシックな中字の方だった。当時、女子生徒の間では表面が少しボソボソとした海外製のルーズリーフが流行っていたのだが、国産の細字ボールペンはペン先が引っかかって書きにくいのに比べて、オレンジの中字は紙の凹凸にも負けず、驚くほどなめらかに進んでいった。以来、BICは筆入れの定番品になっている。


スラットスリー

現在の筆入れの定番品。三角錐のようなボディは握りやすさバツグン。滑りにくいラバーグリップになっているので、長時間筆記するのに最適な1本だ。ボールペン径0.7mm、色は黒のみ

さて、話はラウンドスティックに戻る。最近はこのボールペンも入手が容易になったが、10年ぐらい前は町の文房具店でも見かけるオレンジに比べると圧倒的に入手が難しかった。ラウンドスティックはオレンジと比べて少しだけシャープな線で書けることと、ボディの太さと手の相性がいいことから、個人的にBICの中でもとくに好きな1本だ。このボールペンはアメリカで人気のモデルらしく、筆者も粗品として偶然の出会いをした後、再会を果たしたのはアメリカのスーパーでだった。その時は箱入りのラウンドスティックの隣に、これもまた必死に探していた蛍光マーカー「ブライトライナー」を同時に発見し、飛び上がらんばかりに大喜びしてしまった。

ブライトライナー

日本国内ではめったに見かけない蛍光マーカー。写真は10年以上前にサンディエゴのスーパーで箱買いしたもの。(筆者私物)

 このブライトライナーは、日本国内では今でも輸入雑貨を扱うショップでたまに見かけるかなあといった具合のレアアイテムだ。その魅力は、柔らかくて同時にコシの強いペン先にある。長く使っていても先がボソボソになることも、コシがなくなることもない。ペン先の幅も細すぎず太すぎず、絶妙なのだ。また、蛍光ペンはボディのフォルムがとかくオーバーになりがちだが、ブライトライナーはすっきりとして、色使いもシンプル。他の有名ブランドの蛍光ペンと比べても、ブライトライナーのクオリティーとデザイン性にはかなわないように思う。とはいえ、最大のネックは入手が困難なこと。そこで、この致命的な問題を解消してくれる1本としておすすめしたいのが「ブリーフィング」だ。


ブリーフィング

ボールペンとイエローの蛍光マーカーがひとつになったマルチペン。ボールペンは使いきりだが、蛍光ペンはリフィルがあり。ボールペン径1.0mm、ボールペンの色は黒と青の2色

 ブリーフィングは、グリップ部分をひねるとボールペンが蛍光ペンに切り替わるという画期的なニューアイテム。蛍光ペンの中心部分を空洞にして、その中にボールペンの芯がはめてある。グリップをひねると、ボールペンの芯の周りから蛍光ペンがニョキッと飛び出してくるのだ。この斬新な仕掛けそのものもかなりツボなのだが、この機能が予想以上に便利で驚いた。受験や資格の勉強中という人にはもってこいで、とくに電車の中など筆入れをゴソゴソできない環境下では威力を発揮してくれる。パッと見ると太くてマーキングしにくそうな蛍光マーカーだが、そのペン先はブライトライナー同様にほどよい柔軟性があって書き味がいいのでご安心を。アイディアの面白さだけではなく、使いやすさも保たれているところがBICらしい。


 BICは長く愛用されてきたクラシックなモデルをしっかりと守りつつも、その一方で新しいニーズに応える1本を生み出すクリエイティブ精神も忘れない。このBICというブランドがもつ絶妙なバランス感覚は、ボールペンを手にするクリエイターたちにも刺激になるだろう。

その他、注目したいアイテム

2色・4色ボールペン

2色ボールペン(上)、4色ボールペン(下)。シンプルなツートンカラーとお尻についた小さな丸い飾りが愛らしい多色ボールペン。これも伝統的な定番ペンだ。黒と赤の2色タイプと、黒・赤・緑・青の4色タイプがある。4色ボールペンはボディがやや太め。全色インクカートリックは交換も可能。ボールペン径0.7mm

クリックスティック

シンプルなノック式で、細身なので手帳用のペンとしても使いやすい。ボールペン径は0.7mmでやや硬めの書き味。色は黒と赤の2色

プロプラスゲル

人間工学に基づいて設計されたヨーロピアンテイストな1本。グリップは指が当たる部分だけ浅いくぼみになっていて、正しいポジションで握れるように誘導する。ゲルインクで発色もいい。ボールペン径は0.5mmと0.7mm、色は黒、赤、青の3色。残念ながら2009年で発売が終了予定とのこと

クリアークリック

シンプルなクリック式。数年前にオフィスに転がっているのをたまたま拾い愛用していたが、当時国内の文具店ではあまり見かけなかった。写真は最近、輸入文具専門のステーショナリーショップで購入したもの(写真上は製品写真、下は筆者私物)

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インデックス

連載目次
第11回 高い機能性と豊富なバリエーションで定番の「QUO VADIS」ダイアリー
第10回 ファニーな魅力に溢れたコリアンデザインのステーショナリー
第9回 50人の作家がモレスキンのノートでクリエイト。世界巡回展「Detour」開催
第8回 コリアンデザインのステーショナリーブランド「O-CHECK DESIGN GRAPHICS」
第7回 日本で誰よりも早く宇宙へ飛んだ、ぺんてるのサインペン
第6回 LAMYの空気感を込めた企画展「LAMY ドイツデザインの精緻」レポート
第5回 抜群の消し味は日本で生まれた最先端技術の結集 MONO消しゴム
第4回 17世紀鉛筆職人のスピリッツを受け継ぐ「STAEDTLER(ステッドラー)」の鉛筆
第3回 世界レベルでの定番ボールペン。「BIC」コレクション
第2回 MOLESKINE(モレスキン)、伝統と魅力に裏付けられた"定番"のブランド
第1回 フランスで愛用されている国民的ノートブランド「Clairefontaine」

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