PC作業中は背筋を伸ばした方がカロリー消費が高い

タニタ開発部開発企画課の西澤です。一日の大半をオフィスで過ごす方は多いのではないでしょうか。デスクワークの場合、あまりカロリーを消費しているイメージはないかもしれませんね。しかし、1日の総消費カロリーの約25~30%は、仕事や通勤といった運動以外の身体活動によるものです。この活動量を増やすことが、カロリーコントロールのポイントになります。

8時間のPC作業で生ビールと酢豚分のカロリーを消費

PCや電話などのデスクワークを総合すると、30代男性の場合、1時間で115kcalを消費しています。席からほとんど動かず、PC作業のみでも1時間当たり76kcal消費しています。仮に8時間労働なら608kcalで、これは生ビール(140kcal)と酢豚(467kcal)の合計とほぼ同じです。

このPC作業よりもカロリー消費率が高いのが会議です(1時間当たり95kcal)。適度な緊張感や仕事への意欲がわいている時に、カロリーは消費しやすいといわれています。実は、積極的な会議参加は、身体にもいい刺激になっているのです。

より効率的にカロリーを消費するなら、ピンと背筋を伸ばしてみましょう。おなかにも力が入り、これだけでも消費カロリーに差が生じます。

仕事に関わる行動の消費エネルギー一覧

消費カロリーをアップする工夫が、仕事の効率化を手助けする

さらに効率よくカロリーを消費するなら、階段を有効に活用しましょう。30代男性の場合、階段を昇る時は5分で40kcal、降りる時は21kcalも消費しているのです。

高層階で働いている場合、オフィスのある階まで階段を利用するというのはあまり現実的ではないかもしれません。その場合は、1階から3階までは階段を使い、それからエレベーターを利用するなど、ちょっとだけ階段での移動を取り入れるのもいいでしょう。できる範囲で少しずつカロリーを消費し、積み重ねることが重要なのです。

また、別フロアの部署への連絡は電話やメールではなく、相手の席まで話に行くのもいいですね。相手の顔を見て話せば、コミュニケーションが円滑になりますし、カロリーも消費できます。

こういった形で、「とにかくこまめに動くこと」が仕事中のカロリー消費のポイントです。退社前にデスクの整理整頓をしたり、買い出しを積極的に引き受けたりすることで、仕事の効率アップはもちろん、ダイエットの効果も実感できるでしょう。

次回は、日常生活におけるカロリー消費についてお話しいたします。

監修者プロフィール : 西澤 美幸(にしざわ みゆき)

タニタ開発部開発企画課課長。栄養士。グラフや演算式を作ることが大好きという数式オタク的な気質を生かし、体脂肪計・体組成計や活動量計など様々な商品の中身となる多数の演算式を開発。また、『続・体脂肪計タニタの社員食堂』(大和書房)の監修を担当。