シンガプーラの子猫

「小さな妖精」とも呼ばれる


■シンガプーラの歴史
「小さな妖精」とも呼ばれるシンガプーラは、現在公認されている純血種の中で、世界でもっとも小さな猫種として知られています。名前は、マレー語で「シンガポール」を意味し、その名の通りシンガポールが原産国となっています。

シンガプーラの歴史は比較的新しく、1970年代初頭にその存在が確認されています。もともとはシンガポールの街中の「下水溝(ドレイン)」で暮らしていたことから「ドレインキャット」とも呼ばれていたストリートキャットで、現地では時折見かけられてはいましたが、特に興味は持たれていませんでした。

1972年、以前から「シンガポールにすむ、大きな瞳をした象牙色の猫」のうわさに興味を抱いていたアメリカ人夫妻によって、シンガプーラは「再発見」されます。1975年、夫妻が5匹のシンガプーラを連れ帰るかたちでアメリカに紹介され、渡米後は繁殖に成功。キャットショーに出品され、1979年には公認もされています。


■シンガプーラの特徴と性格
筋肉が発達したタイプの猫。成猫でも体重が2キロ程度ととても小柄で、そのかれんな佇(たたず)まいはまさに「妖精」の名にふさわしいものです。ただし、最近は混血が進んだことにより、体重が3~4キロに達する個体も増えているようです。

短毛種で、アビシニアンと同様に1本の被毛が複数の色帯に分かれる「ティッキング」の持ち主。セピアと呼ばれる色合いが特徴となっています。ややつり気味の大きな目は、黒のアイラインで縁取られたアーモンド型。目色はヘーゼル(淡褐色)、グリーンやイエローがあり、とても神秘的です。

性格はおとなしく控えめですが、同時に好奇心も旺盛で、あまり物おじしません。とても愛情深く、甘え上手です。


■飼うなら…
鳴き声も小さく、小柄な体格と相まって日本の住宅事情に合った猫種です。

飼い主と一緒に遊ぶことも大好きですが、騒がしい環境は苦手なので、大きな音で驚かしたりしないよう気を付けましょう。


■画像提供元
ペットショップ「COO&RIKU」