【コラム】

造形作家 安藤賢司の立体造形作法

38 服と服の隙間や、肌と服の隙間など、フィギュアの空間も造形していく

安藤賢司  [2012/06/25]

美少女フィギュア造形、継続中です。今回も、さらにディテールを加えていきます。

まずは、上着となる白衣の整形です。不自然なラインを削った後に、穴を空け、皺を付け加えていきます。ここで空ける穴とは、肌とシャツの間や、シャツと上着の間にあるべき三次元的な空間のことです。

この作業では、マジックスカルプを使用します。マジックスカルプの食いつきは、造形パテ(黄色)に比べるといまいちなのですが、同じ素材の方が馴染むので、ここではあえてマジックスカルプを選択しました。マジックスカルプは比較的水溶なので、アクリル溶剤やアルコールをスパチュラにつけながら整形すると扱いやすいです。

このような空間を作っていくのも造形である

必要な穴を作り、ディテールを加えた後、パテが硬貨したら整形を開始します。形が気に入らない場合、削る→再びマジックスカルプを盛る→整形する→硬化させる→削るという流れを何度も繰り返します。

リューターのような工具を使い、ガリガリと大胆に削ることもあります

このように繰り返し作業していると、腕などの細い(もしくは弱い)パーツが折れてしまうこともあるので、要注意です。次回は、さらに造形を進めていきます。

このように破損してしまう場合もあります

安藤賢司
バンダイ『S.I.C』シリーズなど、多数のハイエンドな玩具の原型を担当。「原型師がマスプロダクツ製品のパッケージに名前を刻まれる」という偉業を成し遂げ、「玩具原型」の認識を「作品」のレベルまで高めた。『S.I.C』シリーズ最新作の原型を常に製作中。アニメ『TIGER & BUNNY』のデザインにも参加

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