「就職活動中の女の子」というテーマで、美少女フィギュアに挑戦中です。自分にとっては、苦手な題材なのですが、とにかく描いてみました。ジャケットとシャツの組み合わせを換えて色々描くのですが、なんというか絵にならないです。「リアルな造形」は得意といわれていますが、「現実べったりのキャラクター」をデザイン/造形するのは、やっぱりしっくりきません。

絵にならないのは、主人公が、あまりに現実的だからです。そこで、世界を非現実にしてしまうことにしました。「怪しげな研究機関に就職しようとしている女の子」という感じで描いて見ました。この路線で描いてみましょう。

いつもの調子が出てきました。次は、「就職活動中の女の子だが、実は正体はスーパーヒロイン」という設定で描いてみました。「ああ、わたしこんな事やっている場合じゃないのよぉ~、面接に遅刻するぅ~!」というようなイメージです。あぁ、自分で書いているのですが、いい感じに恥ずかしいです。背景には、やや古いですが、敵の金星人と火星人も描いてみました。

さらに調子が出てきました。次は「就職活動している女の子になりすましたスパイエージェント」という設定で描いてみました。アクション物を意識してポーズも派手にしています。

「リクルート姫」という無茶なキャラクターを設定してみました。王子様は蛙で、いろいろと酷い目に遭うとかなんとか、いい加減な設定も考えつつ作画します。これは、ファンタジー過ぎて今回は使えないかも。

最初は厳しいかと思っていたのですが、美少女フィギュア造形のためのアイデアが、どんどん出てきます。次回もこのまま様々なデザインを出して、造形するフィギュアのデザインを決めていきたいと思います。

安藤賢司
バンダイ『S.I.C』シリーズなど、多数のハイエンドな玩具の原型を担当。「原型師がマスプロダクツ製品のパッケージに名前を刻まれる」という偉業を成し遂げ、「玩具原型」の認識を「作品」のレベルまで高めた。『S.I.C』シリーズ最新作の原型を常に製作中。某ゲームのキャラクターデザインもやってます

次号も壮絶造形のための、美し過ぎるラフ画が描かれる