このコラムでは「三平男子」需要が増加している現状についてお伝えし、その理由を解明してきました。また、前々回前回の2回にわたって、「三平男子」がどんなタイプの女性に対して興味を覚えるのか、「三平男子」にいかに選んでもらうかを検証しました。今回は、彼らの中に共通して潜む可能性がある「落とし穴」について言及したいと思います。

以前よりも「離婚歴あり」に対して抵抗感が薄れてきている

まずは、恒例のアンケート結果の紹介から。マイナビが行った20~40代の未婚女性を対象にしたアンケート調査(有効回答数650件)の中で、結婚を考える時に避けては通れない問題について質問したものです。

「結婚相手の離婚歴などを気にしますか?」の問いに対して、77.5%の女子が「気にする」と答えています。「その理由は?」と回答を求めたところ、表現の仕方は違えど「離婚した理由が気になる」という答えが大多数を占めていました。

その他には「結婚生活に向かないのでは」「何らかの欠点があるのではと思ってしまう」など、離婚経験者に対して厳しい指摘が多く見受けられました。「気にしない」を選んだ22.5%の女子の回答を見てみると「好きなら気にならない」とする意見が多い中、「離婚率が高いので気にしていると結婚できない」「自分も離婚経験者だから」という現実的な意見もありました。自分が初婚である場合、相手に離婚歴があると結婚に対して二の足を踏むのは分かります。

しかし、多くの恋愛相談の結果を分析してみると、以前よりも確実に離婚歴ありに対しての抵抗感が薄れてきているのを感じます。つまり、昨今の「離婚率が高い」という状況から考えるに、離婚歴なしを婚姻の条件にしていては結婚にあぶれる可能性があるため、結婚相手に求める条件として離婚歴なしに固執しないようになってきたのではないかとも考えます(図1)。

図1

「三平男子」の"落とし穴"とは?

アンケート結果を紹介したところで、今回の本題に入ります。「三平男子」との結婚を望む女子が増加しているのは過去5回の連載で書いた通り。結婚相手として「三平男子」を選ぶにあたり、彼らの中に潜む問題点を洗い出す必要があります。問題点を洗い出すことで、起こり得る可能性がある事象に対して予防策を練っておけばいいのです。

私たち恋愛アナリストのところへ持ち込まれる相談やカウンセリングの内容の中から、カレシに対しての不満や問題点など相談者から持ち込まれた事例(相談事例976例の中より抜粋)を羅列してみます。「三平男子」全部に当てはまると思いませんが、ある程度の傾向は掴めると思います。

性格

  • 恋愛経験が少ないため、デートプランなどの引き出しが少ない

  • 自分のペースで行動することが多く、相手のペースに合わせられない

  • 悪意が無く、誰にでも良い顔をする

  • 人が良く、同僚や上司たちの誘いを断れない

ルックス

  • 似たような格好ばかりする

  • ファッションにあまり興味がない

  • おじさん化してきた

仕事

  • 出世しようと思っていないので、向上心がない

  • いまの会社の経営状況もよくわかっていない

  • 世間の動向にあまり興味がない

と、こんな感じでしょうか。「三平男子」は生活全般に関しても中庸を望むようで、向上心が少なく、今さえ良ければいいとする傾向が見て取れます。その結果、結婚相手として「三平男子」を選んでも、何ら面白味もない男性を選んでしまったと後悔する場面もあることでしょう。

女子自らが率先して「三平男子」を引っ張っていく必要

では、これを回避するにはどうしたらいいのでしょう? 以前に『「三平男子」と呼ばれるオトコたちの特徴が「草食系男子」のそれと重なる部分がある』と書きましたが、三平男子は自分から進んで女子を楽しませるための施策を打ってくれません。

そこで、女子自らが率先して彼らを引っ張っていく必要があります。自己主張ばかりが強いと嫌われてしまいますが、意見を言う時でも「こうだ」と断定的に言うより「こう考えているのだけれど、あなたはどう思う?」と、必ず相手に対して意見を求めるようにし、相手に気付かれないよう答えを誘導してしまうのも手です。こうすると、相手も傷つかないし、常に自分を尊重してくれているように錯覚してしまいます。

「三平男子」と上手にお付合いし、安定した結婚生活を望むのであれば、この方法が有効だと断言できます。「三平男子」を巧く操縦していくこと、相手に気付かれないよう、手のひらでコロコロと転がしてあげること。これが三平男子とお付合いするための秘策です。


坂田陽子
1977年、福岡県生まれ。20代の半ばから恋愛に関するカウンセリングを開始する。数多くの相談案件を解決した経験から、独自の恋愛論を展開し、各メディアで人気に。現在では、日本国内のみならず海外からも恋愛相談を受け、その相談件数は年間1万件以上にも上る。2010年にNPO法人・日本結婚紹介業協会との連携で認定資格「恋愛アナリスト」を制定し、恋愛に起因する悩みを持つ人を救済するための後進の育成も手掛ける。
坂田陽子の恋愛力アップ相談教室
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